今回の品物は陶胎漆器、韓国現代作家の作品です。
先日のブログの最後の写真に写っていた品です。
時計回りに動かすと、
右横面:
背面:
内側に轆轤目がくっきりと見えます。
左横:
下部:
最大径 32.8㎝、底径 15.0㎝、高 40.7㎝、重 3.1㎏。現代。
これは、韓国現代作家の品です。陶器に漆を塗った、いわゆる陶胎漆器です。
実は、昔、この類の品に、名古屋のギャラリーで遭遇しました。一度見たら忘れないほど強烈な印象でした。うーん、欲しい(何でも欲しがる性分(^^;)。しかし、値札を見て諦めました(^.^)
それから何年か後、ネットオークションに同手の品が出ました。しかも、開始価格はギャラリーの十分の一以下。こういう品を写真だけで判断して買おうという人はいません。で、実物を知っている私だけが入札、落札。目出度く、品物をゲットできました。
ところが、送られてきた品をみてびっくり。パックリと二つに割れているのです。出品者が、品物を横向きに梱包したので、胴に力がかかったのですね。壷は胴方向の力に弱いのです。
この品は、元々、非常に大きな壺で、口元がギュッと締まった端正な形をしていました。しかし、上方三分の一ほどは割れてしまっています。白い素焼きの内側がむき出しの無惨な姿です。
出品者に連絡したところ、返品する、品物は適当に処分してほしい、とのことでした。ネットオークションも、昔はおおらかだったのですね。現在は、破損物を返送せねばなりません。
さて、この割れた品物をどうしたものか?
おおそうだ、内側を黒く塗ったらどうだろう。白いから、だらしなく見える。黒っぽい色に変えてしまえば締まるはず。
そこで、手元にあった濃茶塗料を塗ったところ、見事に、現代アートとしてよみがえりました(^.^)
割れ目が痛々しい、ヒビも残っていますが、全体としてみればGOOD(^.^)
内側には、轆轤目がくっきりと残っています。厚さは5㎜ほどしかありません。器の大きさからすると、非常に薄いです。この薄さで一気に轆轤を引き、口作りまでしてしまう。かなりの技です。
底に、作者の銘らしきものがあります。
漆表面は、非常に滑らかです。
この品のウリは、何といっても色使いと描かれた模様。
劇画の主人公が描かれているようにも見えます。
「オンドリャー、クタバレー」
獣の足?
主人公の絵は、ずーっと他の面まで続いています。これは、主人公の尾?
あまりにも美しい色合いと模様に釘付けです。
割れたものに手を入れる・・・、これで遅生さんも創作に
関わったということですね。
もっと小さく割れたらアクセサリーにもなりそうですね。
オブジェかなと思いましたが、壺ですか!
破片は残っているのでしょうから、壺に復元も出来るのでしょうね。
壺に復元したところも見てみたいものですね。
当初は、処分するつもりでした。
内側の白い素地が、いかにもみすぼらしかったからです。黒の威力ですね。
表の模様も、黒地だからこそです。
でも、どうやって、この模様を描いたのかわかりません。
アクセサリーならたくさんできますね(^.^)
でも、かなり細かく割れていたんです。とても私の技術では修復できないだろうと諦めました。
とにかく、タダですからこれで十分満足です。
タダより安いものはない(^.^)
それにしても運送途中でブチ割れとは・・・
ネットオークションはいろいろありますからね~
とは言え、それをモダンアートにしてしまう遅生さんには脱帽です
昔の数寄者が完品の古信楽の壺の口をわざと割って
「どうだいい景色になっただろう!」と自慢したエピソードを思い出しました。
私のネットオークションの取引は数千回にもなります(^^;
全部の品が割れ物というわけではありませんが、これまでの破損は4回。いずれも胴や平らな面を上向きに梱包された品でした。
その後のやり取りは気が重いです。
けれど、この品の場合には、思わず、「マジっすか?」とメールを返しそうになりました(^.^)