現代コリア研究所の機関誌,『現代コリア』が廃刊されるそうです。
現代コリア:財政難で廃刊へ
めぐみさん拉致初めて伝える
朝鮮半島情勢などを扱っている雑誌「現代コリア」(年間10回発行)が、財政難などを理由に廃刊することになった。半世紀近く在日韓国・朝鮮人の人権などを含めて朝鮮問題研究をリードし、横田めぐみさんの拉致を初めて伝えた雑誌だ。編集発行人の佐藤勝巳さん(78)は「拉致問題を通じ朝鮮問題が知られるようになり、歴史的な役割は終えた」と話している。
現代コリアは、61年11月に「朝鮮研究」として創刊された。60年代後半から70年代は、在日韓国・朝鮮人の人権問題がテーマで、84年に現代コリアに改称、朝鮮半島問題を専門に扱ってきた。めぐみさん拉致を伝えたのは、一般紙が97年2月に報じるより前の96年10月号。韓国に亡命した元工作員の話として、13歳の少女が日本の海岸から拉致されたことを紹介した。その後、特徴から少女がめぐみさんと判明。被害者家族会の結成につながった。
雑誌は、大学の研究者やジャーナリストらが原稿料なしで執筆。経費は印刷代や発行母体の「現代コリア研究所」の事務所の家賃などだったが、70年ごろの最盛時に約1300部あった部数は年々減少、現在は600部まで落ち込んだ。【長野宏美、工藤哲】
毎日新聞9月21日
96年,私の韓国駐在が決まったとき,前年まで在韓日本大使館に駐在していた友人が,行く前にこれを読んでおくといいよといって,コピーの束をくれました。
『現代コリア』に連載されていた「ソウル社長暮らし」という記事です。
80年代後半から90年代始めにかけて,日本のメーカーの現地法人社長をしていたらしき人(匿名)の手記で,とにかく面白い。
ソウルオリンピックを前後して猖獗を極める労働争議。日系企業がゆえの,めちゃくちゃな賃上げ要求。勤務時間中に行われる,銅鑼や太鼓入りの労組活動(その分給料がカットされるわけではない)…。会社の入口には日本の国旗が敷き広げられ,日の丸を踏みにじらなければ会社に入れないようになっていた…。
韓国は日本以上の学歴社会。80年代の大学進学率は20%台。そのうえの大学院進学となれば,大変なエリートと考えられていた。
この社長,韓国人の幹部が「博士学位」を持っていることを聞き,冗談まじりにこう言った。
「きみは博士か。日本ではね,博士はバカセと言ってね…」
その瞬間,幹部の顔が怒りで紅潮したそうだ…。
あまりに面白かったので,何人かに貸しているうちに行方不明になったのが残念。
現代コリア:財政難で廃刊へ
めぐみさん拉致初めて伝える
朝鮮半島情勢などを扱っている雑誌「現代コリア」(年間10回発行)が、財政難などを理由に廃刊することになった。半世紀近く在日韓国・朝鮮人の人権などを含めて朝鮮問題研究をリードし、横田めぐみさんの拉致を初めて伝えた雑誌だ。編集発行人の佐藤勝巳さん(78)は「拉致問題を通じ朝鮮問題が知られるようになり、歴史的な役割は終えた」と話している。
現代コリアは、61年11月に「朝鮮研究」として創刊された。60年代後半から70年代は、在日韓国・朝鮮人の人権問題がテーマで、84年に現代コリアに改称、朝鮮半島問題を専門に扱ってきた。めぐみさん拉致を伝えたのは、一般紙が97年2月に報じるより前の96年10月号。韓国に亡命した元工作員の話として、13歳の少女が日本の海岸から拉致されたことを紹介した。その後、特徴から少女がめぐみさんと判明。被害者家族会の結成につながった。
雑誌は、大学の研究者やジャーナリストらが原稿料なしで執筆。経費は印刷代や発行母体の「現代コリア研究所」の事務所の家賃などだったが、70年ごろの最盛時に約1300部あった部数は年々減少、現在は600部まで落ち込んだ。【長野宏美、工藤哲】
毎日新聞9月21日
96年,私の韓国駐在が決まったとき,前年まで在韓日本大使館に駐在していた友人が,行く前にこれを読んでおくといいよといって,コピーの束をくれました。
『現代コリア』に連載されていた「ソウル社長暮らし」という記事です。
80年代後半から90年代始めにかけて,日本のメーカーの現地法人社長をしていたらしき人(匿名)の手記で,とにかく面白い。
ソウルオリンピックを前後して猖獗を極める労働争議。日系企業がゆえの,めちゃくちゃな賃上げ要求。勤務時間中に行われる,銅鑼や太鼓入りの労組活動(その分給料がカットされるわけではない)…。会社の入口には日本の国旗が敷き広げられ,日の丸を踏みにじらなければ会社に入れないようになっていた…。
韓国は日本以上の学歴社会。80年代の大学進学率は20%台。そのうえの大学院進学となれば,大変なエリートと考えられていた。
この社長,韓国人の幹部が「博士学位」を持っていることを聞き,冗談まじりにこう言った。
「きみは博士か。日本ではね,博士はバカセと言ってね…」
その瞬間,幹部の顔が怒りで紅潮したそうだ…。
あまりに面白かったので,何人かに貸しているうちに行方不明になったのが残念。
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