束ねるほどの勇気もなく
バラバラのままの不安は
音もなく白の夕闇に紛れる
際限ない欲望の後先は
暮れゆく日常のぼやき
卵焼きなら、温めてある
と、亡くなった爺ちゃんは
しやべって、雲間へ帰る . . . 本文を読む
僕を殺して
聖なるマリア
真っ白で細い指に、
茨を忍ばせて
僕の首筋に、
刺して
ああ
蚊が
血を吸う時に、
刺すように、
軽やかに刺して
背には十字架を担ぐから
さあ愛の赴くままに
約束の日に . . . 本文を読む
愛と欲望の氾濫する街角に
今日も雷雨がやってくる
新宿3丁目か
池袋ウェストゲートパークか
怪訝な顔をして行き交うgalの
舌打ちに愛想を尽かしそうな危うい宵の口
メロメロに、雪が溶けちまう夜のPOPでcuteな過ちに
すぐにでもイきかかる僕の頑是ない魂は
五月雨を思って、秋に散る。 . . . 本文を読む