お盆でコロナ、それに酷暑。家にすくむ毎日が続きます。
この際、普段はなかなかできない、ガラクタの整理や補修でもと、とりかかったのが、大箱の修理です。
先日の絵瀬戸鳳凰紋大皿が入っていた箱です。
皿が巨大ですから、当然、箱も大きい。50㎝オーバーの古箱です。
元の蓋は失われ、前所有者が、素晴らしく立派な材で、新しい蓋をしつらえていました。
しかし、他の部分が痛んでいます。特に、底部の痛みが激しい。
先日、一部を補修しました。
底に白く見えるのが、私が繕った所です。
底の外周に1㎝程の幅で付けられた木枠です。箱紐を掛けるためと持ち運びのしやすさのためについているのだと思われます。
この箱に限らず、古い箱、特に重い品が入っている場合、この枠の一部が失われていることが多いです。すると、がたついて不安定なのと、紐が掛けられません。
この箱の場合、4本の枠の内、残っていたのは1本のみ。
残りの3本を付けます。
作業は、非常に簡単です。
ホームセンターで、同じ大きさの材料を求め、木工ボンドで接着するだけです。これで強度は十分です。古いスタイルに揃えるなら、錐で穴を開け、竹櫛か爪楊枝を打ち込んでおけばOKです。
紐を通す部分は、あらかじめ削っておきます。
これで、できあがりです。
問題は、古箱にこの新しい木の部分がそぐわないと感じられる場合です。
統一感を得たいときは、次の方法で時代づけします。
煤。
ベンガラ。
荏油。
布に、荏油を含ませ、煤を少量つけてすり込みます。赤味がかった木肌の場合は、ベンガラも加えますが、ほとんどの場合は必要ありません。
煤が手に入らない場合は、荏油だけでもそこそこいけます。
縦が残っていた部分、横が新しい木枠です。
処理前:
処理後:
箱本体もみすぼらしい(^^;
そこで、箱の内、外側全体に、荏油だけをすり込みました。
こうすると、小傷などはすべて目立たなくなり、全体が引き締まります。一日後、布で空ふきをしてやれば、完成です。荏油は樹脂化し、木部の強度を高めます。防虫の効果もあります。
これは、古くから飛騨地方で、家屋に施されてきた方法です。特に、古民家では虫食いや小傷などによって、木部が白く汚れた感じになり、みすぼらしが増します。骨董もそうですが、木が古くなると、黒ずんだ色が基調、白っぽい部分は汚れになるのです。この場合、荏油をすり込んでやるだけで、ほどんどの汚れは消えます。剥げたような色になって色の違いが大きい場合のみ、煤やベンガラを加えてやります。
故玩館もこの方法で全体を処理しました。ただ、古民家一軒の木部は、柱、梁、天板、床・・・・想像以上に表面積があります。一人で行うには、相当の覚悟が必要です(^^; 故玩館の場合には、若いボランティア達に助けてもらいました。
ですから最近は、古民家をリフォームする場合も、市販のスティンで済ますことが多くなっています。飛騨高山に行かれたら、そういう目で家々を見ていただくと良いかと思います。
ここだけの話ですが、骨董屋さんも、古民具などは、裏でこの方法でリフレッシュしてから、店に並べます。ステインを使わず、荏油で処理をしている所は良心的(^^;
さて、絵瀬戸鳳凰紋大皿を入れて、
もともと入っていた真綿でくるみ、
紐を掛ければ、出来上がりです。
ところで、ずっと気になっていました。
箱の底に書かれた文字・・・
「うしの 〇〇めし」
というように読めるのですが、これはどういう意味でしょうか。
鳳凰紋の絵瀬戸大皿と何の関係があるのか、謎です(^.^)
器用ですね(^-^;
木箱でも、古色のあるものは、それはそれなりに良さがあるんですが、汚らしいものもありますものね。
汚らしいものはいただけませんよね。
上の例では、特に、内側が綺麗になりましたね。
「うしの 〇〇めし」は、私には、サッパリ分かりません(><)
ただ、骨董屋に儲けさせるだけではシャクなので、なるべく情報を得るようにしていました。まあ、業界の裏話が主ですが、なかには実用的なのもあります。その代表が木物の補修です。陶磁器より、融通がききます(^.^)
「牛の二度めし」かと思うのですが、意味不明です(^^;
かしのおほさら
のようにみえます。
菓子の大皿なら、なんとなく意味が通じますよね。
書き手の癖って一人一人違うし、同じ者でも書体を変えるので厄介ですよね。毎日暗号?解読していますが。
参考まで。自信は無いです。
拙句
蚊の多き水辺は三密ならねども
(私も壊れかけの掛軸箱を持っていますが、ボンドで修復すると価値が下がると思ってしておりません)
初心者にとって、かなは難しいです。
「可しの
於本沙ら」
と読めるのでしょうか?
「菓子の大皿」、先が見えそうです。
よろしくご教示ください。
ウチの場合は箱のない品が9割以上ですんで、箱に関しての心配はないんですが
いかにして保存するか?、これが最大の問題になっております。(いい加減に仕舞っておくと、出す時に楽しい音を聞くことになりますんで・・・
まあ、あと何年残されてるかわかりませんが、品物の解説(値打ち)のかわりにブログを書いています(^^;
大皿も30㎝くらいなら何とかなりますが、35cmオーバーの品は、どうしても箱がないと危ないです。万一の場合、人間にも危険です(^^;
ところが、ピッタリサイズの箱を注文すると、ビックリ値段。それなら、次の品をゲットした方が・・・というわけで、裸の巨大皿が増えてきて、現在に至っています(^^;