



3歳牡馬クラシック第2戦・第83回日本ダービー(東京優駿 GⅠ・芝2400m 18頭立て)が29日、東京競馬場で行われました。2013年に生まれたサラブレッドの頂点を決めるこの一戦、皐月賞に続いての2冠を狙う①ディーマジェスティ、皐月2着③マカヒキ、2億4千万円ホース⑧サトノダイヤモンド、2歳王者⑫リオンディーズ、善戦続きにピリオドを打ちたい⑤エアスピネル、さらには重賞連勝中の⑩スマートオーディン、青葉賞馬⑭ヴァンキッシュラン、プリンシパルステークスを勝った⑪アジュールローズ、「NHKマイルカップ組」の⑦ロードクエストと④レインボーライン、⑨マウントロブソン、⑱プロディガルサンなどが参戦しました。
単勝の上位人気は、1番人気がディーマジェスティ(3.5倍)、2番人気サトノダイヤモンド(3.8倍)、マカヒキが3番人気(4.0倍)。4番人気のリオンディーズ(5.5倍)までが単勝一ケタ台。5番人気以降はスマートオーディン、ヴァンキッシュラン、エアスピネル、⑬レッドエルディスト、ロードクエストと続きました。
スタンド前からのスタートで、マウントロブソンが少し立ち遅れる。その他は揃ったスタートを見せた。先行争いで、②マイネルハニーが積極的に前に出て、⑥アグネスフォルテ2番手、外枠から⑰プロフェットとプロディガルサンも先行策。エアスピネルは6番手、サトノダイヤモンドは7番手、ヴァンキッシュランとマカヒキが7,8番手に控え、ディーマジェスティ9番手、スマートオーディン10番手、リオンディーズは今回は後方の位置。そして⑯ブレイブスマッシュが最後方でスタンド前を通過した。
1コーナーを回ったところで早くも縦長の展開に。2コーナーから向正面に入り、マイネルハニーが先頭、2番手にプロフェット、3番手アグネスフォルテ。離れた4番手にプロディガルサン、エアスピネルは5番手を追走し、6番手にアジュールローズ。中団グループには、7番手にサトノダイヤモンド、内側の8番手にマカヒキがいて、9,10番手の位置にディーマジェスティとヴァンキッシュランが並走。11番手にロードクエスト、その後ろ12番手にスマートオーディンがいる。13番手レインボーライン、14番手⑮イモータル、15番手レッドエルディスト、リオンディーズは後方3番手に待機。その後は、マウントロブソン17番手、ブレイブスマッシュがしんがりを進む。
3コーナーを回り、マイハニ・アグフォル・プロフェットの3頭が先頭集団を形成し、ガルサン4番手、スピネル5番手は変わらず。サトダイ、マカヒキ、ヴァンキッシュ、ディーマはまだ中団待機。オーディンは13番手、リオンは後方で脚を溜めている。直線で末脚が爆発なるか?
4コーナーを過ぎ、いよいよ直線での勝負!マイネルハニーが逃げ粘り、3番手からプロディガルサン、4番手からエアスピネルが迫る。外からサトノダイヤモンド、マカヒキも馬群の中から追い上げ、ディーマジェスティは一番外から追い込む。ゴールまで残り300mを切ってスピネルが早めに抜け出したが、残り200mで外からサトダイ、真ん中からマカヒキが上がってきた。後続からディーマとリオンもやって来た。ラスト100mでマカヒキが先頭だが、サトノダイヤモンドが徐々に詰め、最後は全く並んでゴールイン!内のマカヒキが粘ったか、サトノダイヤモンドが最後に捕らえたか?ディーマジェスティも懸命に追い上げたものの3番手までだった…。
日本ダービー 全着順&払戻金
1着③マカヒキ 2分24秒0
2着⑧サトノダイヤモンド ハナ
3着①ディーマジェスティ 1/2馬身
4着⑤エアスピネル 2馬身
5着⑫リオンディーズ 1/2馬身
6着⑩スマートオーディン
7着⑨マウントロブソン
8着④レインボーライン
9着⑬レッドエルディスト
10着⑱プロディガルサン
11着⑦ロードクエスト
12着⑪アジュールローズ
13着⑭ヴァンキッシュラン
14着⑥アグネスフォルテ
15着⑮イモータル
16着②マイネルハニー
17着⑰プロフェット
18着⑯ブレイブスマッシュ
単勝 ③ 400円
複勝 ③ 130円 ⑧ 120円 ① 140円
枠連 [2]-[4] 700円
馬連 ③-⑧ 700円
ワイド ③-⑧ 240円 ①-③ 280円 ①-⑧ 310円
馬単 ③-⑧ 1420円
3連複 ①-③-⑧ 850円
3連単 ③-⑧-① 4600円
2013年生まれのサラブレッド6913頭の頂点を決める戦いは、マカヒキとサトノダイヤモンドの2頭が並んでゴールし、写真判定まで縺れ込みましたが、マカヒキが接戦を制し、第83代の日本ダービー馬に輝きました!サトノダイヤモンドはハナ差の2着…。レース中に落鉄をしていたそうですが、そのアクシデントにも関わらず、ハナ差まで詰めたのは凄かった。そんなサトダイのオーナーである里美治さんは、昨年のサトノラーゼンに続いてのダービー2着。「サトノの呪い」はいつになったら解かれるのでしょうか?
1番人気だったディーマジェスティは、サトダイとマカヒキを見ながらレースを進めながらも、追い上げも実らず3着。24度目のダービー騎乗だった蛯名正義騎手の悲願の初制覇はならず。蛯名騎手にとっても今年がダービージョッキーになれる最大のチャンスだっただけに、残念な結果となりました。このまま夢を叶えられぬまま終わってほしくないのだが…。
今年のダービーは皐月賞で1~3着に入った馬が上位を独占しましたが、皐月4着のエアスピネルがダービーでも4着、リオンディーズも5着に入り、「皐月賞組」が掲示板を独占。別路線組からは、スマートオーディンが6着、ロードクエスト11着、アジュールローズ12着、ヴァンキッシュラン13着に終わりました。
ダービー馬となったマカヒキは、弥生賞に次いでの重賞2勝目。鞍上の川田将雅騎手は、デビュー13年目、10度目の挑戦でダービー初制覇。GⅠ勝利も昨年の宝塚記念以来で、通算8勝目です。また、この勝利で3歳クラシックの完全制覇も達成しております。マカヒキを管理する友道康夫調教師もダービー初勝利。オーナーの金子真人ホールディングスは、キングカメハメハ、ディープインパクトに次いで、3度目のダービー制覇。ディープインパクト産駒は、2012年のディープブリランテ、2013年のキズナに次ぎ、3頭目のダービー馬を輩出です。
マカヒキは皐月賞ではメンバー最速の末脚を見せたものの、ディーマジェスティに届かず2着。今回は皐月のときとは違って中団に控え、サトノダイヤモンドをぴったりとマークし、ディーマより前のポジションに位置づけました。直線では馬群の真ん中を割り込み、サトダイの追撃を抑えました。川田騎手はゴール直後に、ルメール騎手と馬上でハイタッチをかわし、マカヒキが1着になった瞬間に感極まってました。マカヒキ陣営もそうだけど、川田騎手もダービーに懸ける思いが強かったことでしょう。
いやぁ~、日本ダービーって毎年見応えがあるけど、今年は有力馬がたくさん集まって、見ていて熱くなりました。野球やサッカーもいいけれど、競馬もまた素晴らしいスポーツだと思います。秋以降も3歳世代達の活躍に期待したいと思います。
来週は春のマイル王決定戦・安田記念が行われます。香港のチャンピオンズマイルを制したモーリスと、今年3月のドバイターフを勝ったリアルスティールが、府中マイルで直接対決。海外GⅠ馬2頭以外にも、不振脱出を狙うイスラボニータ、京王杯スプリングカップを制したサトノアラジン、ディサイファ、フィエロ、ロゴタイプ、ダノンシャーク、香港からコンテントメントが出走予定。ちなみに、世界ランク3位のモーリスが参戦するという理由から、フルゲート割れになるとか…。モーリスの安田連覇&GⅠ5連勝も期待したいが、モーリスを負かす馬も出てきてほしいですね。




