マンション管理士日記

地域を守る:マンションと地域の融合

第4期生

2016年09月05日 | マンション管理士
福岡県倫理法人会 後継者倫理塾
第4期生は16名になりました。
7月に修了した第3期生と同人数です。
10月12日には入塾式が開催されます。
期待(&不安)を持って集まる塾生と共に。
さらなる“新”を目指して頑張ります。
引き続き『運営委員長』を拝命いたしました

原則方式

2007年08月23日 | マンション管理士

昨年度 国土交通省が実施した、マンション管理業者への全国一斉立ち入り検査結果が公表されています。

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全国で62社への立ち入り検査を行った結果、35社に対して業務に関する是正指導が発見されています。 うち1社に対しては、後日業務停止処分を行っています。

管理委託契約に係わる重要事項説明と契約成立時の書面の交付、あるいは書類の閲覧と証明書の携帯などが指摘該当件数の多いものになっています。

4社が財産の分別管理を指摘されていることは、大きな問題だと考えます。 管理組合の財産保全を正しく保全することは、管理会社の最大責務です。

国土交通省令では、「修繕積立金等金銭を、管理組合またはその管理者等を名義人とする口座において管理しなければならない」 と定めています。

また、マンション管理業者が 修繕積立金等金銭」 を管理する場合、預貯金通帳と印鑑を同時に管理してはならない、となっています。

これが、『原則方式』 と言われるもので、文字通り、原則となるものです。

原則ですから、そこには例外を認める規定があります。 当然に、例外処置を行うには遵守すべき条件が定められています。

ところが、この例外規定を悪用する管理業者が存在するのです。

金沢市のマンション管理会社は、長年に渡って、修繕積立金の通帳と印鑑を保管し、10年近く横領を繰り返していました。 管理会社の社長は、今年の7月に逮捕されています。

管理組合にとって、原則方式がマイナスとなることは何も無いと言えます。 例外規定を適用するのは、あくまでも管理会社の便宜をはかるためです。

条件を遵守しているからと言って、管理会社に例外規定を認めるのではなく、原則方式を求めることが、財産保全の第一歩だと考えます。

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自主管理のサポート

2007年05月28日 | マンション管理士

管理会社による旧来型の管理に強い懸念を持つ管理組合で、自主管理に切り替えるところが増えています。

では、『旧来型の管理』 とは何であって、そして懸念する点とは、どのようなことでしょうか?

私が 『旧来型』 と言うのは、管理会社の考え方、プライオリティ(優先順位)の持ち方を指します。

『何よりも、マンション・区分所有者・住民や管理組合の利益と安全を優先する 管理会社』 と 『先ず 自社の利益と論理を優先する 管理会社』 の違いです。

実例を挙げてみます。

管理組合の管理費などの預金口座。 管理会社が通帳を作り、その印鑑は自社の印鑑。 当然のように、通帳も印鑑も管理会社で保有していました。 管理組合の資産である管理費などの保管口座ですよ!

通帳と印鑑を持っていますから、支払いは勝手に行われます。 殆どの場合、管理組合理事会や理事長には事後報告です。 たまに事前に報告があっても口頭です。 理事長が何かにサインや押印することは皆無に近かったのです。

私は、理事長に相談されて決算書類をチェックしました。 請求書・領収書などと決算の内訳は整合しています。 しかし、色々な支出の必要度合いや支払われた金額の適合性・妥当性は、まったく分からないのです。

「これでは、管理会社が自由に管理費を使えますね。 しかも、必要な支出だったか、金額は妥当か、もっと良い方法や発注先が無かったのか、一切わかりませんね。」

「そうでしょう。 支出の疑問を管理会社に聞いても、曖昧な答えなのです。 当時の理事長に聞こうとしましたが、何か疑っているような印象を持たれて、止めました。 理事長は毎年交替するので、尚更、管理会社任せとなっています。」

「先ずは、管理費預金口座から自由に引き出せる体制を変えましょう。」

「どうすれば良いでしょうか?」

「新たに、管理組合名義の預金通帳を作るのです。 組合員への通知と引落し変更の手続が必要です。 私がサポートしますから大丈夫ですよ」

「その通帳は誰が持ちますか?」

「管理委託を続けるのなら管理会社です。 委託を継続しますか?」

「いや。 別の方向で理事メンバーに提案します。 是非、同席をお願いします。」

こうして、理事会で協議し、臨時総会を招集しました。 このケースでは、結果的に管理会社の変更となりました。 より良いマンションの将来に向けて、自主管理も視野に入れています。

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自主管理と管理委託 ①

2007年04月26日 | マンション管理士

北九州市内のマンションは、自主管理の割合が高いようです。 全国平均では、自主管理の割合は 20% 未満ですが、北九州では40%前後が自主管理のようです。

大きく分けて、管理には自主管理と管理会社への委託の方式があります。 管理会社への委託にも、全部委託と部分委託に分けられます。

さて。 自主管理には、管理委託よりも良い点があります。

先ず、費用面。 管理委託料が不要ですからね。 役員や組合員の意識(自分たちのマンションという思い)が高まることも挙げられます。 管理会社任せにはならない、という事ですね。

この裏返しでデメリットも挙げられます。 役員さんの負担は重くなります。 また、管理項目の必要性や価格の妥当性などについて甘くなりがちです。 不要な支出、高い管理コスト(清掃費、保守点検費、修繕費)となり、管理委託費以上の出費になる可能性もあります。 不透明な会計になったり、極端な例では、預金の不正流用や持ち逃げも発生しています。

こうしたデメリットを克服するには、適正な管理会社の活用はとっても有効です。

そうして、現在、大きな問題となっているのは、居住者の高齢化です。 従来は機能していた自主管理が、担い手を持てなくなっているという現象です。 専門性の高い部分については管理委託を行うことで 『役員の負担を減らしながら自主管理の良さを維持する』 というのは、有効な方法だと考えます。

マンション管理の良否がマンションという資産の価値を左右すると言っても過言ではありません。 自分たちのマンションに適した方法で管理組合を機能させていきましょう。

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マンション管理士

2007年03月21日 | マンション管理士

マンションの価値を決めるもの。 その大きな要素に、管理組合の活動内容があります。 しかし、多くの管理組合と接した経験では、本来機能が出来ていないのが実態のようです。

管理組合によって、課題は異なります。 しかし、機能していない管理組合に共通していると感じるのは、理事会の問題です。 その最たるものは、理事さん自身がマンション管理について無関心なのです。

輪番や抽選でなっただけだから… 一年が過ぎればそれで良い。 自分たちのマンションを維持向上させる役割の理事会メンバーになったにも関わらず、まったく無関心。

更に。 一所懸命に努力している理事さんの中傷ばかりする方も居ます。 理事さんは管理業務等の専門家ではありません。 課題が発生してから、色々なケースを研究して対処することになります。 それを、今の現象だけを見て正論(と本人は思い込んでいるもの)をぶつけても、良い解決には進みません。 下手をすると、理事会が空中分解しかねません。

理事会や管理組合には人間関係の難しさがあります。 そこに居住して、しょっちゅう顔を合わせるのだから、尚更です。

それだけに、第三者的な視点から分析して、かつ『親身』になって対応してくれる存在が必要だと考えます。 もちろん、マンション管理に関する高い専門性も必須です。

それが、マンション管理士だと言えます。 中立な立場で分析し、マンション住民の視点で考え、理事会の活動をサポートする。 自分たちの住むマンションの質を決めるのは、最後は住民です。 管理組合や理事会がしっかりしていることも大切ですが、最後は住民や地域とのコミュニティが決定すると思います。

マンションの問題や不満を相談しませんか?

私のメール ccm216@maroon.plala.or.jp まで御連絡ください。

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