先に当ブログの過去記事の間違いを修正しておきたい
ちょっと勘違いしていたようだ
『ブロードキャスター』という名前で登場したテレキャスだが・・
ちょっとした諸事情でこの名前が使えなくなった
それに代わって命名されたのが『テレキャスター』なのだ
テレキャスターという名前が決まるまでの間に生産されたギターを
名無しという意味から『ノーキャスター』と呼ぶようだ
実際にはヘッドには何も刻印されてない
マニアの間でそう呼ばれているのだ
という事で今回は音源付きで一話投稿してみたい
読者はテレキャスという誰をイメージするだろうか?
私はジミーペイジなのだ
通算で4枚のアルバムでテレキャスを使用したと言われている
実際に本人も当時の記憶で曖昧な部分が多いようだ
読者も私にとっても数十年前の記憶は曖昧なのだ
ましてや、飛ぶ鳥を落とす勢いのイケイケなロックスターだったのだ
以前にもお話したが・・
デビュー時に使っていたテレキャスはクラプトンからのプレゼント
他人からのプレゼントが名演を生むのは天才の証
ジミヘンもデビュー直後に使っていた白いストラトは
当時のみっくジャガーの恋人からのプレゼントだったという
やはり、このギターで数々の名演と伝説を遺している
あらためて当時のレッドツェッペリンの演奏に耳を傾けると
テレキャスらしいジャリジャリとした音成分が確認できる
ペイジ自身がペイントした通称『ドラゴン』なのだ
当時はギターにペイントをすることが流行っていたようだ
そんな流れもあると思う
やはり、ジミヘンも自身で筆をとったサイケデリックなストラトが有名
クラプトンもジョージハリスンもギターにペイントしていた
ジミーペイジはキャリアの中で何本かのテレキャスを使用した
一つだけ共通しているのは指板がローズウッド仕様
ギターにとって指板はかなり重要なパーツだといえる
廉価なギターなれどメイプル指板の雰囲気が出ている
過去にレスポールもライバルであるフェンダーに影響されて
メイプル指板のレスポールを発売した
酷評に次ぐ悪評で販売から僅かな期間で生産終了になった
私も話には聞いたことがあるが実物を見たことがない
レスポールのボディ材やなどと適合しなかったのだと思う
求めている音とかけ離れているギターへのジャッジは厳しい
ギターファンは古典と安定が好きなのだ
何故だか、ギターには革新や斬新という世界を求めない
いまだにネットでも古参ギターであるテレキャスが人気である
ことがそれを裏付けるように思える
古いフェンダー製のギターにはヘッドに文字がない個体も多いという
昔は直接シールを貼っただけだったようだ
剥がれやすいというクレームをうけてクリア塗装をコーティングする
ようになった経緯があるという
クレームから仕様変更することは多い
ギブソンレスポールの塗装もそんなクレームから配合を変更したのだ
所謂、ヴィンテージと呼ばれるギターが生産されていた時代と
現在では塗装方法が異なるのだ
チェリーがレモン色に変色(褪色)することはあり得ない
これを良しとするか否かは微妙なのだ
実際のところ、当時褪色したギターを無償でリペアしていたようだ
つまり、抜けた色を塗り直していたのだ
残念ながら、そのようなギターの値段と価値は下がる
生産数と流通数を比較すると廃棄されたギターを多いことも伺い知れる
ギブソンとフェンダーは独自のネットワークを活用して
現存するヴィンテージの所有者を把握しているという
そんな流れで本人の許可を得て採寸されたコピーギターが制作されている
コピーモデルながらもレア度を維持する為に少量生産なのだ
価格も軽く100万円超えなのだ
脱線したが・・
ギターは蘊蓄が楽しい
ただ、楽譜を目の前にコピーしていても面白くない
当時のプロの環境や気持ちを想像しながら弾いてみるのも良いと思う
ネット全盛の時代だが・・
ギターやロックに関するマニアックな書籍を見つけた際には購入して
みては如何だろうか?
私は楽譜以外の『紙本』は結構買っているのだ
ネットのダウンロードは本当に味気ない
紙は読み込むことで味が出る
紙時代を生きてきた私は紙の本に愛着を感じるのだ
ギターも同じ
若い頃に耳にしていた音がギター人生の軸になっていることは間違いない
最先端の音楽も参考程度に聞くが・・
まったく心に刺さらない
心に響かないのだ
ギターから導き出されるフレーズというものがある
先日、ある雑誌でプロがヴィンテージテレキャスのレビューを書いていた
「フレーズが湯水のように溢れてくるギター・・」
「やっぱりリアのカッティングが気持ちいいよね」
ということなのだ
私もたかが三本のギターだが・・
ギターごとに弾き方が違うのだ
特に意識はしていない
気持ち良い音や弾き方にフレーズが導かれるような感じ
ジミーペイジもテレキャス期とレスポール期でリフが異なる
テレキャス期には複音のコードカッティング的なフレーズが多い
一方、レスポールでは2音のパワーコードや短音リフが多い
パワー感や音の分離、ピックアップやボディ材の特性
その都度で最もギターが活きる弾き方をしていたのだと思う
三大ギタリストでも特にジミーペイジは色々と参考になる
バッキングの引き出しの多さには本当に脱帽もの
プロやアマを問わずに楽曲の大半はバッキングなのだ
最近は特に若い世代のギター弾きを中心に『リード離れ』が進んでるという
アンチ速弾きも少なくない
「速いから何か?」
「それって自慢?」
自分の手が届かない世界にはまったく関心を抱かない
楽をして生きていければ良いという考えの人が増えているという
人並みの給料で横並びの人生が理想だという
あえて出世など狙わない
そんな流れが趣味の世界にも広まっている
指を痛め、発汗しながら練習するギターなど流行らない
何となく言いたいことは分かるが・・
まぁ、寝ているだけ(ネットで閲覧している)だけで上手くなるほど
ギターは甘い世界ではないことも事実
ギターは自分を裏切らない・・
ということだけは事実なのだ
廉価なギターでも愛情を込めればそれなりに応えてくれるのだ