「喪主に先立ちまして私のほうから一言お礼のご挨拶を申し上げます。
本日は故人のためにご会葬を賜りまことにありがとうございました。
故人は昨年4月に肺ガンの診断を受けました。すでに末期の状態にあり,家と病院を往復しながらの治療の甲斐なく,数え75歳の生涯を閉じました。今の長寿社会にあって天寿を全うしたとは言い難い年齢で他界したのは本人にとっても残されたものにとっても無念なことでございます。
故人は二人の娘と,7人の孫娘に恵まれ…」(以下略)
お坊さんのお話(要旨)
「さきほどのお若い方の言葉に反論するようですが…。
75歳は今の時代にあって天寿とはいえないというようなお話がありました。でも90まで生きたら天寿,50歳で死んだら天寿じゃないということはないのですね。
だいたいみなさんは夜寝て次の朝に目が覚めるのは当たり前だと思っていらっしゃるかもしれないが,目が覚めるのは実は奇跡のようなことなのでございます。
人生今日一日しかないという気持ちで一生懸命に生きる。そのように一日一日を繰り返している人ならば,いつ死んでも悔いはない。毎日を一生懸命生きてその結果,20歳で亡くなればそれがその人の天寿なのです。
弔辞などを聞いておりましたら,故人は労働組合で長年要職につかれていただけでなく,市議を何期にもわたって務められ,引退後は御夫婦でいろいろなところを旅行されている。囲碁もたいした腕前だし,民謡のほうも相当なものだと聞いています。
察するに毎日毎日を一生懸命生きられての75歳,まさに天寿ではなかったかと思います。
みなさまも今やるべきことを一日延ばしにすることがあるかと思いますが,明日があるとは限りません。一日一日を精一杯生きていただきたい。お経というものは死んだ人の成仏を願うというようなものではなく,実は今申し上げたようなことが書かれているのです」。(以下略)
ありがたいお言葉をいただきました。
最新の画像[もっと見る]
- なぜ大谷の50-50がすごいのか 2日前
- なぜ人を殺してはいけないのか③ 2日前
- なぜ人を殺してはいけないのか② 4日前
- 韓国便り~韓国アガシとのマンナム 6日前
- 韓国便り~三角地 1週間前
- 韓国便り~三角地 1週間前
- 韓国便り~三角地 1週間前
- 韓国便り~食事 1週間前
- 韓国便り~食事 1週間前
- 韓国便り~食事 1週間前
わかりやすい仏法はいいものですね。
心にすーっと入ってきます。
お義父様のご冥福をお祈りします。