埋木細工の菓子皿、5枚です。
仙台埋木細工です。仙台の骨董屋で入手しました。
戦前の品だと思います。
10.6cm x 10.2cm x 0.9cm
拭き漆処理がなされています。
埋木としては若い方で、圧縮炭化があまりすすんでいません。
手取りも、少し堅めの木とそう変わりません。
有名な景勝地、松島が彫られています。
よく似た図柄ですが、5枚とも、微妙に異なっています。
仙台埋木細工は、文政5(1822)年、仙台藩の下級武士、山下周吉が青葉山で埋もれ木を見つけ持ち帰って、細工物を作ったのが始まりといわれ、下級武士の内職として作られました。そして、明治になると、仙台、松島の名産物として全国的に有名となり、多数の埋木細工が生産されました。
なお、仙台埋木細工は、広瀬川流域の山中の亜炭層からの埋木(山の埋木)を用いています。流木などが長年土中に埋もれて名木となった名取川埋木(川の埋木)とは異なるそうです。古くから和歌に詠まれてきた埋木は、もちろん、名取川の埋木です。
今回の品は、旅先で立ち寄った骨董屋で求めたものです(2枚割れ直し)。値段も手頃(他の品は高価すぎて手が出なかった(^^;)。
たくさん生産された品ですから、まだまだ入手できます。
来客時、埋木皿にのせたお菓子をさりげなく出せば、「ほー」感心されることまちがいなし(^.^)
【参考】みちのく伊達の香り へ ようこそ(伊達の香りを楽しむ会)
松浦丹次郎「阿武隈川の埋もれ木」「埋もれ木に花が咲く」(土龍舎)