水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

『想像ラジオ』 メモ

2016年09月09日 23時57分39秒 | 震災メモ
 ラジオ という媒体の自由さ。それぞれの好みに、寄り添うように流れる番組。霊的なもの、それは電波。脳波を読み取るのも不可能ではない世の中になってきた。ラジオ番組を、やっている。よっちの詩を紹介。私たちは、生者だが、死者の側のラジオがこの小説の主題となっている。生者も、死者もラジオが大好き。ちょっとしたレトロ感が、ラジオには感じられる。テレビに較べて、安心感を覚える。束縛が少ない。自由度が高まる。音 . . . 本文を読む

讃えよ無音の空間を

2016年09月07日 18時58分45秒 | 詩編
 すべての言語と  すべての音楽を  今、一息に吸い込んだ    宇宙が  僕の心の蔵で  踊っているようだ  肺は  今しも  時代を語りだすように  震えて  黒い空間を湛えるのだった . . . 本文を読む

宇宙戯言

2016年09月07日 18時43分14秒 | 詩編
 好きでいること  と  好きであること  を  比べてみたら  宇宙が  痙攣した  近くでいること  と  近くであること  の  違いを調べてみたら    膝が  跳ね上がった  孤独の価値を  測るだけなら  枕を反対にして  置き去りにしな  覚めるだけの現実なら、無用だと。 . . . 本文を読む

混迷暗号

2016年09月07日 18時17分09秒 | 詩編
 僕の幼い欲望は  いつの時代も巨大な銀河に隠れて  君のことを青い風に揺れながら見ていた  時の居場所を  何度訊き返してみても  暗黒の内側で息をする僕らにしてみれば  そんな些末な事は気にするほどのことではない    見つからない  あの日の暗号も  夢に紛れて  君のポケットへ匿われているようだ  僕らの古き学生時代も  淡い未来の曙光に  投影されているんだ    ラッキーな僕らは . . . 本文を読む

アイの始源へ

2016年09月02日 23時28分39秒 | 詩編
 愛の中で  呼吸をして  僕らは  知らぬ間に  惑星の住人として  存在している  アイはどこから  やってくるのだろう  それは  ここにはじめからあるのかもしれないし  ずっと遠くからこの地へ届いたものかもしれない  藍は   まるで宇宙の始まりを  再現するかのように  僕らの服を染めて  深遠な色彩を放つ  愛は  僕らの想像を超えて  宇宙を包み込み  僕らの自然ごと  すべて . . . 本文を読む

PCの魔力

2016年09月01日 17時34分17秒 | 詩編
 磨り減っていく  僕の健全なる精神  暗闇で不必要に  強く光るその画面に  とり憑かれて  僕は自分の弱さの  下僕になる  いつまで経っても  終わらない宴  とりとめのない会話  情報の錯綜が  意味を混濁させる  意識のか細い手が  まだキーを叩けるうちに  逃避しろ  現実へと  逃避しろ . . . 本文を読む

世界の囁く声がするから

2016年09月01日 17時19分44秒 | 詩編
 光っている孤独の貝  茹だっている夏の解  大体、期待など淡いもので  真っ当な間違いなんてもんで  埋め合わせが利くようなもんでもない  僕らの夢現の物語ほど  くだらなく気高いものなどない  そんなバカ話を実現させようと  藻掻く君の両の目を見つめて  それが恐怖を蹴散らすのだと  改めて気づけた暮れかかる日のなかで  再生するあの日の音楽と  再来する今日の守護神と  再誕する明日の . . . 本文を読む

食べられることの幸福

2016年09月01日 17時08分20秒 | 詩編
 あなたが食べられることを  正直な話を言うと  拒むことは  許されていない  ただし  食べられることを  許すことは  拒まれてなどいない  あなたが  食べられることを  受け容れたとき  世界は祝福に満ちるだろう . . . 本文を読む