桜花賞&皐月賞の牡牝クラシック第1戦が終わり、今週から東京競馬場と京都競馬場が開幕しました。26日には東西で重賞競走が2つ行われ、東京ではオークストライアル・フローラステークス、京都はダート重賞・アンタレスステークスがありました。
京都のメイン・第14回アンタレスステークスには、京都巧者の⑤ワンダースピード、昨年のJCダートで2着の⑯メイショウトウコン、2006年のJCダート優勝馬・⑭アロンダイト、ダート5連勝中で重賞初挑戦の④ウォータクティクスが出走してきました。ダートの実力馬が集まったこのレース、5月以降のダート戦線に殴り込みをかけるのは一体どの馬だったのか?
ばらついたスタートで始まったこのレース、先行争いでウォータクティクスが鼻を奪い、2コーナー時点で2番手に3馬身離していきます。2番手には⑥マコトスパルビエロ、ワンダースピードが5番手、アロンダイトが10番手、⑯メイショウトウコンは⑪アドマイヤダンクの外側に位置取って15番手という態勢。先頭を行くタクティクスはマイペースで先頭キープ、ワンダースピードが早くもムチを入れて追い上げようとする。最後の直線に入り、タクティクスがまだリードし続けて逃げ切りを計る。ワンダースピードがスパルビエロ、②ダイショウジェットとの競り合いから抜け出すが、タクティクスがこのまま逃げ切ってゴールイン。2着争いは①ボランタスが突っ込むもワンダーが鼻差で2着死守しました。
ダート戦線に期待の星が出現しました!特別競走で強さを発揮し続けてきたウォータクティクスが、重賞初挑戦となるこのレースで2着に2馬身離しての逃げ切り勝ちで重賞初勝利。優勝タイムの1分47秒8は京都1800mのコースレコードとJRAレコードを0.6秒更新。ダート1800mの日本タイ記録まで出してしまいました。5連勝の間は藤田伸二や武豊といった騎手が乗っていましたが、この日は川田将雅騎手との初コンビで臨み、その結果が重賞初勝利&JRAレコードとなりました。これでダート6連勝、次はダートGIに挑戦することになるでしょう。今の勢いからすれば、年内にもGI制覇もあり得るかも。同年代のサクセスブロッケン、カジノドライヴとの直接対決が早く実現できることを願い、更なる活躍を期待したいです。
東京のメイン・第44回フローラステークスには、タレント・ほしのあきさんが名付け親の⑮ハシッテホシーノが登場。デビュー戦は5着に終わりましたが、2戦目からは連勝して3戦2勝、4戦目となる今回は重賞初挑戦となります。他にも桜花賞に出走できなかった⑦ミクロコスモス、クイーンカップ優勝・⑯ディアジーナ、⑥ラークキャロル、⑫ワイドサファイアが出走。3着以内に入ればオークスの出走権が獲得できるこのレース、オークスの切符を手にしたのは?
レースはまず、⑤ベイビーローズが先頭に立ち、⑯ディアジーナは4番手につけ、ハシッテホシーノも前の方でレースを進めていきます。向正面に入り、ディアジーナは4番手、その後ろに③アイアムネオ、ホシーノは7,8番手のところで⑬ピースオブラックと並走。ワイドサファイアが10番手、ラークキャロルが13番手、スタートでかかってしまったミクロコスモスが後方2番手から追撃なるか。
残り600mを切って最後の直線に入り、ミクロコスモスが大外から持ち出すが伸びを欠く、先頭のベイビーローズがまだ粘り、ディアジーナが徐々に接近し、ホシーノは一度は馬群に揉まれるが、真ん中から突っ込んで行く。残り200を切ってディアジーナがトップ、ホシーノとワイドサファイアが2番手争いを繰り広げ、ディアジーナが抜け出して1着ゴール!2着争いはホシーノとサファイアが並んだが、わずかにサファイアが2着、ホシーノは3着に終わりました。
2番人気のディアジーナが2着に2馬身差をつけて重賞2勝目を飾り、レッドサファイアとハシッテホシーノの3頭がオークスの優先出走権を獲得。1番人気・ミクロコスモスは14着に大敗、オークス参戦はほぼ絶望的となりました。
ディアジーナがブエナビスタの最大のライバルに名乗りを挙げてきましたね。クイーンカップ優勝後に桜花賞をキャンセルしてオークス路線に回り、フラワーカップ2着惜敗→フローラSで優勝と前走の悔しさを晴らすこともできました。ディアジーナはこれで10戦4勝、内田博幸騎手とのコンビでは3勝目になります。オークスでは関東馬の代表として上位に入ってもらいたいところです。ハシッテホシーノはよく頑張りました。初重賞で3着と健闘し、夢のオークスの切符をつかみました。3着以内に入ったことでほしのさんも大喜び、鞍上の松岡正海騎手を褒め称えていました。4戦全て東京で走っていて、府中2400mのレースで勝ったこともあるから、経験は豊富だと思います。でもGIの壁は分厚いですよ。
来週は古馬最高峰のGIレース・第139回天皇賞(春)。今年は重賞連勝中のアサクサキングス、日経賞を制したアルナスライン、大阪杯優勝のドリームジャーニー、ジャパンカップを制したスクリーンヒーローが出走予定、他にもヒカルカザブエ、ジャガーメイル、モンテクリスエス、ホクトスルタンが登録されています。ディープスカイやオウケンブルースリが不在ということで、今年の春の盾は難しいレースになるでしょうな。