暖冬とはいえ12月末。いつ雪が降るかわかりません。
この辺はそれほど雪の多いところではありませんが、それでも例年、30㎝ほどの降雪が数回あります。
この時に畑の作物を食い荒らすのがヌートリア。
普段でも、そこかしこにたくさんいるのですが、美味しい柿の実がいっぱい落ちているので、野菜には目もくれません。
ところが、雪で地面が覆われると事情は一変。まとまって食べ物が得られる畑へ殺到してきます。朝起きてみてびっくり。夜行性なので、一晩で丸裸。こんな事がずいぶん続きました。
そこで、やむを得ず、毎年この時期に、畑全体を金網の柵で囲います。杭を数十本打ち、そこへ金網を固定してくのです。
こんな感じになります。
反対側も同じように作業。
実際は、まだ金網の固定、穴の補修、そしてヌートリアが攻めてくる水路側の補強をせねばなりません。
こんな事ならずーっと囲っておけばよさそうなものですが、夏場の草の管理が大変。
何よりも、囲った中で作業していると、自分が囲まれているような錯覚に陥り、気分的に良くありません(^^;)
モンキーセンターへ行って、檻越しに猿と長時間相対していると、どちらが檻の中にいるのかわからなくなりますよね。あの感覚(^^;)
そんなわけで、年末に設置し、2月に撤去するという面倒な作業を繰り返しているわけです。
これで、巨大に育った白菜やブロッコリーは大丈夫・・・・いえ、まだ空からの鳥の攻撃に備えねばなりません(^^;)
しかし、疲れたので、その作業はまた後日。
ふと目をやると、あの自分の重みで倒れた八朔の木が。
いつのまにやら、びっしりと実っています。
起こそうとしてもビクともしないので、そのままほおってありました。
数百個もなっているでしょうか。
しかし、どれも小さい。大きめのミカンほどです。
やっぱり、倒れた木ではねー・・・・
当然、剥いてもミカンなみ。
で、味は?
そっ、それが、ウマイーのひとことです。
濃厚で甘い。これまで何十年かで一番の味です。
そういえば、弱った果樹をよみがえらすのに、昔から根切りという方法がありました。ナスの土用疲れにも根を切ると良いといいます。
植物が危機を感じて、活性化するのだそうです。
しかし、これだけのかずの小粒八朔。どうやって食べたらよいのやら。皮を剥くだけでも・・・気が遠くなります。
「倒れても なお実を結ぶ 八朔の冬」