防虫剤成分のカップヌードルが相次いで発見

今月に入って中国製冷凍インゲンからジクロルボスが検出されたり、サイゼリヤのピザ生地にメラミンが入っていた、また死亡事故が続発していることからこんにゃくゼリーが製造中止という食の安全に関するニュースが出ています。おとといになってまた食べ物に薬物が入っているという出来事が起こりまして、私達の食生活で身近なものであるだろうカップヌードルに防虫剤成分が検出されたというのです。

神奈川県藤沢市在住の60代の女性と70代の男性が、藤沢市内のスーパーで購入したカップヌードルを食べたところ、女性は吐き気と舌のしびれを訴えました。翌日に保健所に相談し、神奈川県の衛生研究所の検査でパラジクロロベンゼンが検出されました。横須賀市では生協の「CO-OPカップラーメン（しょうゆ味）」にパラジクロロベンゼンの他にナフタリンも検出されたらしい。日清食品は会見で、藤沢市以外にも防虫剤成分が検出されたカップヌードルが21件あったことを発表。会社側は残り香が原因じゃないかと説明しています。21件は全て「薬品の臭いがする」という苦情を受けたものだということです。
生協カップめんの製造先である明星嵐山工場では、坂戸保健所が立ち入り検査した結果、パラジクロロベンゼンとナフタリンは工場で扱っていないことがわかりました。生協では「薬品臭がする」という苦情の28件のうち８件に防虫剤成分が検出されたという報告がありました。

実は、カップヌードルは今年４月に容器を今までの発泡スチロールから紙とポリエチレンの３層構造で出来た「ECOカップ」に変更したんです。品質向上を狙ったんですが、苦情が殺到する事態になってしまいました。今回パラジクロロベンゼンとナフタリンが検出されましたが、パラジクロロベンゼンは有機塩素系の昇華性結晶体で、防虫剤のほかにもトイレの芳香剤に使われています。高濃度の場合は目まいや頭痛、肝臓障害を起こす危険があります。ナフタリンは手で触ると皮膚が赤くなったり炎症を起こしてしまうそうです。もし藤沢市の女性がカップヌードルを全部食べていたら、肝臓障害を起こして命に関わっていたのかも…。
今回のニュースを知ったことで、他のカップ麺は大丈夫なのか心配になってきました。誕生から37年を迎えた今年、カップヌードルに最大の危機が訪れたと言っていいでしょう。「カップ～」以外にも日清の製品から防虫剤が検出されたり、他のメーカーも薬品臭のするカップ麺が発覚するということも考えられます。もしカップ麺を食べる際は、まず最初に防虫剤の臭いがしないか確認した方が良いですよね？あなたが食べているカップ麺は大丈夫ですか？