ひま猫の真鈴は、新しいピンポン玉遊びを考案しました。
箱の一番奥に手をつっこみ、くいっ、とやって
8個くらいをいっぺんに床にばらまくのです。
「あーあーもう、こんな散らかして…」
ピアノやTVの下にころがりこんだのが取りにくい。
拾い集めながら、ふと気がついたら、ピアノの上で
さも満足そうにこちらを見下ろしている真鈴。
あれ? これは逆だ。
もしかして、真鈴は、こうやって
人をトレーニングしてるつもりなのでは…。
トカゲさんをじょうずにくわえてきて、室内で放し、
人が大騒ぎで追いかけるのを眺めてる、あれもそう。
わたしの経験から言いますと、飼われている猫は
1歳すぎから3歳くらいがいちばんオトナです。
いったん動物のオトナになったあとで、
こんどはだんだん人間のコドモになっていくみたい。
8歳のすもも、5歳のちゃけが、1歳半の真鈴に
たじたじなのも、真鈴のほうがオトナだから?
わたしが外に出ると、必ず小走りについてくる真鈴。
畑の用事が終わるまで、近くの草むらで待っています。
おかあさんを待ってる子猫なの?
それとも「付き添いの母」のつもりなの?
うーん、自分でもどっちかよくわかんないの、真鈴は。