水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

悲しい歓喜

2016年08月15日 00時35分09秒 | 詩編
 ズレていく  日々の思想  感情が滔々と流れる河を  君とふたりで下るなら  世界を何度分け合っても   足りない欲望の影を視る  ベッドの上で軋むそれは  何にも気にかけない動揺の様に  ふたりの胸の中へも這い入る様だ  世界を切断する術を手に入れたとして  間に合わないふたりの密やかな逢瀬の  結末を思い描くのは偉大なる神の仕事 . . . 本文を読む

ズレ、間、差異

2016年08月15日 00時29分51秒 | エッセイ
 僕らの意識の真相は、ズレと間と差異によって明かされる。  赤い真夜中に、テーブルの上に残したパンケーキの熱量さえ、僕らの意識がそれに到達する前に、その温度はどんどん大気中に逃げていく。  かるが故に、僕らが何かを実現させるには、僕らは何かを未成就のままにしなければならない。  想像が逞しく広大な草原を駆け抜ける、そのイメージでさえ、僕は夜のパーソナルコンピュータの前で思い浮かべているに過ぎない。 . . . 本文を読む

秘匿

2016年08月15日 00時29分20秒 | 詩編
 そっと、呟く  内緒だからね  わたしと  あなたの  間だけの  今日の話  絶対誰にも  言わないでね。  だって、  今晩のことはわたしと  あなたの秘密  これをあなた  守れるかしら  星が落ちてくる前に  あなた決心できそう?  熱い眼(まなこ)と心の  温度を保ちながら…… . . . 本文を読む