8日のチューリップ賞は、ハープスターが断然の1番人気に応えて快勝。桜花賞に大きく弾みをつけました。一夜明けた9日は、中山競馬場で皐月賞トライアル・第51回報知杯弥生賞(GⅡ・芝2000m 13頭立て)が行われました。皐月と同じ舞台で争われるこのレース、今年は目下3連勝中の⑩トゥザワールドを始め、ラジオNIKKEI杯2歳ステークスを勝った⑪ワンアンドオンリー、⑥キングズオブザサン、③アデイインザライフ、①エアアンセムの「京成杯組」、きさらぎ賞3着の⑧エイシンエルヴィン、地方・大井から②ブラックヘブン、⑦アズマシャトル、⑬サトノロブロイなどが参戦しました。
直前の単勝オッズは、トゥザワールドが単勝1.6倍で1番人気、2番人気にはアデイインザライフ(7.8倍)、3番人気キングズオブザサン(8.2倍)。4番人気のワンアンドオンリー(9.8倍)までが10倍以下で、5番人気以降はアズマシャトル、エイシンエルヴィン、エアアンセム、④ウンプテンプと続きました。
正面スタンド前からのスタートで、⑫タイセイクルーズがやや出遅れ。トゥザワールドは好スタートを切った。先行争いは、⑤アグネスドリームが先手を取り、外からサトノロブロイが接近。エイシンエルヴィンとウンプテンプが3,4番手で並び、トゥザワルは6番手、アデイインザライフ7番手、ワンアンドオンリーは9番手、キングズオブザサンは11番手でゴール板を通過。1コーナーを回り、アグドリが単独先頭、2番手にサトロブ、ウンプテンプが3番手につけ、エルヴィン4番手。5番手に⑨イタリアンネオ、その外にトゥザワールド、中団の7番手にアデイ、8番手アズマ、ワンオンが9番手で追う。後方はアンセムとブラックヘブンが並走し、キンサン12番手、タイセイクルーズがしんがりを追走。
先頭を行くアグネスドリームは前半1000mを61秒2とややスローペースで通過。3コーナーを回り、エイシンエルヴィンが3番手に上がり、アデイインザライフがトゥザワールドを抜いて6番手。3,4コーナー中間点でトゥザワルが外から一気に動き、先頭集団に接近する。4コーナーから最後の直線に入り、トゥザワールドがアグドリをかわして先頭に立ち、後続からエアアンセムとワンアンドオンリーが追い上げる。残り100mでワンオンが逃げるトゥザワルに差を詰め、最後は2頭並んでゴールイン!トゥザワールドが押し切って4連勝か、それとも外から追い込んだワンアンドオンリーが最後に捕らえて重賞2連勝か?
弥生賞 全着順&払戻金
1着⑩トゥザワールド 2分01秒4
2着⑪ワンアンドオンリー ハナ
3着③アデイインザライフ 2馬身1/2
4着①エアアンセム クビ
5着⑥キングズオブザサン 1馬身3/4
6着⑦アズマシャトル ハナ
7着⑬サトノロブロイ 3馬身
8着⑧エイシンエルヴィン ハナ
9着⑤アグネスドリーム ハナ
10着⑫タイセイクルーズ 1馬身1/4
11着②ブラックヘブン クビ
12着⑧イタリアンネオ 7馬身
13着④ウンプテンプ 1馬身1/2
単勝 ⑩ 160円
複勝 ⑩ 110円 ⑪ 220円 ③ 170円
枠連 [7]-[7] 680円
馬連 ⑩-⑪ 690円
馬単 ⑩-⑪ 860円
ワイド ⑩-⑪ 330円 ③-⑩ 260円 ③-⑪ 830円
3連複 ③-⑩-⑪ 1470円
3連単 ⑩-⑪-③ 3850円
皐月賞を占う一戦・皐月賞は、トゥザワールドとワンアンドオンリーの7枠2頭が並んでゴールしましたが、写真判定の結果、トゥザワルがワンオンの猛追を振り切り、大接戦を制しました。同時ゴールの瞬間、ワンオンが逆転したか、あるいは同着もあるだろうと思いましたよ。ワンアンドオンリーは外から末脚を伸ばしたけど、あと一歩及ばずハナ差の2着。勢いではワンオンが勝っていたので、負けても強しといえるし、次走も期待が持てそうです。そして3着にはアデイインザライフが入り、上位3頭が皐月賞の優先出走権を獲得しました。3番人気だったキングズオブザサンは5着、地方から参戦してきたブラックヘブンは11着でした。
トゥザワールドに騎乗した川田将雅騎手は、前日のチューリップ賞に続き2日連続重賞勝利。チューリップでハープスター、弥生でトゥザワルと、同じキャロットファームの生産馬でトライアル競走を勝ちました。管理する池江泰寿調教師は同レース初勝利。池江厩舎には3戦無敗のトーセンスターダムもいるので、皐月賞での初顔合わせは見逃せません!
見事に4連勝を飾ったトゥザワールドは、父がキングカメハメハ、母はトゥザヴィクトリー。ダービー馬とエリザベス女王杯馬&ドバイW杯2着の両親に加え、兄は重賞5勝のトゥザグローリーという超良血馬。新馬戦ではバンドワゴンの2着に敗れましたが、2戦目から本領を発揮し、未勝利戦で初勝利を挙げると、11月の黄菊賞では2馬身差の快勝。4戦目の若駒ステークスでは、直線早めに抜け出して持ったまま勝利。重賞初挑戦の今回は、初めての関東遠征、中山コース初体験でしたが、薄氷の勝利で重賞初制覇を飾りました。前哨戦に勝って皐月制覇に王手をかけたトゥザワールド、連勝中の勢いそのままに1冠奪取なるか?