遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

作者不詳『曲水の宴図』

2024年04月15日 | 絵画

桜にちなんだ古画が、もう一点ありました。

全体:46.1㎝x103.8㎝、本紙(紙本):43.6㎝x31.1㎝。江戸中期―後期。

「曲水の宴」といわれる行事を描いた大和絵です。

土佐派でしょうか。

曲水の宴は中国から伝わった風習で、朝廷や貴族の間で、奈良・平安時代、盛んに行われました。3月3日(旧暦)、庭園に造られた曲がりくねった小川を設え、流された盃が自分の前を通り過ぎないうちに和歌をよみ、盃を取って酒を飲んでから、その盃を次へ流すというもの。この後、宴が開かれ,各人が歌を披講しました。

旧暦の三月初旬ですから、桜が満開です。

盃は、どんどん流されているようです。

従者は盃を取ろうとしているのか、それとも流そうとしているのでしょうか。

横の貴人は、筆を手にして歌を思案中。

何とも優雅な遊びですね。

コメント (9)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする