3月に入り、競馬界では競馬学校を卒業した新人騎手がデビューし、春のGⅠ戦線に向けての戦いも本格化。今月からは阪神競馬場と中山競馬場の春開催が開幕し、2日は中山記念と阪急杯が行われました。中山記念は重賞ウィナー14頭が出走し、阪急杯もスプリントとマイルの実力者が集結。そして、WIN5で久々の大台が出ました!
阪神メイン・第58回阪急杯(GⅢ・芝1400m)は16頭が出走。1着に入れば高松宮記念の優先出走権が与えられるこのレース、東京新聞杯からスライドしてきた⑬ダノンシャーク、阪神カップ2着の⑩ガルボ、Dr.コパが所有する①コパノリチャード、桜花賞2着⑦レッドオーヴァル、不振脱出を狙う2012年3歳マイル王⑭カレンブラックヒル、他にも⑥サンカルロ、⑨ラトルスネーク、⑫サンレイレーザー、⑤マヤノリュウジンなどが参戦しました。
スタートでラトルスネークが出遅れ。先行争いでは、カレンブラックヒルが好スタートを切るが、コパノリチャードが先手を奪う。2番手に④パドトロワ、ガルボ3番手、4番手にバーバラ、5番手に⑪エピセアローム。6番手集団には、③バーバラ、レッドオーヴァル、ブラックヒル、シャーク、シャークの5頭。11番手にサンレイレーザーがいて、12番手サンカルロ、⑯シャイニーホーク13番手、スネーク14番手、後方は⑮プリムラプルガリス、⑨ウエストエンドが最後方追走。
内回り3,4コーナー中間点を過ぎ、依然としてリチャードが逃げ、外からガルボが並びかけようとする。エピセアローム4番手、ダノンシャークも大外5番手に持ち出した。最後の直線に差し掛かり、コパノリチャードが先頭をひた走り、後続からガルボ、シャーク、ラトルスネーク、レーザー、プルガリスなどが追い込もうとするが、残り200mでリチャードが一気に突き放し、そのまま1着ゴールイン!そして混戦の2着争いは、最内を突いたサンカルロが入り、レッドオーヴァルが3着を確保。
高松宮記念への重要なステップレース・阪急杯は、単勝2番人気だったコパノリチャードが圧巻の逃走劇を見せました。最内から押し気味に先頭を奪うと、3,4コーナーでガルボに迫られましたが、最後の直線で一気に突き放して4馬身差をつけてゴール。昨年11月のスワンステークス以来となる重賞3勝目を挙げ、高松宮記念の優先出走権を獲得しました。リチャードの鞍上の浜中俊騎手は、前日のアーリントンカップのミッキーアイルに続き、2日連続で重賞制覇。オーナーであるDr.コパさんは、先週のフェブラリーステークスのコパノリッキーに続き2週連続で重賞勝利。コパさん絶好調ですねー。
2着には8歳のベテラン・サンカルロ、3着には4番人気のレッドオーヴァルが入り、3番人気のガルボは4着、1番人気のダノンシャークは9着、出走メンバー唯一のGⅠ馬・カレンブラックヒルは11着。なお、このレースでウエストエンドが右肩跛行により競走を中止しました。
コパノリチャードは、前走の阪神カップでは大外枠が響いて10着でしたが、この日は最内枠を引き当て、その利を活かして逃げ切りに成功。今回の勝利で通算5勝目となり、1400m戦で3勝目となりました。一躍春のスプリント王候補に名乗り挙げたけど、リチャードは1200m未経験。しかも左回りコースはNHKマイルカップの1回のみ。おまけに相方の浜中騎手はドバイ遠征のため、当日は誰が乗るかは未定…。宮記念、本当に大丈夫なの?
中山メイン・第88回中山記念(GⅡ・芝1800m)は、例年以上の豪華メンバーが集結。昨年の秋の天皇賞馬③ジャスタウェイ、皐月賞馬⑤ロゴタイプ(札幌記念以来約半年ぶりに復帰)、桜花賞馬⑦アユサン(こちらはオークス以来約9カ月ぶり)、一昨年のマイルチャンピオンシップの勝ち馬⑬サダムパテックのGⅠ馬4頭に加え、昨年12月の香港カップで2着と好走した⑪トウケイヘイロー、中山巧者①ヴェルデグリーン、昨年の勝ち馬⑧ナカヤマナイト、さらには4連勝中の⑨アルキメデス、重賞未勝利ながら2連勝中の⑭エアソミュール、マイルCS2着⑫ダイワマッジョーレ、ベテラン③ダークシャドウなどが参戦しました。
正面スタンド前でのスタートで、トウケイヘイローが出遅れて最後方スタート。いきなり波乱の展開となった。先行争いで⑮マイネルラクリマが外から先手を奪うが、②ダイワファルコン、ロゴタイプ、アユサンも先行。ジャスタウェイは5番手辺りを走行。1コーナーを回り、トウケイが後方からグイグイ押し上げ、向正面に入ったところでファルコンをかわして先頭浮上。2番手ファルコンの後ろの3番手集団には、ジャスタウェイ・ラクリマ・アユサンの3頭が並ぶ。ソミュール、マッジョーレ、ロゴタイプの3頭が6番手集団を形成。中団にはアルキメデス8番手、10番手に⑥カレンミロティック。後方はナカヤマナイトとヴェルデグリーン、パテックと③ユールシンギング、ダークシャドウがしんがり追走。
3コーナーを回り、先頭のトウケイヘイローは1000mを61秒台で通過。エアソミュールが3番手に上がり、ジャスタは最内キープし、ロゴタイプも好位追走。4コーナーから直線に入り、トウケイがまだ粘るが、ジャスタウェイが内を突いて並びかける。さらにはロゴタイプも迫る。残り200mでジャスタウェイが抜け出し、後続を引き離す。2番手争いではアルキメデスとマイネラクリマがロゴタイプに襲い掛かる。そんな中、ジャスタウェイが堂々と先頭ゴールイン。天皇賞馬の貫禄をまざまざと見せつけ、中山記念完勝です!
重賞ウィナーが多数参戦した中山記念は、ジャスタウェイが2着に3馬身半差をつけての快勝。騎乗停止中の福永祐一騎手の代役を務めた横山典弘騎手のイン突きが決まると、あとは独走態勢でした。2着争いは、アルキメデスとロゴタイプの2頭が並びましたが、僅差でアルキメデスが2着。ロゴタイプは3着。1番人気だったトウケイヘイローは、スタートで後手を踏み、道中巻き返して先頭を走るも、直線で馬群に沈み6着に敗れました。あの出遅れは痛すぎるなあ。桜花賞馬のアユサンはしんがり負けの15着でした。
昨年の秋天に続いての2連勝となったジャスタウェイ、前走と同じように先頭に立った瞬間に爆発させました。上がり3ハロンの36.6秒は最速タイです。今月29日にドバイデューティーフリーが控えていますが、その前哨戦で内容も結果も完璧でした。道悪、休み明け、右回りも関係なかった。この強さならドバイも期待できるでしょう!ドバイDFにはジャスタウェイの他にもロゴタイプとトウケイヘイローも出ますが、トウケイは左回り向きじゃない、ロゴは一叩きして良くなれるかどうか…。日本馬の活躍に期待したいと思います。
さて、3月2日のWIN5は、最初の対象レースから波乱が起こりました。
対象レース① 阪神10R 伊丹ステークス ⑧ジャンナ(11番人気)
対象レース② 中山10R ブラッドストーンステークス ⑥アビリティラヴ(2番人気)
対象レース③ 小倉11R 周防灘特別 ①ジャベリン(14番人気)
対象レース④ 阪神11R 阪急杯 ②コパノリチャード(2番人気)
対象レース⑤ 中山11R 中山記念 ④ジャスタウェイ(2番人気)
この日のWIN5は「⑧-⑥-①-②-④」の組み合わせで、払戻金はJRA最上限額の2億円!WIN5史上5回目の2億円が出ましたぞ~。最初のレースで11番人気の馬が勝ち、624万5644票から33725票にダウン。小倉メインで14番人気の馬が勝ち、3レース終了時点で残り63票まで減少。全てのレースが終わり、的中者は1人のみ!キャリーオーバーも発生し、2億6092万8530円が来週に繰り越されます。
来週からは春クラシックのトライアルが始まります。8日は阪神競馬場で桜花賞TRのチューリップ賞があり、注目度ナンバー1のハープスターが出走。前走の阪神ジュベナイルフィリーズではハナ差の2着敗戦、今度の一戦は絶対に負けられません。他にもエルフィンステークスの覇者・シャイニーガール、マラムデール、フェアリーステークス3着のミュゼリトルガールなどが登録しています。
9日には中山競馬場で皐月賞トライアル・弥生賞が行われます。こちらには3連勝中のトゥザワールド、ラジオNIKKEI杯2歳ステークスを勝ったアズマシャトル、同2着のアズマシャトル、サトノロブロイ、キングズオブザサン&アデイインザライフの京成杯組も出走予定です。