日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

バンクーバー五輪 男子フィギュアで高橋大輔が銅メダル!

2010年02月20日 | Sports

連日熱戦が繰り広げられているバンクーバーオリンピック。大会7日目の19日は、フィギュアスケート男子シングルのフリー演技が行われました。17日のSPではエフゲニー・プルシェンコ(ロシア)が1位、2位がエヴァン・ライサチェク(アメリカ)、そして日本の高橋大輔選手が3位で折り返しました。日本勢残り2人は、織田信成選手が4位、小塚崇彦選手は8位とトップ10に入りました。首位・プルシェンコと3位・高橋との差はわずか0.6点差、日本人初のメダル獲得なるか?


SP8位の小塚は、第3グループの1人目・通算13番目に登場。まず最初の4回転トウループを成功!失敗続きだった4回転ジャンプが、この大舞台で初めて決まった!これで勢いに乗った小塚は、トリプルアクセル→トリプルトゥループの連続3回転、3回転+2回転のコンビネーション、トリプルサルコー→ダブルトゥループ→ダブルループの3連続ジャンプも成功。ここまで順調だったが、トリプルアクセルで転倒してしまう。それでも失敗にめげず、その後のジャンプ、最後の高速スピンも決まってフィニッシュ。会場はスタンディングオベーション、演技終了後には笑顔とガッツポーズを見せた。フリーの得点は151.60点、合計231.19点で13人終了時点で暫定トップ、第3グループ終了時点で2位に下がったものの、入賞圏内をキープ。
最終組の第4グループは、SPのトップ3と織田、ステファン・ランビエール(スイス)、ジョニー・ウィア(アメリカ)が登場。まずSP2位のライサチェクが最終組のトップバッター(19番目)でリンク入り。最初のトリプルルッツ→トリプルトゥループの連続3回転を成功させると、トリプルアクセルも完璧に決まる。華麗な細かいステップを見せれば、トリプルアクセルからのコンビネーション、3連続ジャンプもクリア。終盤のジャンプやスピンもノーミス。最後までパーフェクトな演技を披露し、場内は大歓声が沸き起こった。注目の得点は167.37点!合計257.67点でトップに躍り出た!
ライサチェクの次は織田信成。チャップリンメドレーで表彰台獲得を目指す!最初に4回転ではなくトリプルルッツを決めた織田は、3回転のコンビネーションで着地が乱れ気味な場面も。チャップリンらしくコミカルな演技と表現も見せ、トリプルアクセルと3連続ジャンプもしっかりと決めてきたが、ここから予想外のアクシデントが起こる。トリプルループで手を着くと、表情が曇って演技中断。なんと靴ひもが切れてしまい、急いで母親のいる場所で修正する。再びリンクに入った織田は、スピン、ダブルアクセル、ステップで巻き返した。キスアンドクライで採点を待つ際、落ち込む織田にモロゾフコーチが励ます。結果は靴ひも切れが大きく影響して153.69点。トータル238.54点に終わりました。

21番目のランビエールもメダル候補の1人。最初の4回転トゥループで手を着きコンビネーションに入れず。2度目の4回転トゥループではバランスを崩しそうになるも持ち堪え、ダブルのコンビネーションも決まった。ステップやスピンも鮮やか、これは芸術点でアップしそう。トリプルフリップからの3連続ジャンプ成功後、会場の手拍子に乗ってステップを出し、最後は得意のスピンで終了。結果は162.09点、4回転ジャンプのミスが痛かった。合計246.72点で暫定2位。
22番目、高橋大輔がメダルを懸けた大勝負に挑戦!最初に4回転ジャンプを飛んだが、尻もちをついて転倒…。幸先悪い立ち上がり、ここから立て直してほしい。次のトリプルアクセル→ダブルトゥループのコンビネーションが決まると、ステップで会場から手拍子が沸き始める。高橋の表情もイキイキしている。後半のトリプルアクセル、トリプルルッツも鮮やかに決まり、3回転+2回転のコンビネーションも成功。終盤のステップで歓声が上がり、最後はスピンでフィニッシュ!その直後に高橋は渾身のガッツポーズ!メダルをほぼ確実なものにしたフリー演技の得点は156.98点でライサチェクには及ばず。合計247.23点でランビエールを上回って暫定2位。23番目のウィアーが上位3人を下回ったため、高橋のメダルは確定。
そして最後に登場したのは、SP1位のプルシェンコ。ここでも完璧な演技で金メダル獲得なるか?タンゴのリズムに乗って最初の4回転+3回転のコンビを成功!V2に死角なしかと思われたが、次のトリプルアクセルでややバランスを崩し、転倒寸前になった。ちょっと危なかった。3回転ジャンプやタンゴのような動きも見せるプルシェンコ、スピンやサーキュラーステップシークエンスも美しい。後半、BGMのテンポが上がるとともにジャンプも確実に決めて、ステップも速くなった。最後はスピンと投げキッスで演技を終えた。本人も余裕の表情を見せ、連覇を確信しただろう。ただキスアンドクライでは不満げな表情。
プルシェンコの採点結果は、165.51点!自己ベストは更新したもののライサチェクを下回った!そして合計得点は256.36点で届かず!この結果、ライサチェクが金メダル、プルシェンコは銀メダル、そして高橋大輔の銅メダルが決定しました!

最終結果
金メダル:エヴァン・ライサチェク(アメリカ) 
SP 90.30点 フリー 167.37点 合計 257.67点
銀メダル:エフゲニー・プルシェンコ(ロシア)
SP 90.85点 フリー 165.31点 合計 256.31点
銅メダル:高橋大輔(日本)
SP 90.25点 フリー 156.98点 合計 247.23点


高橋大輔選手がやってくれました!銅メダルで日本男子フィギュア初のメダルを獲得です!そして織田信成選手は7位、小塚崇彦選手は8位に入賞。3選手ともフリーでも素晴らしい演技を披露しましたね。これまではソルトレークシティの本田武史さんの4位が最高だったこの種目、初めて日本人選手がメダルを獲った事で日本のフィギュア界に新たな1ページが刻まれたと思います。高橋選手、メダル獲得おめでとうございます!
トリノ五輪以降の高橋選手の4年間は波瀾に満ちたもので、翌年の世界フィギュアで銅メダルを獲得した後、2008年10月に右ひざ前十字靭帯断裂の大けがを負い、シーズンを棒に振ってしまいました。その後はリハビリを続けるも、あまりの辛さに失踪することも。昨年秋にようやく復帰すると、復帰戦で優勝を飾り、年末の日本選手権で復活優勝を遂げ、五輪切符を掴みました。選手生命の危機を乗り越え、五輪でメダルを獲ったのは本当に奇跡としか言えません。この後はトリノでの世界フィギュアに出場予定、五輪同様美しい演技を見せられるでしょうか?
小塚選手は4回転ジャンプを成功させ、最後まで攻め続けて大健闘の8位。祖父が旧満州のフィギュア王者、父がグルノーブル五輪の日本代表の「サラブレッド」が初めての五輪で堂々とした滑りを見せました。数年後には日本のエースにまで成長し、世界選手権や五輪でメダルを獲れるほどになるかもしれません。
7位に終わった織田選手は、演技後のインタビューで「最初から靴ひもが切れていた」と涙ながらに語っていました。SPでは4位と好位置だったけど、フリーでは予想外のアクシデントに泣かされました。かつてリレハンメル五輪で、トーニャ・ハーディングが織田選手のように靴ひもが切れて演技を止めたという出来事がありました。あれから14年が経ち、その事件が織田選手で再来するとは…。来月のトリノでの世界フィギュア、4年後のソチ五輪ではバンクーバーのリベンジを果たしてもらいたいものです。

ところで、銀メダルに終わったプルシェンコ選手ですが、競技後の会見では不満をあらわにしていました。4回転ジャンプを成功したのに勝てなかったので「4回転ジャンプができない選手が五輪の王者になることができるのか。4回転は価値はない」と発言。確かにライサチェク選手は4回転は飛ばなかったけど、全てにおいて完璧な演技でした。対してプルシェンコは4回転を決めたけど、トリプルアクセルがぶれてましたよ。ジャンプがぶれなかったら文句無しでプルシェンコの勝ちだったと思います。

高橋選手の銅メダルで勢いに乗りたい日本選手団、20日以降はメダルラッシュに期待したいですね。


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