閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

ハメルンの笛吹き

2006-10-25 08:26:17 | 日々

デッドゾーンの話のつづき。

これだけはいばって言えますが
わたしは音痴ではありません。
(ただし歌がうまいかどうかはまったく別の問題…)
そして、これもいばって言っちゃいますが
かなり重度の方向音痴です。

「そうですかあ? そんなふうに見えませんけど。
ちなみに新宿駅はあっちですよ」
「あ、はい」
「ほんとにわかんないんですね。いまの嘘です。ははは」
…という意地悪な方もいらっしゃいました。

進行方向の前と後ろ。
自分の右手と左手。
自宅にいるときの東西南北。
それくらいはわかります。
問題は、その基準点が移動するとき。
たとえばデパートの東から入って南から出ると、
早くも「ここはどこ?」状態。
地下鉄の階段を2度曲がって上がると、迷子。
そんなややこしいことをしなくても、
AからBへ行くのを、逆にBからAへ行こうとすると、
ほーら、ね。もうわからない。
タクシーで行こうとしても、どっち向きのタクシーに
乗ればいいのか、それすらわからない。

バッグにコンパスを入れていたこともあります。
どっちが「北」かわかっても、どっちに行けばいいかは
結局わからなかったので、やめました。
(地下鉄駅でコンパスにらんでるのも怪しいし…)
わたしの方向感覚はすっぽりデッドゾーンの中。

方向音痴でも運転免許がとれるとは知りませんでした。
Kが保育園に行ってたころ、車に乗せて、
「道がわかんない」とぶつぶつ言いながら走っていたら、
「そこをこうと曲がってアッチ行けば行けるじゃあ」と
地元の言葉ですらすらと教えてくれたことがあります。
「Kちゃん、どうしてわかるのよ?」
「おかあは、どうしてわかんないんだよ?」
ええ、遺伝しなくてよかったです。

方向音痴にはひとつだけ「致命的な」良い点があります。
道案内ができない。
ということは、ハメルンの笛吹きみたいに、人々を
間違った方向に導いてしまうおそれもたぶんないわけで。

みなさま、どうぞご安心を…。

コメント
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