久しぶりの陶胎七宝です。
陶胎七宝は、陶器の器に前近代の七宝釉(泥七宝)を施したもので、明治前期、20年足らずの短い期間にだけ作られました。
これまで、10点の陶胎七宝を紹介してきましたので、今回の品は11点目になります。
径 12.9㎝、底径 6.5㎝、高 7.2㎝。重さ 433g。明治初期。
胎土は、京薩摩と同じです。
七宝は、やはり泥七宝です。
蓋と容器には同じような草花紋、幾何学紋が施されています。
これらはの特徴は、これまで紹介してきた錦光山系の陶胎七宝と共通しています。
ただ、今回の品では、
中央に、アールヌーボー調の葡萄模様が配置されています。当時の流行模様です。
輸出向けの品だったかも知れません。