皐月賞馬のキャプテントゥーレが故障、ダービー馬・ディープスカイが秋の天皇賞に挑戦と2頭のクラシックホースが参戦しなかった今年の菊花賞。重賞初挑戦の神戸新聞杯で3着に入り、菊花賞への出走権を獲得したオウケンブルースリ、皐月・ダービーとも惜敗続きのマイネルチャールズ、ダービー2着のスマイルジャック、セントライト記念を制したダイワワイルドボアなどフルゲート18頭が京都の3000mに挑みました。
直前の単勝オッズでは、⑭オウケンブルースリが1番人気(3.7倍)、2番人気には⑨マイネルチャールズ(6.6倍)、⑩スマイルジャックが7.8倍の3番人気と10倍以下の馬は3頭のみ。⑧スマートギア、⑱ダイワワイルドボアが10.3倍の同率で4番人気となりました。
曇り空の京都競馬場で行われたこのレース、スタートから③アグネススターチがレースを引っ張ろうとしますが、1周目の直線で②ノットアローンが先頭に立ち、2頭が3番手以降を10馬身くらい離していく展開に。マイネルチャールズとスマイルジャックは6,7番手付近で並走、ダイワワイルドボアは9番手、オウケンブルースリは12番手のところ。最初の1000mが58秒台と速いペースでゴール板を通過すると、スマイルジャックが3番手まで浮上。2コーナーを回り、ノットアローンが単独で先頭をキープ、スマイルジャック等の集団が徐々に差を詰めていき、マイネルチャールズは7番手、ワイルドボアは中段の馬群の中、ブルースリは後方6番手の位置で①フローテーションと並走。その後にスマートギアが追走し、⑦ドットコムが最後方で外回り3コーナーへ。
外回りコースに入ると、またアグネススターチが先頭、スマイルジャックが2番手、下り坂で⑤ナムラクレセントが3番手に上がると、中段ではブルースリが追い上げを始め、その後ろではスマートギアも追撃開始で4コーナーへ。最後の直線でスマイルジャックが先頭に立つが、内からチャールズ、ナムラクレセントが先頭争いをするが、外からオウケンブルースリが一気に2頭を交わして先頭に躍り出る!2番手争いにスマートギアが加わると、①フローテーションがナムラクレセントを交わすもブルースリには届かず。オウケンブルースリがそのまま1着でゴール!2着にフローテーション、3着にナムラクレセントが入りました。
最終成績&払戻金
1 ⑭オウケンブルースリ 3:05.7
2 ①フローテーション 1.1/4
3 ⑤ナムラクレセント 1.1/2
4 ⑧スマートギア 3/4
5 ⑨マイネルチャールズ 2
6 ⑮ベンチャーナイン 1/2
7 ⑯ホワイトピルグリム 3/4
8 ⑱ダイワワイルドボア クビ
9 ⑫ヤマニンキングリー ハナ
10 ⑦ドットコム 1/2
11 ⑥ロードアリエス 3/4
12 ④メイショウクオリア クビ
13 ⑰ダイシンプラン 1.1/4
14 ⑬シゲルフセルト 2.1/2
15 ⑪ミッキーチアフル 1.1/2
16 ⑩スマイルジャック 6
17 ③アグネススターチ 3
18 ②ノットアローン 大差
単勝
14 370円
複勝
14 170円 1 850円 5 650円
枠連
1-7 2,100円
馬連
1-14 17,820円
馬単
14-1 26,980円
ワイド
1-14 4,450円 5-14 1,920円 1-5 8,380円
3連複
1-5-14 92,720円
3連単
14-1-5 523,990円
第69回菊花賞は、オウケンブルースリが1番人気に応えて優勝、3冠レースの最後のタイトルを獲得しました。2着には15番人気のフローテーション、3着には9番人気のナムラクレセントが入り、3連単で52万円と今週も荒れました。2番人気のマイネルチャールズは5着、3番人気スマイルジャックは最後に沈んで16着に終わりました。優勝したオウケンブルースリに騎乗した内田博幸騎手は、GI通算3勝目、今年に入ってはこれが2勝目、菊花賞初勝利と共にクラシック初制覇となりました。
オウケンブルースリは今年4月にデビュー、半年でGIホースの仲間入りを果たしました。デビューから184日目での菊花賞制覇はもちろん史上最短記録です。4月にデビューした後、3戦目でようやく初勝利を挙げ、阪神と新潟の特別戦で連勝して3連勝。初重賞の神戸新聞杯では3着と連勝が止まりましたが、優先出走権を獲得。そして菊花賞で夏に3連勝した実力が証明されたのでした。父は2001年のダービー馬・ジャングルポケットで、菊花賞は4着に敗れました。あれから7年、ブルースリが父の無念を晴らしてくれました。次なる目標はジャパンカップということで、古馬戦線に殴りこみ宣言。JC親子制覇に挑戦するのもそうですが、ディープスカイとの直接対決が実現する可能性があるかもしれません。府中の長い直線で末脚が炸裂し、並み居る外国馬と日本の古馬を蹴散らすことができるのか?
来週は2008年注目のGIレースといっても過言ではない秋の天皇賞が行われます。今年はダービー馬・ディープスカイ、昨年のダービー馬・ウオッカ、昨年の菊花賞馬・アサクサキングスが出走予定。半年の休み明けから復帰するダイワスカーレットも登場すれば、凱旋門賞に挑戦したメイショウサムソンが電撃参戦。他にもドリームジャーニー、タスカータソルテが虎視眈々と秋の盾を狙いに行きます。過去3年のダービー馬が一堂に会すれば、より盛り上がることでしょう。サムソンの秋天連覇か、ディープスカイが古馬を制圧するか、それともウオッカとスカーレットの牝馬組が秋の盾を取るか?どんな結末を迎えるのかわからない秋の天皇賞は、11月2日・15時40分スタートです。