ゴールデンウィーク最終日の8日は、東京競馬場で3歳マイル王決定戦・第21回NHKマイルカップ(GⅠ・芝1600m 18頭立て)が行われました。東京5週連続GⅠの第1弾であるこのレース、2歳女王④メジャーエンブレムが、桜花賞4着の雪辱をかけて参戦。他にも新潟2歳王者⑤ロードクエスト、ニュージーランドトロフィーを勝った⑩ダンツプリウス、アーリントンカップを制した⑱レインボーライン、3連勝でファルコンステークスを制した⑦トウショウドラフタ、共同通信杯2着⑧イモータル、毎日杯2着③アーバンキッド、2歳痔に重賞を勝った①シュウジと⑰ブランボヌール、⑭ブレイブスマッシュ、他にも⑥ティソーナ、⑮ストーミーシー、⑨シャドウアプローチなどが出走しました。
単勝の上位人気は、1番人気がメジャーエンブレム(2.3倍)、2番人気ロードクエスト(6.4倍)、3番人気イモータル(7.6倍)。4番人気のティソーナ(9.8倍)までが10倍を切り、5番人気以降はトウショウドラフタ、アーバンキッド、ダンツプリウス、シュウジ、ブレイブスマッシュと続きました。
注目のスタートで、⑥ティソーナと⑪ペルソナリテが出遅れてしまう。メジャーエンブレムは好スタートを切ると、そのまま先手を奪った。2番手から⑬シゲルノコギリザメ、シュウジとアーバンキッドが3,4番手で並び、5,6番手の位置にダンツプリウスとブランボヌール。7,8番手に②エクラミレネールとイモータル、シャドウアプローチとレインボーラインが9,10番手で並走。出遅れたティソーナが11番手に上がり、ストーミーシー12番手、ブレイブスマッシュは13番手。14番手⑯カネノイロ、その内側の15番手にトウショウドラフタ。16番手⑫ハクサンルドルフ、ロードクエストが17番手に控え、ペルソナリテが最後方を追走する。
3,4コーナー中間点を通過し、メジャエンが先頭を行くが、ノコギリザメが外から並びかけようとする。ブランボとアーバンも先頭集団に迫る。その後ろにプリウスとイモータルも好位に控え、ロークエはまだ後方だ。
4コーナーを回り、最後の直線へと差し掛かり、メジャーエンブレムがまだ逃げる。内からシュウジとアーバンキットが追いかけ、真ん中からブランボヌール、ダンツプリウス、レインボーライン、大外にロードクエストと横一線だ。ゴール残り200mを切り、メジャエンがまだリードを保ったまま。これは逃げ切りそうだ!2番手争いでは、真ん中からレインボー、ロークエが大外から突っ込んできたが、メジャーエンブレムが先頭でゴール!これが2歳女王の底力!メジャーエンブレムが逃げ切ってNHKMCを制しました!
NHKマイルカップ 全着順&払戻金
1着④メジャーエンブレム 1分32秒8
2着⑤ロードクエスト 3/4馬身
3着⑱レインボーライン クビ
4着⑩ダンツプリウス 1馬身1/4
5着⑦トウショウドラフタ アタマ
6着⑫ハクサンルドルフ アタマ
6着⑰ブランボヌール 同着
8着⑭ブレイブスマッシュ
9着⑮ストーミーシー
10着⑨シャドウアプローチ
11着⑧イモータル
12着①シュウジ
13着②エクラミレネール
14着⑯カネノイロ
15着⑪ペルソナリテ
16着③アーバンキッド
17着⑥ティソーナ
18着⑬シゲルノコギリザメ
単勝 ④ 230円
複勝 ④ 140円 ⑤ 210円 ⑱ 660円
枠連 [2]-[3] 460円
馬連 ④-⑤ 940円
馬単 ④-⑤ 1470円
ワイド ④-⑤ 430円 ④-⑱ 1990円 ⑤-⑱ 3520円
3連複 ④-⑤-⑱ 11190円
3連単 ④-⑤-⑱ 33030円
やはり2歳女王は強かった!3歳マイル王決定戦・NHKマイルカップは、1番人気のメジャーエンブレムが逃げ切って優勝。マイルカップで牝馬が勝利したのは、2007年のピンクカメオ以来で史上4頭目です。2番人気・ロードクエストが大外から追い込むも2着まで。池添謙一騎手は、先週の春天に続きGⅠで2着です。3着には12番人気のレインボーラインが入りました。3番人気のイモータルは11着、4番人気のティソーナは出遅れが響いて17着でした。
メジャーエンブレムは今年1月のクイーンカップ以来の勝利で、重賞は通算3勝目。GⅠは今回で2勝目を挙げました。鞍上のクリストフ・ルメール騎手は、マイルカップ初騎乗で初勝利。JRA移籍後はGⅠ2勝目です。ダイワメジャー産駒の同レース勝利は、2010年のカレンブラックヒルに次いで2頭目となります。
前走の桜花賞はスタートでミスを犯し、その影響で前のポジションに行けず、直線でも伸びきれずに4着。今回のマイルカップは、まさに「背水の陣」でした。課題のスタートで上手く飛び出し、そのまま前に出ることができました。先頭でレースを進め、直線に入っても先頭を守り、余裕を持った走りで、ロードクエストらの追撃を完封しました。ルメール騎手も「スタートから完璧だった」と自画自賛するくらいの内容でした。勝ちタイムではクイーンカップ(1分32秒5)の時より少し下回りましたが、それでも強い競馬でしたね。
NHKマイルカップを完勝したことで、6月の安田記念の参戦も期待したくなりますが、しばらくは秋に向けて休養するかもしれません。秋以降は秋華賞orマイルチャンピオンシップが目標か?秋華賞ならジュエラー(骨折でオークス断念)との再戦、マイル路線に向かうなら「絶対王者」モーリスと対戦する可能性もあります。いまはマイルがベストだけど、距離延長を克服できれば、可能性がもっと広がるはずなんだが…。
来週は春の最強女王決定戦・ヴィクトリアマイルが行われます。昨年の最優秀4歳以上牝馬のショウナンパンドラ、昨年の2冠牝馬・ミッキークイーン、阪神牝馬ステークスを勝ったスマートレイアー、桜花賞馬レッツゴードンキ、昨年の優勝馬・ストレイトガール、復活を目指すルージュバック、ダービー卿チャレンジトロフィーで牡馬を一蹴したマジックタイム、ウリウリ、シュンドルボン、クイーンズリング、元2歳女王・ショウナンアデラなどが登録しています。現在の牝馬戦線の中心メンバーが集結するから、激戦になるかもしれません。