遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

大皿10 七宝花鳥紋大皿

2020年08月05日 | 古陶磁ー大皿・大鉢・壷

今回は、陶磁器ではなく、七宝の大皿です。

 

 径 35.8㎝、高 5.2㎝、高台径 19.3㎝。 明治時代。

 

明治時代、日本の工芸技術を生かした殖産興業が盛んになりました。その一つが七宝です。

胴のボディに数㎜幅の銅(銀)リボンで細かな縁取りをし、そこへ七宝釉をさして焼き上げた工芸品です。この時期、膨大な量の七宝が欧米へ輸出されました。

ブルーの地に、鳥と花々が映えています。

いかにも、明治という時代を感じさせる作品です。

 

          ムクゲ(フヨウ)

      小鳥(インコ)

           菊

            菊

               菊

 

七宝の価値は、精細な技術と卓越したデザインにあります。

その観点からすると、この品は特に優品というわけではありません。普通程度の品ということになります。

 

裏側は、青海波がぐるっと取り囲んでいます。

 

裏側には、壁につるすためのフックとホルダーが付いています。あきらかに、里帰り品ですね。

 

実は私は、このような金属ボディの普通の七宝ではなく、陶器や磁器に七宝を施した陶磁胎七宝を集めています。普通の七宝に比べ、数が圧倒的に少ないので、収集ゴコロがムズムズとしてくるわけです(^^; 

陶磁胎七宝については、いずれまた、ブログで紹介します。

今回の品は、比較のために展示してある物です(^.^)

 

コメント (4)
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