僕はどんな人間にもなりえたんだ
でも僕は、僕という道を歩けてきた
ただ、その事実を噛み締めている
. . . 本文を読む
PCを開けば
その銀河の奥の向こう
真っ白な欲望を
駆逐するように
文字がスクリーン上を揺らめくから
僕はあなたの吐息を感じて
キーボードに貼り付いた羨望の感情を
放置して、それを枕がわりにした
コマンドOK食らわして
あなたの欲望を糧にして
ゆめゆめキャンセル待ちなんてさせないわ
分かってる?
あなたの孤独は、私の栄養
その言の葉に未知なるエネルギーを込めて . . . 本文を読む
人間の欲望が
生えている
50年後の夕日に
映えている
止まらない鼓動を
その体躯に宿し
透明な妄想を
匿って
日々割れることの
何の変哲もない
暮らしを象って
今宵も
ある街で
終わらない
音楽が鳴り続けるのならば……
無味な感情が高層ビルに乗り移って
のんびり走るタクシーに想いを託し
多忙な歩道の野望に溜め息もらして
世界に羽ばたく英雄 . . . 本文を読む
震える
アメンボ
東京のネオンが
スタバのフラペチーノを
煌めかせる
僕は
渋谷の水溜まりを越え
富士山の見えるビルへと急ぐ
遠く見つめれば
透明な空間が邪魔をして
半径5キロメートルの欲望を
匿うように、夜の灯が揺れる
孤独の力を化学エネルギーにして…… . . . 本文を読む
虚無よ
らりるれろの
暗号を超えよ
虚無よ
脱衣所の風景を
描写せよ
虚無よ
雷鳴の向こうへ
欲望を照射せよ
花道を歩く
徒然なる僕の魂は
虚無である
虚無の下を歩く
僕の心もまた虚無である
今日、産む
虚無
真っ白な記憶を生み出せば
それは、つまりは虚無である
虚無の音楽を奏でよ
虚無こそすべて
楽観主義が汚れていって
虚無しか産 . . . 本文を読む
午前2時の喫茶室は
海が遠い
カウンター以外は
静まり返って
茶色い染みを
僕は黙って拭いた
すべてを
忘れ去る前に
藍色のハンカチーフを
額に当てた
午前2時の喫茶室は
海が遠い
四角いテーブルを
囲んで談笑する若い女たち
ナフキンを
さっと抓みとって
茶色い液体が
グラスに注ぎ込まれるのを見ている
さりげなく
忘れゆくことばかりを
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あの頃の東京
地下
を思う
まだ不完全な頃の
あの東京の絵
高層ビルが
いくつも立ち並び
透明な欲望を
乱反射させてきた
1982年から
欲望の渦は
鳴門海峡をも凌ぐ
橋桁の下のトンネルを
ふたりの少女が通るとき
汗は水たまりとなって
都会のコンクリートを覆う
Hey! 東京、
頭狂 を引き起こす
苦しみも フレッシュ
巻き込む 頭脳
そして . . . 本文を読む
仕方ないよ
ドラムのキックが
耳に障ったって
彼女の涎は
そのドラムに垂れ落ち続けるのだから
夢とか
感情とか
そんな気にもしないでいいようなことを
音楽で
蹴散らせば
5時のサイレンが鳴って
成るように成るという思いが
胸を占める
. . . 本文を読む
何を語ろうとしても
すでに白紙には
有り余るほどの
言葉が埋もれていて
なんというか
言葉は腐葉土となって
土と一体化していて
僕のキレイな理想とは
あまりにかけ離れているというか
そこに落ちているような言葉の固まりを
手で掬って取るようなことばかりをしていて
見つけるまでの短い時間に
君との手を取り合った時間を思い出して
そんなアイソレーション的な
佇まい . . . 本文を読む
ちょっと可愛い君のこと
砂漠を歩き通したその後
ちょっと意識し始めたんだ
サンバの流れるレストランで
ゆらゆら漂う波見ゆ桟橋で
同時に咲う僕らの意思を
百円玉みたいにカラカラと交換して
狩猟を継続する類人猿みたいに
吠えながら明日を欲して
音信系みたいに
プッシュ式のダイヤルでデートの最中でも
交信して
見えてきた宇宙のステージに
息をする僕らは
共に踊って . . . 本文を読む
関東大震災≒カント大天才
今、津波のように押し寄せる言葉の襲来に筆者の足は震え、手はおののき、頭蓋は揺れている。われわれにとって震災を語ることとは、一体どういうことなのか? それについて語ろうとする度、何度も上に書いたように津波のようなものが筆者の脳内に押し寄せるのが分かる。しかしながら筆者は、かの震災における被災者であると同時に、もしかすると被災者ではないという意識に捕われることもある . . . 本文を読む
形にならぬ青さと
惰性で生きることへの恐怖が
深夜に想起される
多分
僕はまだなにも成し遂げていない
何度積み上げても
幾度となく積み上げても
永遠に完成しない
そんな絶望を感じるとき
そして倦怠を感じるとき
ふとやってくる朝がある
それは陽の光を連れて
僕の顔を暖めに
やってくる . . . 本文を読む
愛を植えて
瞳を濡らして
未来の戯れ言を予測する
この不確かな白昼のひととき
また、会おうね
そういい残して
僕らは別れた
何の躊躇いもなしに
ふたりの
進む道は
違ったけど
なぜだろうか?
また、何処かで
会えるような
そんな気がしたんだよ . . . 本文を読む
異質なものが
本当になるのが
この世の常
不条理こそ
真実の「自由」を
われらに賦与する天恵
楽になれるばかりの人生じゃないが
苦労も、必ずや報われると信じて
砂漠のなかを歩み続けるのも
悪かないぜ!
. . . 本文を読む
真っ白な
明日の風景を
頭脳に隠して
僕は静かに嗤う
くだらない
深い 深い 呼吸を繰り返すうちに
いつの間にか沈んでいく
日々の怠惰
そこで
次の頁をめくれば
飛び出す思い出の隊列 . . . 本文を読む