遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

陶胎七宝草花鳥紋鶴首花瓶(1対)

2024年07月28日 | 陶磁胎七宝

今回の品は、鶴首花瓶(瓶子?)1対です。

先回の小皿と同じく、類例の少ない物です。

同じ模様(逆向き)の鶴首花瓶、2本です。

口径 1.3㎝、胴径 5.8㎝、高台径 3.3㎝、高 11.6㎝。重 110g(1個)。明治初期。

軟陶で、胎土はクリーム色の陶土、やはり薩摩系でしょうか。

草花と鳥が泥七宝で描かれています。これまで多く紹介してきた錦光山系の七宝模様とは、少し異なるようです。

鶴首は、2パターンの幾何学模様が施されています。

一方、胴には、鳥、

鳳凰、

草花、

そして、草花(?)が描かれています。

底には、色釉で謎のドット。しかも、二個ともに。まさか、疵を隠すためではないでしょう(^^;

ん!?、もしかして・・・

ドットを合わせてみると・・・・

二羽の鳥が向き合っています。

反対側は、

鳳凰も向き合い。

どうやら、二個の花瓶を置く時の目印のようです。

これは、明らかに、西洋人を念頭にしていますね。

この鶴首花瓶も、輸出向けの品だったのでしょう。

コメント (8)
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