アーネストリーがダービー馬＆天皇賞馬を破って札幌記念を制す。

お盆シーズンも終わり、夏休みも終盤に差し掛かった22日は、新潟と札幌で２つの重賞レースがあり、札幌では夏競馬唯一のGⅡ競走・札幌記念、新潟では３歳馬のダート重賞・レパードステークスが行われました。


札幌のメイン競走・第46回札幌記念（GⅡ）には、秋競馬での活躍が期待される16頭で争われました。今年は昨年のダービー馬⑩ロジユニヴァース、この秋に海外GⅠに挑戦する⑨マイネルキッツ、宝塚記念３着と健闘した⑥アーネストリー、唯一の３歳馬で皐月賞２着の⑧ヒルノダムール、昨年のこのレースでブエナビスタを破って優勝した⑯ヤマニンキングリーといった「真夏の祭典」に相応しいメンバーが集結。他にも⑤アクシオン、⑮ジャミール、⑪シャドウゲイト、①マイネルスターリーといった伏兵馬も参戦しました。
スタートで⑬ベルモントルパンとヒルノダムールが躓き気味となり、他はきれいに飛び出しました。スタンド前での先行争いで、③ドリームサンデーが鼻を奪うと、ゴール板を通過するところでロジユニヴァースが並びかけます。アーネストリーは３番手から。１,２コーナー～向正面に入り、先頭集団はドリームサンデーとロジユニの２頭、離れた３番手にアーネストリーが追走。６番手圏内にはヤマニンキングリー、アクシオンが並走し、ダムールとシャドウゲイトもこの中にいる。後方ではスターリーが11番手、その後ろにジャミールがつけ、キッツは最後方追走という展開。
３,４コーナー～残り600ｍを切り、馬群がほぼひと塊となる。そんな中でドリームサンデーがまだ先頭で粘り、ロジユニ＆アーネストリーはまだ仕掛けない。４コーナーから直線に入り、前の３頭とキングリー、シャドウゲイトも接近する。直線に入って残り200ｍを切り、ドリームサンデーが失速するのとともにアーネストリーがロジユニヴァースとの競り合いから抜け出す。アクシオンとヒルノダムールも追い込むも３番手争いまで。アーネストリーがゴール前でロジユニを突き放してゴール！ロジユニヴァースが２着に入り、３着争いはアクシオンが入りました。

このレースで単勝１番人気に支持されていたアーネストリーが、期待に応える形で札幌記念を制覇。２着に１馬身4/3を離し、GI馬を３頭破っての勝利は価値があるのではないでしょうか。これでアーネストリーは今年に入って重賞３勝目。好調をキープして秋のGI戦線に大きく名乗りを上げました。今の勢いからすれば、悲願のGI制覇も見えてくるかも。
２着に入ったロジユニヴァースは、ここ２戦の不振を取り戻すかのようなレース内容。次走では復活勝利も期待できると思います。２番人気のヒルノダムールは４着。初めて古馬レースで４着と頑張りをみせました。メルボルンカップが控えているマイネルキッツは７着と掲示板を外す結果に。キッツはこのレースであまり目立たなかった気がします。2000ｍでは物足りないのか？


新潟の第２回レパードステークス（グレード表記なし）は、ダート1800ｍに13頭がそろいました。中央でのダートは３連勝中の⑪ミラクルレジェンドをはじめ、ダート３勝の②ミッキーバラード、特別競走で古馬を破った実績を持つ⑥ソリタリーキング、⑧ロンギングスターが出走しました。
きれいに揃ったスタート後、⑩プレシャスジェムズと⑫ピカンチラブの２頭が果敢に飛ばしていきます。２コーナーから向正面のところで、プレシャスジェムズが単独で先頭。ロンギングスターが３番手、ソリタリーキングが６番手、８番手の位置にミッキーバラード、ミラクルレジェンドは10番手追走。後方では①ビッグバンと⑨プレファシオが最後方争い。
バックストレッチで縦長だったのが、３コーナーあたりで⑩プレシャスジェムズが独走状態、２番手以降馬群となる。しかし残り600ｍを切ってその差が詰まってきた。最後の直線に入り、ロンギングスター、ソリタリーキングと③グリッターウィングの３頭が激しく先頭を争うが、後方から一気にミラクルレジェンド追い上げる。ゴール前でグリッターウィングが一旦先頭に立ったが、ミラクルレジェンドが並びかけてゴール！最後は２頭が全く並んで入線し、僅かの差でミラクルレジェンド１着！
最後は大接戦となったレパードステークス、直線で猛追したミラクルレジェンドがハナ差を制ました。一気の末脚炸裂でグリッターウィングを捕らえるという「ミラクル」でレースで重賞初制覇。通算４勝の全てはダートコースで挙げたもの。ここ最近のダート戦線で目立った牝馬がいなかったんですが、ようやく「砂の女王」の候補生が現れました。ミラクルレジェンドにはさらなる活躍を期待したいし、12月のジャパンカップダートにも参戦してほしいものです。