季節はずれのヤマボウシの花が咲きました、一輪だけ。
少し締まりがないのは、暑さのせい? 季節外れのせい?
まあ、盛期をすぎた遅咲きの花はこんなもんでしょう。
後期鍋島の中皿です。時々見かける皿です。
染付で花と岩が描かれています。
径20.5㎝、 高5.9㎝、 高台径10.8㎝。
何の花でしょうか? 盛期のような厳しい絵付けではありませんが、大きな手抜きもありません。
後期の鍋島は、染付の大皿が多く、絵付けもすっきりとした物は少ないです。
その点、余白を大きくとったこの皿は、鍋島らしさが、かろうじて感じられる品と言ってよいでしょうか。
裏側は、定番の模様です。
七宝繋ぎ紋はまあまあですが、櫛高台はだいぶダレています。
季節外れに咲いたヤマボウシのように、盛期はとうに過ぎたけれど、なんとか遅咲きの花を咲かせようとした後期鍋島の染付中皿に、「いいね」をいれたいと思います。
ところが、遅れて生きている遅生には、盛期も遅咲きも縁がない!?(^-^;)
櫛高台は、盛期に比して厳しさが無くなっていますが、大きさに免じ、私も、「いいね」を入れたいと思います(^-^;
鍋島では、後期鍋島でも、7寸物は少ないですよね。
江戸時代には、鍋島に限ったことなのかどうかは知りませんが、7寸物を大皿と言ったようですものね。
尺物は、鉢と言ったとか、、、。
なるほど、7寸は大皿、尺だと鉢。私の持っている物の中にも、当時の箱に、南京大鉢と書かれた尺皿があります。どうみても皿なのにと・・・思っていたのですが、納得しました。鍋島なんかは湾曲が大きいので器形はまさに鉢ですが、鉢の名称では何となくもったいないような気もしますね(^-^;)
後期鍋島を代表する図柄で、七寸皿としては一番よく見かけるタイプではないでしょうか。
以前は業者さんが「天保鍋島」などと称して売っていたのを思い出しました。
(鍋島はワカランのでなかなか手が出せません・・・)
鍋島など恐れ多くて、手が出ません。後期鍋島はもう、別物に近いですから。その中で、多少なりとも鍋島的な物を何とか、という寂しいやり方しか残っていません。後期鍋島のコピー品、作っても割が合わないでしょうから、その点は安心(^|^;)
大きさもありそうなので飾り皿でいけそうですね。
でも、展示となると、どうしても、渋く味のあるものより、見栄えのする大皿が中心になってしまうので、故玩館の展示スペースから外れてしまいます(^|^;)