大学を中途退学された方から、「学位を取得するために何が必要で、何をすればいいのか教えてほしい」旨のメッセージをいただきました。
残念ながら、私は中途退学者の学位取得には精通していないので十分な回答をすることができません。それに、私自身が「修士」「学士」の学位取得を目指しているので、十分な回答をするだけの調査をしている時間がありません・・・
頂いた方が、どこの大学で、何年間学習し、どのような単位を修得し、どの分野を受験しようと思っているのか、そういった情報がまるっきり欠如している状況ですが・・・とはいえ、無視するのも忍びないないので、最低限必要と思いついたことだけは伝えておきたいと思います。個人情報を含まなない範囲で、掲載しておきます。
1.機構の資料をあと20回ほど読んでください。そうすると、何がわかっていないのかが見えてきます。
2.トップでリンクしている松本先生の本を買ってください。分野は違うと思いますが、機構に関しては数少ない書籍です。
3.専攻する分野を決めてください。そうしない限り不足単位が定まりません。
4.足りない学習期間を大学の科目履修生等で補ってください。大学在籍期間と合計して4年間の学修が必要です。
5.足りない単位を充足してください。最低でも手持ちの単位と合算で124単位が必要です。
6.専攻する分野の「単位修得状況等申告書」と「内訳表」を作ってみてください。何の単位が何単位足りないか見えてきます。
7.そして、不足単位をどの大学で充足するか決めてください。募集要項を集めないといけませんよね。
8.大学に何らかの形で入学して不足単位を集めてください。
9.レポートのテーマを選び書いてください。
10.すべてがそろった段階で申請してください。
11.小論文試験を受けてください。
なんとなく、重複する項番もありますが、イメージとして、充足すべきものは「学習期間4年間(中途退学した大学で学習した期間も含む)」「不足単位」「レポート」「申請書類」「試験合格」でしょうか?あと、新たな大学での学習は、正科生等、学位の取得が可能なコースに在籍している場合、受験資格がありませんので注意してください。
とはいえ、機構の学士はあくまで学士でしかありません。大学院に進学するなら別ですが、一般社会では大学卒業とみてくれないケースも多々あります。なら、通信制大学等で最大限単位認定してくれる大学に正科生で入学し直した方がいいのでは・・・と思ったりしてしまいます。
例えば、通信制の
日本福祉大学のHPには以下のQ&Aがあります。
Q14:短期大学・大学を中退しているのですが、編入学は可能ですか。
A:大学、短期大学に1年以上在学し、30単位以上修得した方は2年次編入学が可能です。大学に2年以上在学(1年次および2年次を修了) し、62単位以上を修得した方は3年次編入学が可能です。
大学に3年以上在学(3年次を修了) し、92単位以上を修得した方は4年次編入学が可能です。編入学する場合は、本学所定用紙「在籍期間証明書」の提出が必要です。従前の学校に発行を依頼し、出願書類とあわせて提出してください。なお、短期大学・大学を中退予定であり、出願時において、在学中の場合は、「在籍期間見込証明書」をご提出ください。
取得単位数は、4年次編入の場合、確か32単位なので、機構の学位申請より増えてしまうかもしれませんが、専攻分野によっては質問者さんが保有している114単位と124単位の差の10単位では済まないケースもあるので、それほど大きななデメリットではないのでは・・・と感じています。むしろ、機構の学位取得には卒業論文にも匹敵する「レポート」が必要となり、加えて、小論文試験にも合格しなければなりません。日本福祉大学は単位数が充足できれば卒論なしで卒業となります。
無論、取得したい学位があるのなら、機構でないといけないのかもしれませんが、「何のために学位を取得するのか?」という根本的なニーズが書かれていない以上、機構の学士より、通信制大学の卒業の方が、通用する範囲が広いかな~と感じた次第です。
よくよく、何のために学位が必要なのかを見極めていただき、周囲の方の意見も聞きながら、最適な学習手段を選択してみてください。