閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

絵本のつくりかた・9

2006-10-10 07:47:17 | 絵本のつくりかた

ベニヤ板の絵本…もうタイトル書いていいかな。
『ちいさいいすのはなし』です。

先日、レイアウト校正が出てきました。
本式の印刷ではないので絵はぼやけていますが、
いちおう全ページの絵と文章が入っています。
これで絵のトリミングやネーム位置などをチェックします。

それから、たいていの絵本には帯がかかるので、
帯に印刷するキャッチコピーを考えました。
これは出版社のほうで考えてくれることも多いです。
宣伝文句って自分ではなかなか書きにくいもんですから。
でも以前に出した本で、作者の意図と大きくずれた
コピーを勝手につけられてしまったことがあり、
しかも書評がみんなそれを丸写ししてくれて、
すごく困ったことがあったので…
帯の文章もオロソカにしてはいけないな、と。

表紙の絵がシンプルなので、帯にどんな文字がくるかで
絵本の第一印象ががらっと変わります。
面白いので何種類も作って遊びました。
コピーライターごっこ。
こういうことをしていると、ようやくこの絵本の
「テーマ」らしきものがぼんやり見えてきます。

文章を書くときは、まずテーマを決め、あらすじを考え、
それからディティールを…って教わりませんか?
わたしはどうやらまったく逆らしい。
ディティールからだんだんストーリーができていって、
テーマはあとからわかる、というパターン。
(なぜそれで書けるのか、書いた本人にもわからない…)

画家はレイアウトの手直しをしたり、
(文章の内容はわたしの責任ですが、それを
絵のどの位置にどう入れるかは画家の領域)
表紙のタイトル文字を書き直したり、しました。
次はいよいよ「色校正」です。

さて、それと並行して「パトカーの絵本」の原画も
鉛筆の下描きが終わって色がつきはじめているようです。
こちらは紙も画材もタッチも使い慣れたものなので
「もうどんどんやっちゃうよ」と元気なMです。

そういえば「サンドイッチの絵本」はですね。
夏じゅう待っていたのですが、却下されてしまいました。
すごく面白いと思うんだけどなあ。しょぼん。

コメント
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