これまで何度か話題にしていることですが、大人が見本になるというお話。
先日、学校の卒業式に参加したのですが、とんでもない光景を目にしました。
まず、卒業式中にもかかわらず、保護者席での私語が絶えないこと。
「最近の子どもたちが落ち着かない」という話を良く聞きますが、じゃあそう言っている大人はどうなのか。
もしかしたら「式典はすべての参加者が厳かに」なんてものはもう幻想なのかもしれません。
しかし少なくとも、子どもの態度をどうこう言うのなら、大人がまず模範を示さなければ、子どもに伝わるはずがありません。
さらに、式後、教室に戻ったときに見た光景は…
卒業式後、教室に戻って卒業証書を一人ずつ受け取るというのは、学校生活で最後のイベントです。
先生には先生の想い、生徒には生徒の想い。
大事な瞬間なんだと、私は思っていました。
しかし、そこで親が何をしていたかと言うと…写真やビデオの撮影です。
まぁ、これはある程度仕方ないでしょう。
今しかない瞬間を、何らかの形で残しておきたいと言う親の思いですから。
が、私が見たのは”ある程度”を越えていました。
子どもの正面顔を撮ろうと、教室の前のほうからカメラを構える人…
子どもに声をかけて、こちらを向かせピースサインをせがむ人…
ビデオを構えながら、教室を徘徊して様々なアングルを狙う人…
当然、先生の最後の話なぞ聞いていません。
親が聞かないうえに、うろちょろする。
子どもが落ち着いて先生の話を聞けるはずがありません。
うーん、私の考え方が古いんでしょうか。
まぁ、そのことを疑問に思ったのなら、私が声をあげて批判すれば良かったのかもしれません。
が、そうできなかった私もいます。
そんな私が批判するのもおこがましいのですが。
後日、参加した入学式では、とても静かな式を見せてもらうことが出来ました。
新しい環境で、子どもも親もまだ緊張しているせいもあるかもしれません。
しかし、その学校は伝統文化などを通じて、礼儀作法を大事にすることを前面に押し出している校風です。
そこには礼儀作法の見本を見せてくれる大人がいます。
私たちがどのような見本を見せるか…
子どもたちは、まず身近な親の態度を見て「それが正しい」と思い込みます。
こどもに「ああしなさい、こうしなさい」という前に、自らの言動をちょっと見直してみることが必要かもしれません。
人を批判する前に、まず自分が出来るかどうかですね。
このことは自戒を込めて。
37-「ほめることは大事」
36-「目と目を合わせよう」
35-「流れていく思い」
34-「まず家庭で話し合ってみる」
33-「親の6大NGワード」
32-「がんばれ」と「がんばる」と「がんばった」
31-話を最後までちゃんと聞く
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