コトバヲツグムモノ

「口を噤む」のか「言葉を紡ぐ」のか…さてどちらの転がっていくのか、リスタートしてみましょう。

尊厳死

2018-06-12 22:35:07 | 日常雑感

「尊厳死はせんといてな」
先日息子らと話をした時の息子の一言

まぁ、正確な意味からするとちょっと外れてるとはいえ、言いたいことはわかる。
そこからいろいろ話題が発展した

小学校高学年から中学にかけて、見近な人の「死」に触れた次男
特に、曾祖母はそこそこ元気な時から、病院で寝たきりになり、焼き場で骨になるまで見ている
彼にとって感じられる「死」はそこから来ているのだろう
また、小さいころから法座に出さしていたこともあるだろう


今回の話し合いで、私の心身の不調を伝えた
彼の中で「死」とつながったんだろう
簡単に死んでほしくないってことがこの言葉につながったというのも想像できる

そのうえで、私の「死生観」を伝えたくなった


病気などが進むと、まずは投薬が始まる
自然な身体の状況(衰え、悪化も含めて)を科学的に補正する
これはイコール「不自然」
まぁ、薬の時点はまだ自身の身体ではある
もう少し進むと、「器具」によって補助する段階になる
これは私の身体ではない

人工血管だろうが、人工○○だろうが、脳が自前ならば「自我」は私のモノだと言える
がその時点でベッドに寝たきりになり、チューブにつながれ自由がない…
これは「死んでいるか」というと「死んではいない」
好きなものは食べられない、好きなことはできない
が、脳は働いている

あるいは、身体は支障がない
が、脳に損傷がありいわゆる植物状態だったら
「脳死」という言葉を使うのならば、これは「死んでいる」のか?

サイボーグ009、ハカイダー、仮面ライダー etc.etc.
全身が機械で、脳だけ元の人って時代はやってくる
それを異形の人とするならば、何%自然から離れたらその人でなくなるのか
整形などで元の姿を変えた人は、何%から「アンドロイドと同じ」になるのか

法を聞き、念仏を称えよ
と教えられることがある
補聴器、骨伝導、マイク…どこまでが聞いたことになる?
人工声帯、タイピイングして合成音声で発信…どこまで称えたことになる?

AIが発達して、ある程度の受け答えができるようになる
Siriが念仏称えたら、悟りになる?
(ややこしいんで、今は信心の問題は置いといて)

 

さて、私が「生きている」ってことはどういうことなんだろう
生きることをやめざるを得なかった妹や祖母は不幸なのか?


「尊厳死」に関して、延命のためだけの治療ならば不要だと息子らに伝えた

自死や安楽死を望んでいるわけではない
でも、周りのものが判断をゆだねられる苦痛を味合わせるのなら、それはちょっと嫌かな。

 


手塚先生の「ブッダ」や「火の鳥」をもう一度読みたくなってきた
「ブラックジャック」も今読んだらまた違った見え方するかな


まぁ、こういうことをうだうだ考えてる間は「活きている」といえるかな


「死にたい」とつぶやいた友人、高校時代の先輩の訃報
そんなことも飛び込んできたので、余計にいろいろ考えてる

当然、答えが出るとは思ってない


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