5月7日は、京都競馬場で「京都新聞杯」、東京競馬場ではダービートライアルのプリンシパルステークスが行われました。日本ダービーに向けての重要な一戦で、大舞台への切符を掴んだのはどの馬か?
京都メイン・第64回京都新聞杯(GⅡ・芝2200m 14頭立て)は、毎日杯を勝った②スマートオーディン、2億5千万円馬⑨ロイカバード、ブエナビスタの妹⑦エルプシャフト、⑬ブラックスピネル、⑩ゼンノタヂカラオ、④スワーヴアーサー、UAEダービー3着の⑤ユウチェンジなどが参戦しました。
スタートでエルプシャフトのダッシュがつかず、スマートオーディンも後方から。先行争いで、③エルリストンとスワーヴアーサー、⑥カリムパシオンの3頭が前を行き、カリムパシオンが前に出る。⑪アグネスフォルテ2番手、⑫フォルテミノル3番手。ブラックスピネルとゼンノタヂカラオは中団グループ、ロイカバードは中団より後ろ、スマートオーディン13番手、エルプシャフトはポツンと最後方でスタンド前を通過した。
縦長の展開で1,2コーナーを回り、カリムパシオンが先頭、2番手にアグネスフォルテ、3番手フォルテミノル。エルリストン・ブラックスピネル・ゼンノタヂカラオ・スワーヴアーサーが4番手集団を形成する。中団グループには、ロイカバード・⑭スズカバーディー・⑧アドマイヤビスタ・ユウチェンジの4頭が固まっている。その後ろの12番手にスマートオーディンが追走し、エルプシャフトが一つポジションを上げて13番手、①ダンツエイコウが最後方。
外回り3,4コーナー中間点を通過し、カリムがまだ先頭、アグネスとミノルの「Wフォルテ」が先頭に接近する。ブラスピとスワーヴも好位追走。ロイカとオーディンも外側から進出開始。エルプシャフトはまだ後方。
直線コースに差し掛かり、アグネスフォルテが抜け出し、真ん中からスワーヴアーサー、大外からスマートオーディンが襲い掛かる!ブラックスピネルとロイカバードも上がってきたが、届きそうに無いか?ゴール残り100mを切り、オーディンが逃げ粘るアグフォルをかわしてゴールイン!スマートオーディン重賞2連勝!満を持してダービーへと向かいます!
ダービーへの東上最終便・京都新聞杯は、スマートオーディンが差し切り勝ちで1番人気に応えました。前でレースを進めていたアグネスフォルテが2着に粘り、4番人気のロイカバードが3着に入りました。2番人気だったブラックスピネルは4着、3番人気のエルプシャフトは5着まで。スタートの出遅れが響きましたね。
前走の毎日杯に続いての重賞連勝を飾ったスマートオーディンは、これで重賞3勝目。戸崎圭太騎手とのコンビでは2戦2勝です。前回同様、後方からレースを進め、直線で大外から一気に突き差しました。初めて2000m超えのレースでしたが、距離延長も全く問題なし。「毎日杯→京都新聞杯」は、2013年のキズナと同じローテーション。もしダービーで内枠に入ったら、チャンスあったりして…。
東京のプリンシパルステークス(3歳オープン・芝2000m 17頭立て)は、⑮ショパン、②オーダードリブン、⑫ゼーヴィント、⑨エフティスパークル、⑩プランスシャルマン、⑤マイネルラフレシア、⑪ヒルノマゼラン、⑥ピースマインドなどが出走。ダービー優先出走権が与えられるのは1着のみ。最後のトライアルを制したのは?
スタートはバラけた形となり、オーダードリブンとエスティスパークルが出遅れてしまった。先行争いで⑥ピースマインドがハナに立ち、⑰モーゼスが2番手を奪う。①アジュールローズ3番手、4番手に③アシュワガンダ、5番手にマイネルラフレシアがつける。6番手⑭オンザロックス、⑦ウォーターシャウトと⑬ミエノドリーマーが7,8番手で並び、その後ろの9番手に⑧エディクトが追走。10,11番手の位置にプランスシャルマンとヒルノマゼランが並び、ショパンとゼーヴィントが12,13番手のポジション。14番手④シャリオヴァルト、15番手⑯アラバスター、16番手エフティスパークル、オーダードリブンがしんがり。
3コーナーを回り、先頭のピースマは前半1000mを59秒4で通過。モーゼスがぴたりと2番手につけ、3番手アジュールは変わらず。ラフレシアが4番手に上がり、ショパン、ドリブン、ゼーヴィント、スパークルの有力勢は中団馬群か後方のまま。
最後の直線に入り、先頭争いは横に拡がり、アジュールローズがピースマインドを捕らえにかかる。マイネルラフレシアも迫る。ショパン、オーダードリブン、エフティスパークルは苦しい。残り200mでアジュールが先頭に立つと、後続を離して先頭ゴールイン!ラフレシアが2着、ゼーヴィントが突っ込むも3着まで。
ダービー行きの最後の切符を掴んだのは、単勝7番人気の伏兵・アジュールローズでした。道中は3番手を追走し、残り200mで抜け出し、後続の追撃を振り切っての快勝。2着には8番人気マイネルラフレシア、3番人気・ゼーヴィントが3着に入り、3連単で15万8,730円の高配当がつきました。2番人気のオーダードリブンは9着、1番人気のショパンは見せ場なく15着と惨敗。エアグルーヴのラストクロップとして注目を集めているけど、話題先行で終わってしまうのか?
勝ったアジュールローズは、父・ヴィクトワールピサ、母・ヴィアンローズという血統。ダートでデビューし、2戦目の未勝利戦で初勝利。前走の3歳500万下で2勝目を挙げ、このレースで2連勝を果たしました。2000mで2戦2勝ですね。アジュールの最後の直線での脚は突き抜けてたような印象を受けました。アンビシャスやルーラーシップのように、ダービー後に活躍できるかどうか?
ダービーに向けてのステップレースが終わり、皐月賞組からはディーマジェスティ・マカヒキ・サトノダイヤモンド・エアスピネル・リオンディーズら。青葉賞からはヴァンキッシュランとレッドエルディストの2頭が優先出走権獲得。この日のプリンシパルステークスでアジュールローズ、京都新聞杯でスマートオーディンが快勝しました。皐月賞組優位だけど、「別路線組」のヴァンキッシュとオーディンが上位に入る可能性もありそう。世代最強を決めるダービーまであと29日…。