漢字検定協会が選定する「今年の漢字」が「偽」になったそうです。
不二家,赤福など,食品の賞味期限の偽装が相次いだからということですが,それならばむしろ2005年にこそふさわしかったのではないでしょうか。
日本では姉歯一級建築士が耐震強度を偽装してそれこそ全国を揺るがした。
この年には,韓国でも大変な「偽装」事件が発覚しています。
それは,ソウル大学の黄禹錫(ファン・ウソク)教授による胚性幹細胞(ES細胞)捏造事件。
韓国民の長年の夢だった,(平和賞以外の)ノーベル賞にもっとも近い男と言われていたのに,捏造発覚で「韓国の恥」になりさがりました。
私の知り合いが,出版社を立ち上げようとしていて,その最初の目玉に黄教授の著書を翻訳刊行する計画を立てていた。でも,出版社の設立が遅れ,契約が先のばしになっていた矢先に,このスキャンダルが発覚し,危うく難を逃れたそうです。
韓国でなぜノーベル賞が出ないのか。
いろいろなことが言われますが,韓国で優秀な人は,収入と家門の名誉のために,ほとんど医者か弁護士(検事)を目指すので,科学の基礎研究には優秀な人材が集まらないという説に,説得力を感じます。
確かに,金や名誉より,研究が好き,なんていう田中耕一さんのような人は,韓国ではイメージしにくい。韓国に「職人気質」という文化はありません。
文学賞も出ませんね。
韓国の小説は,イデオロギーが前面に出ていたり,儒教的な家の中での葛藤など,普遍性に欠けるテーマが多い。海外に翻訳紹介しても理解されないのでしょう。
教保文庫の額縁に,韓国の科学者・文学者の似顔絵が収まる日は,まだまだ先のようです。
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