大きな堆朱飾り棚です。
幅 93.7cm、奥行 34.9㎝、高 98.3㎝。現代。
中国製の堆朱棚です。しっかりとした造りで、重いです。
全面に牡丹が彫られています。
天板の中央には、鳳凰があしらわれています。
天板左:
天板右:
天板中央:
彫りの深さは、2-3mmほどです。
少し横から見ると、牡丹と鳳凰が浮き上がって見えます。
左右両側面にも、牡丹が彫られています。
前面には、抽斗が4個。
そこにも、牡丹が彫られています。
この堆朱棚は、大きな牡丹が11個、鳳凰が1羽配された、たいへん目出度い品ということになります。
現代の工芸品ですが、真面目な造りの実用品です。堆朱の色も落ち着いた朱色で、どぎつさを感じません。
いつもの骨董屋で、店主がうれしそうに搬入してきたのに遭遇し、そのまま故玩館へ連れて帰りました。こういう品の相場は、不明です。金額が妥当であったかどうか、ずっと気になっていました。
ところが、数年前、ネットオークションに同手の品が出品されました。予想に反してどんどんはね上がり、最終的に私の購入価格の4倍もの値になりました。店舗の価格よりも、ネットオークションの方が高くなるのは、本当に稀です。この品は、それなりの品だったのですね(^.^)
この棚には、普段、品物がワンサとのっています。ちょっとやそっとでは掃除ができません。今回、写真を撮るために、全部の品を移動しました。おかげで、彫りの間の細かい部分もきれいにすることができました。ブログの効用です。
堆朱飾り棚は、元の通り、陶胎七宝などを満載したゴチャゴチャ状態に戻りました。これ以上詰め込むのは、無理ですね(^^;
それが、ひょんな巡りあわせで、私の所へもやって来たわけです。
どぎつくないとは言っても、けっこう派手ですから、七宝くらいでないと棚に負けてしまいます。
私としては、鍋島を飾れたらと思うのですが、これは永遠の夢で終わるでしょう(^.^)
堆朱でこんなに大きなものがあるんですね!
それだけでもビックリです!
これを作るのに要する原料代、手間賃だけでも大変なものですね(^_^)
現代工芸品ですと、古い物と違って、現物を見なくとも、写真だけでも分りますから、このように大きくて珍しい物は、むしろ、多くの人が見ているネットの世界のほうが値がつり上がるのでしょうか(^_^)
このような立派な飾り棚に乗せられますと、その古美術品もより一層価値が高まって見えますね(^-^*)