犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

故意死球?

2007-06-22 06:56:12 | 韓国の漢字語
 日本語と同じように,韓国語でも漢字の「」と「」が同音で,4という数字が忌避されるという話を前に書いたことがあります(→リンク)。

 野球の四球死球は,日本語ではどちらもシキュウなので,音で聞いては区別できない。
 それで,実況中継などでは「フォアボール」,「デッドボール」と外来語をそのまま使うことが多い。ただし,漢字で書けば区別できるので,新聞記事などでは「四球」「死球」「四死球」をよく使います。

 そもそも日本の野球用語の生みの親は,明治の歌人正岡子規
 彼の作った和製漢語が,韓国野球界にもそのまま入り,四球/死球も使われます。

 日本語同様,「四球」「死球」は同音異義語でどちらもサグ 사구 音声上区別できないので,実況では,「フォボル」,「デッドボル」と外来語を使ったり,四球のほうを固有語でボルレッ 불넷 (ボール四つ)と言い換えたりしています。

 一方,新聞はどうか。漢字を使わずハングル表記するので,これまたどちらもサグになって区別がつかない。
 それで,四球のほうは4グと書いたりします。最近では書き言葉でもボルレッを使うようですね(→韓国語版記事日本語版記事)。

 以前,新聞記事を読んでいて,「故意サグ」という言葉にひっかかった。

「何とかチームの故意サグ戦術」

というような表現でした。

 故意死球?

 ビーンボールか?

 なんと,わざと死球を投げる戦術が,韓国野球には存在するのか!!。

 でもその先を読んでいくと,どうもこの「サグ」は四球のようです。あとで韓国人に確認すると,韓国語では「敬遠」という言葉は使わず,「故意四球」と言う,という説明を聞いて,疑問が解けました。

 そりゃそうだ。

 いくらなんでも,故意に死球を投げたら乱闘になっちゃうよね。

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2 コメント

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故意死球 (スンドゥプ)
2007-06-22 07:04:32
これってわざとっていう話しじゃなかったっけ?
http://www.chosunonline.com/article/20060311000015
返信する
ありましたね (犬鍋)
2007-06-23 07:02:31
そんなことが。

あのときのイチロー叩きはすごかった。

「“向こう30年は日本に手は出せないな”という感じで勝ちたいと思う」
返信する

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