ずいぶん昔に入手した皿です。
不思議な皿です。
産地、時代など不明で、棚の奥にしまってありました。
径 16㎝
薄造りで堅く焼きしまっています。
大きなほつれがありますが、叩くと金属音が響きます。
鉄釉の上に、少し茶色い白泥が、イッチンの要領で細やかにかけられて模様を出しています。
梅に鶯?洒落た絵付けです。
高台内にまで全面施釉がなされています。
高台付近には砂が付着しています。
この皿で最も不思議なのは、絵を彫り込んであることです。漆器の沈金に似ています。
しかも、焼成後に鉄釉を削っています。どうやって削るのでしょうか。
その凹んだ部分に白泥がおかれてます。
右上の丸いほつれの部分も、よく見ると人為的に鉄釉が削いであります。ほつれではなく、月か太陽を表そうとしたのかも知れません。
どうしてここまで手をかけて作られたのかわかりません。
いずれにしても、手の込んだ上手の皿です。
最近、この手の品は、柿南京と呼ばれてきたことを知りました。
これでやっと、白南京、瑠璃南京、柿南京が揃いました(^^;)