遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

漆絵波千鳥小皿(5枚)

2021年11月10日 | 漆器・木製品

今回は、漆絵の小皿、5枚です。

 

径 12.4㎝、底径 5.5㎝、高 1.7㎝。大正ー昭和。

先回の品と異なり、轆轤引きの典型的な小皿で、縁は2㎜弱の厚さですが、底の分厚さは6-7mmあります。

現代の品でないことは確かですが、正確な時代はわかりません。ただ、絵柄は、大正ー昭和初期のモダンデザインを思わせます。個人的には、昭和初期頃の品ではないかと思っています。

碁笥底をすかして見ると、年輪が浮かんで見えます。こんな小さな品では、珍しい木どりです。

皿の表には、色漆で、波に千鳥の絵が描かれています。いわゆる漆絵の漆器です。

 

漆絵とは、顔料を混ぜた色漆で漆器の表面に直接、絵を描いた物です。漆器の技巧の中では、最も歴史が古く、特に江戸時代には広く使われました。

伊万里焼でいえば、先回の墨絵春慶塗が染付の皿(釉下彩)、今回の品は、古九谷や柿右衛門(上絵)に相当します。

 

残りの4枚も含め、同一の絵柄だと思っていたのですが、今回よくよく眺めてみたら、5枚とも、微妙に異なっていました。

例によって、お暇なら、違い探しをどうぞ(^.^)

 

 

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする