ここしばらく、性信仰を思わせる木製品を紹介してきました。
こういう物は万国共通ですから、日本に限らず遠く離れたアフリカにもあります。以前には、アフリカ・ドゴン族の穀物倉庫の扉を紹介しました。そこには、豊穣の祈りでしょうか、多数の人物とともに、乳房が彫られていました。
もう少し、直接的な物があったはず・・・ということで探し出したのが今回の品です。
高 61.9㎝、幅 11.2㎝、奥 10.8㎝。アフリカ。19-20世紀。
全体に、かなりの風化が見られます。
足先が欠けている!・・・・と思ったら、もう一本の足先にも割れ目が!
どうやら、足先は両方ともくっつけてあります・・・ん!わざわざ、足先を別に作った??!!
一本の木から彫り出した物だとばかり思っていましたが、そういう眼であらためて全体をくまなく観察してみると・・・
な、なんと、頭、胴体、陰部、脚、足先が接合されて、この木彫スプーン女は出来ていることがわかりました。
どうして、わざわざパーツに分けて作ったのでしょうか?
ひょっとすると、何かの儀式において、部品を組み合わせてスプーン女を組み立てる、あるいはその逆に、スプーン女を分解する、そのための物ではないかと思えるのです。
左足の数字は何?
スプーン女の名称も、私がつけました。
謎に満ちたアフリカ木彫品ですが、日本の土俗的な品と相通じる部分が多いので、手持ちの品と組みあわせてみました。
スプーンが祠にぴったりですね(^.^)
調子にのって、他の小物たちも参加。
遅生のマスコットキャラも登場。
にぎやかなガラクタ祭りになりました(^.^)
わたくしの崇拝する、坂田ワールド。
お面や生活の必需品には、何とも愛嬌のある趣きですね。
その内に、怪奇現象が起きますわ。
それにしても、こんなレアな「作品」をどんな風にして手に入れられたか、とても興味があります。
足が長いのはアフリカだからでしょうか・・・。
パーツごとに作れらているのも何か意味がありそうですが
操り人形のように可動するわけでも無いようですし
故玩舘の不思議ワールド全開ですね。
そんなわけで、坂田ワールドを知りません。坂田靖子さんのマンガはシュールなのでしょうか。
ずいぶん前なので、値段は忘れました。いずれにしろ、こんな品に触手を伸ばす人間はあまりいないので、それほどの額ではなかったと思います(^^;
こういう物を考えついた彼らには敬意をはらわねばなりませんね。
プリミティブ・アートは、時と場所は違っていても、何か根源的な共通感覚を感じます。
焼きものでは、土器の模様などです。
やっぱりアフリカって独特ですよね!?(^^)
先日までの親しみ安いものとは違い不思議な感覚を覚えます。
スプーン女。。漫画に出てきそうでもありますね。すごい発想力です(^^)
関連して、いろいろと、しかも、国内はおろかアフリカのものまでコレクションしているのですね。
このスプーン女さんは、どのように使用したのでしょうね?
案外、遅生さんが実行したような方法で使われていたのかもしれませんね(^-^*)
プリミティブのなかに、ドキッとするものがひそんでいます。
時代や地域を越えて迫ってきます。
そういう品って、なかなかないです。
「嗤うアフリカ」は、「嗤えるアフリカ」の意味でネーミングしました。
ところが、いくつかの品を見ていくうちに、「(こちらが)嗤われているアフリカ」ではないかと思うようになってきました(^^;