コトバヲツグムモノ

「口を噤む」のか「言葉を紡ぐ」のか…さてどちらの転がっていくのか、リスタートしてみましょう。

花背山の家

2011-06-06 17:05:55 | PTA

昨年から始まった、5年生の長期宿泊行事にボランティア参加してきました。

児童らは4日の土曜日朝に学校を出発し、4泊して8日木曜日に帰ってきます。

私を含め4名のPTAがお手伝い、他に学生ボランティアなどが5名。

会場は「京都市野外活動施設 花背山の家」京都市教育委員会のもちものです。

 

京都市とはいえ、市街地から1時間弱北の方へ入っていった山間部。

docomoは大丈夫だったようですが、私のauやsoftbankは圏外…

久々に、メールや電話の対外手段から隔離された二日間です。

 

 

 

子どもの団体生活となると、どれだけ大人の目があるかで様子が変わってくると思います。

なにもがちがちの軍隊並みにする必要はないですが、目が届かないと何をしでかすかわからないお年頃。

いや、目があっても一度や二度注意されたぐらいでは収まらず、自分たちのやりたいように動き出します。

 

4泊5日という期間には弊害があり、引率する教員には連続して宿泊行事に参加する制限があるようで(おそらく服務規程のようなものでしょう)、また平日もかかるので他の学年の通常業務をおろそかにするわけにも行きませんので、明らかに人手不足です。

 

まぁ、主目的が学習ではなく、「自然に親しむ」「友達と親しむ」「自分たちで生活体験する」ということでしたら、むしろ大人があれこれ言わずに「自主」に任せることも必要でしょう。

が、”危険”ということに対しては別で、これは大人の側がケアしてしすぎることはないと思います。

 

例えば火に対する感覚なんか、驚くことがありました。

 

火起こし体験というのがあるんですが、種火を作った後火を大きくするために紐を解いた繊維の細い物を作るのですが、最初はひもを使ってろうそくの火を紐につけて遊んでいて(ほんとうはそれも駄目なんですが)近くに紐がなくなったらそのほぐした繊維に火をつける…

紐だと先っちょに火がつくだけですが、わざわざ火が大きくなるように繊維状にしたものですからあっという間に火は広がります。

で、あわてて手を離す…

下にはそのほぐした繊維の塊が…

 

まぁ、火種となる繊維が燃えつくせばすぐに消えはするんですが、あわてている児童は手で消そうとします。

素手ではなく軍手をしてはいるんですが、「熱いもの(なべの蓋や火箸)を触るときは軍手をしなさい」と教えられたからか、軍手をしてれば火が触れると思い込んでるのかもしれません。

 

他にも、まきで火をおこしてるかまどで、軍手をした手で直接火のついたまきを奥へ動かそうとしてる子もいました。

 

 

いちど熱い思いをすれば経験として”怖いもの”ということを学びはするでしょうが、昨今はその”一度”の思いに対しての批判が強いですから、ないに越したことはありません。

(もちろん、外からの口撃のためじゃなく安全のために)

 

 

あとは二日間の様子で感じたこと。

人の話を聴く態度が問題ありますね。

何度か授業参観で見たり、運動会などの行事の様子は見ているんですが、そのときは結構先生の話に集中してるのを見て安心してました。

しかし、野外活動の興奮もあるでしょうし、親元からはなれてる開放感もあるでしょう、怒られても二分としないうちにぺちゃくちゃしゃべり始めます。

野外活動の様々な説明(火起こしやテントの準備)など、ここで初めて学ぶ出来事に対してもしっかり聞けない。

 

この辺は、「聞きなさい」という指導ではなく、「どうしてお話を聴かないいけないのか」という意味を自覚してもらう伝え方を学ぶ機会があれば言いと思いました。

 

実際、他の場面で仲間と関わるときに「この子にはこういう関わり方を意識しないといけない」ということがあるときに、仲間のみんながしっかりとその意味を受けとめて丁寧に関わっている姿を見ています。

具体的に書かないので分かりにくいかもしれませんが、「こうしなさい」と教えられることではなく「こうできたらいいね」という自己意識が(おそらく何年もかけて徐々に育ってきていると思いますが)行動につながってるのはすばらしいことだと思えました。

 

もちろん、いろんな個性があつまる集団ですから、この二日間だけでは見えない様々なコミュニケーションの問題もあるでしょう。

(二日間だけでも見えてきてることもありますが、仮に匿名にするとしてもここで話題にすることはふさわしくないと思うので)

 

 

最後に、個人的に一番残念だったことがひとつ。

一日目の夜に「キャンドルファイヤー」の夕べがあり、ろうそくの火を囲んでこの長期宿泊の「目指すこと」を発表する時間がありました。

真ん中の切り株に、生徒の人数分のろうそくの炎がきらめきます。

私は、そういうろうそくの炎のゆらめきが大好きなんですが…

最初に場内が暗くなって、先生が最初の1つの炎を持ってくる。

それを代表の児童数名のろうそくに移し、切り株のろうそくに移していく…

一番厳かで、心がスゥーと静まる瞬間です。

が、暗くなったことでざわめき、ろうそくが入場したことでざわめき、なかなか火がつかないろうそくがあればはやし立てる…

いや、そもそも静かにならない状態でスタートしだしている。

(担当の司会者が静かにしましょうと言っているのに、それすら聴いていない)

 

毎年、「仏の子ども大会」という、同じく子どもらが長期宿泊する行事のお手伝いもしてきましたが、そういう厳かなイベントのときは進行役がクールダウンさせるゲームや歌などを利用して、静かになったときに始まるという方法をしています。

ほんの少しの工夫で、「静かにしろ」と怒ることなくはじめることが出来るので、ぜひ取り入れて欲しいなと。

 

もし、来年もお手伝いの機会があるなら、ちょっと時間もらってでしゃばることも提案してもいいかなと。

 

 

まぁ、いろいろ書いてますが、それよりもなによりも、子どもらが楽しそうなのは一番です。

(喧嘩やトラブルもありますが)

 

ある子が、他の子を見て「あの子、あんな笑い方するんや」っていう言葉が印象的で、こういう共同生活で見る一面によって、垣根がひとつ取り除かれることがあるなら、とてもうれしいなと。

 


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