Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

「一神教の闇」安田喜憲著(ちくま書房)を読んだ!

2007年09月03日 | 山に関する本やマンガ
カメラマンY井氏が、「一神教の闇」安田喜憲著(ちくま書房)を
貸してくれた。
ゴールデンウイーク、宇和島へ向かう車中で彼がこの本の話を
してくれたのが印象に残っていたが、それを覚えていてくれたようだ。
一緒に、元ザバダックの上野洋子のCDもくれたりして、
ありがたい限りだ。

で、「一神教の闇」。
一神教であるキリスト教やイスラム教と、日本やアジア諸国の
多神教や、アニミズムの違いを前提に、著者の独特の理論が
繰り広げられる。著者は、ずいぶんあちこちから「危険思想」などと
叩かれたらしい。自分で書いておられる。

要は一神教は、他を認めない、排除する構造が必然的に出来上がり、
そこから、いさかいや征服欲が生まれる。
アニミズムは、自然の万物の恵みに感謝し、自然の全ての厳しさに
対し「哀しみを抱きしめて」生きる。

棚田では、上流の田んぼの持ち主は、その水を下流の田んぼに
回さねばならないわけだから、その水を大切に使い、下に流す。
相手を常に慮る文化風土がそこに宿る。
地球環境問題は、まさに、このような思考をもたなければ保てない。

みんなで力をあわせて、自然と共生する。
目先の効率主義より、おだやかな持続を願う。

Mr.Dashが学生時代以来、根本で持つフィーリングに
非常に近かった。
洞察力に富む、ナイーブなカメラマンY井氏も、そういうトコロを
見抜いて、Mr.Dashにこの本の話をしたんだなと分かった。
彼は本当に、深い思慮をもつ友人だ。(うっ、褒めすぎておもしろくないゾ)

全体主義とか、偽善とか、いろいろいう奴がいるかもしれん。
しかし、強い者は、弱い者を制圧するから強いのでなく、
強い者は、自分の身や思いを犠牲にしても、弱い者に手を差しのべるから、
本当に強い者たりうる。

Mr.Dashはまだまだ未熟で、自分の理想の”強い者”になれず、
いつまでも、そんな心ある”強い者”に支えられてばかりだ。
しかし、理想を捨てたら、そこで終る。
”お山の大将”的、強者に負けてしまう。

いかに「哀しみを抱きしめて」も、曲げてはいけないものがあると、
著者に励まされているような気がした。

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