3歳牝馬クラシックの第2戦・第77回オークス(優駿牝馬 GⅠ・芝2400m 18頭立て)が22日、東京競馬場で行われました。今年のオークスは、桜花賞馬・ジュエラーが骨折で回避、NHKマイルカップを勝ったメジャーエンブレムも不在で、混戦模様となりました。桜花賞2着③シンハライト、同レース3着④アットザシーサイド、「フローラステークス組」から⑬チェッキーノと⑭ビッシュ、②アウェイク・⑫フロンテアクイーン、他にもフラワーカップを制した⑪エンジェルフェイス、忘れな草賞を勝った⑰ロッテンマイヤー、スイートピーステークスを勝った⑯ジェラシー、⑧デンコウアンジュなどが出走しました。
単勝の人気ですが、1番人気がシンハライト(2.0倍)、2番人気チェッキーノ(4.0倍)。この2頭が10倍以下で、3番人気以降はエンジェルフェイス、アットザシーサイド、ビッシュ、デンコウアンジュ、ロッテンマイヤー、⑤ペプチドサプル、⑥アドマイヤリードと続きました。
18頭横一線のスタートで始まったこのレース。スタンド前での先行争いで、⑩ダンツペンダントが先頭に立ち、エンジェルフェイスとゲッカコウが2,3番手を行く。ビッシュは中団を行き、チェッキーノとアットザシーサイドは中団より後ろのポジション、シンハライトは後方4,5番手あたりでスタンド前を通過した。
1,2コーナーを通過して向正面に入ったところで、ダンツペンダントが先頭、2番手にエンジェルフェイス、3番手ゲッカコウ、ロッテンマイヤーが4番手を追走し、5番手に①フロムマイハート。少し離れた6番手に⑨ウィンファビラス、7番手アウェイク、ビッシュは8番手のポジション。中団グループは、9番手にペプチドサプル、内側の10番手にアットザシーサイド、真ん中にデンコウアンジュ、外側に⑮レッドアヴァンセ。その後ろの13番手と14番手のところに、シンハライトとチェッキーノの2強が並走。15番手フロンテアクイーンが内側からならびかける。後方は⑱ダイワドレッサー、ジェラシー、アドマイヤリードと続く。
3,4コーナー中間点を通過し、ペンダントが先頭、エンジェルは2番手、ゲッカコウとロッテンも好位をキープ。ビッシュが外から進出する構えを見せ、シーサイドはまだ馬込みの中、チェッキーノとシンハは後方で4コーナーを回る。
18頭が一団の状態で最後の直線コースへと入り、今度はエンジェルフェイスが先頭に躍り出る。後続からロッテンマイヤー、ウインファビラス、ビッシュが接近し、大外からチェッキーノが追い込んできた。シンハライトはまだ馬群の中。抜け出すのに苦しいか?ゴール残り200mを切り、ビッシュが抜け出して先頭に浮上。しかし、シンハが馬群を割って一気に上昇。チェッキーノが外から差を詰めるが、真ん中からシンハライトが抜け出してゴールイン!桜花賞では2センチ差で涙を呑んだシンハライト、府中2400mの舞台でリベンジを果たしました!
オークス 全着順&払戻金
1着③シンハライト 2分25秒0
2着⑬チェッキーノ クビ
3着⑭ビッシュ 1/2馬身
4着⑯ジェラシー 1馬身1/2
5着⑤ペプチドサプル ハナ
6着⑫フロンテアクイーン
7着⑮レッドアヴァンセ
8着⑱ダイワドレッサー
9着⑧デンコウアンジュ
10着⑪エンジェルフェイス
11着④アットザシーサイド
12着②アウェイク
13着⑰ロッテンマイヤー
14着⑨ウインファビラス
15着⑥アドマイヤリード
16着①フロムマイハート
17着⑦ゲッカコウ
18着⑩ダンツペンダント
単勝 ③ 200円
複勝 ③ 110円 ⑬ 130円 ⑭ 320円
枠連 [2]-[7] 300円
馬連 ③-⑬ 420円
ワイド ③-⑬ 200円 ③-⑭ 660円 ⑬-⑭ 910円
馬単 ③-⑬ 650円
3連複 ③-⑬-⑭ 2070円
3連単 ③-⑬-⑭ 5790円
2016年の3歳牝馬の頂点を決める一戦は、単勝1番人気のシンハライトが優勝。馬群を上手く割いて、ゴール前でチェッキーノとビッシュを捕らえて差し切りました。2番人気のチェッキーノがクビ差の2着、ラスト200mで抜け出したビッシュは押し切れず3着。3番人気だったエンジェルフェイスは直線に入ったところで先頭に躍り出るも、最後は沈んで10着。4番人気のアットザシーサイドは11着に終わりました。
勝ったシンハライトは、チューリップ賞に次いで2度目の重賞制覇。鞍上の池添謙一騎手と管理する石坂正調教師は、共にオークス2勝目。ディープインパクト産駒は、昨年のミッキークイーンに続き2連覇です。
2008年のトールポピー以来8年ぶりのオークス制覇となった池添騎手は、この春のGⅠ競走では、桜花賞2着、春の天皇賞で2着、NHKマイルカップ2着、先週のヴィクトリアマイルで3着と惜敗が続いていましたが、ようやく惜敗続きにピリオドが打たれました。しかし、最後の直線でデンコウアンジュの進路を妨害したとして、28・29日の2日間の騎乗停止処分を受けました。このため、来週の日本ダービーの騎乗が不可能となってしまいました…。
シンハライトは向正面でチェッキーノにマークされ、最後の直線でもまだ馬群の中にいたので、ピンチかと思われました。しかし、残り200mでギアを一段上げると、真ん中からスルスルと抜け出しました。ビッシュもチェッキーノも強い競馬をしたんだけど、シンハライトがそれ以上に強かったです。ラスト200mの瞬発力も他の馬より違ったし、何より根性がありましたね。
これで3歳牝馬戦線は、ジュエラーが桜の女王、メジャーエンブレムが3歳マイル王、そしてシンハライトが樫の女王に輝きました。こうなってくると、ジュエラーVSメジャエンVSシンハによる「真の3歳牝馬№1決定戦」に期待がかかります。もし「秋華賞」で3強の頂上決戦が実現すれば、菊花賞に負けないくらいに盛り上がるかもしれないが…。
来週はいよいよ競馬の祭典・日本ダービー!皐月賞を勝ったディーマジェスティが2冠に挑戦すれば、皐月で「3強」と言われたマカヒキ、サトノダイヤモンド、リオンディーズの3頭も参戦。さらには京都新聞杯を勝ったスマートオーディン、青葉賞馬・ヴァンキッシュラン、プリンシパルステークスを勝ったアジュールローズの「別路線組」や、エアスピネル、マウントロブソン、プロディガルサン、ロードクエストなどが登録しています。
ダービーまで1週間近くあるのに、ドキドキとワクワクとゾクゾクが止まらなさそう!今年の日本ダービーは絶対に見逃せません!皆さんも今度の日曜日は、競馬場かテレビの前でダービーを見ましょう!