今週から中山競馬と阪神競馬の春開催が開幕。阪神競馬場では高松宮記念に向けてのステップレース・阪急杯、中山競馬場では伝統の重賞・中山記念が行われました。このレースにはペルシアンナイト、ヴィブロス、アエロリットのGⅠ馬3頭が参戦してきましたが…。
阪神メイン・第62回阪急杯(GⅢ・芝1400m 18頭立て)は、昨年の最優秀短距離馬⑥レッドファルクス、阪神カップ4着⑰モズアスコット、今月限りで引退する福島信晴調教師に勝利をプレゼントしたい⑬ダイアナヘイロー、②シュウジ、⑮カラクレナイ、ダートGⅠ馬⑭モーニン、⑫ディバインコード、⑯アポロノシンザンなどが参戦しました。
スタートで⑤コスモドームと⑧ヒルノデイバローが少し出遅れ。先行争いで①ニシノラッシュがハナに立つが、外からダイアナヘイローが先頭を奪う。3番手に⑯アポロノシンザン、4番手⑦ムーンクレスト、内側5番手にシュウジ、6番手⑨マイネルバールマン。その後ろの7番手グループは、コスモドーム・④ペイシャフェリシタ・ディバインコード・カラクレナイと固まっている。11番手に③ミッキーラブソング、12番手ヒルノデイバロー。外側13番手にモズハツコイ、その隣にレッドファルクス、15番手⑩ユキノアイオロス。後方は16番手モーニン、17番手⑱タイムトリップ、⑪コロマンデルがポツンとしんがり。
内回り3,4コーナー中間を過ぎ、ダイアナが先頭、アポシンが2番手、バールマン単独3番手に進出。ディバインとシュウジが6,7番手、カラクレナイとハツコイが中団につけ、ファルクスはまだ後方2番手にいる。
4コーナーを回り、最後の直線コースに差し掛かり、ダイアナヘイローがまだ先頭、2番手争いからはアポロノシンザン,ニシノラッシュ,マイネルバールマンが追い上げる。モズハツコイとレットファルクスはまだ来ない。ゴール残り100mを切り、粘るダイアナにラッシュが接近し、ファルクス、ハツコイがゴール前突っ込んできたが、ダイアナヘイローが粘って先着!福島厩舎有終の美を飾りました!
阪急杯はゴール前大激戦となり、逃げるダイアナヘイローに、2番手から来たニシノラッシュ、さらにはモズハツコイとレッドファルクスの人気上位2頭が強襲しましたが、ダイアナヘイローが粘り切って優勝しました。1番人気のモズハツコイは首差の2着、2番人気のレッドファルクスは3着。58キロの斤量を背負いながらも、上がり3ハロン33.4秒はメンバー最速を記録。3番人気のカラクレナイは15着に沈みました。
勝ったダイアナヘイローは、昨年の北九州記念以来となる勝ち星を挙げ、重賞2勝目をマーク。北九州記念のあと、スプリンターズステークスで15着、前走のシルクロードステークスで16着と大敗。2戦連続2ケタ着順ということで、この日の単勝オッズで7番人気となりましたが、武豊騎手の好騎乗で逃げ切り勝ちを収めました。最高の形で福島調教師に引退の花道を飾れましたね。今後は大根田裕之厩舎に移籍が決定。転厩先でGⅠ制覇目指して頑張ってほしい。
中山メイン・第92回中山記念(GⅡ・芝1800m 10頭立て)は、ドバイターフ連覇を狙う③ヴィブロス、マイルCSを勝った④ペルシアンナイト、NHKマイルカップ覇者⑩アエロリットのほかに、中山金杯2着⑤ウインブライト、昨年2着②サクラアンプルール、⑧マルターズアポジー、2連勝中の⑥マイネルハニー、小島太厩舎所属の⑦ディサイファなどが出走しました。
スタートでマイネルハニーが立ち遅れ。ペルシアンナイトは後方から。好スタートを決めたマルターズアポジーが前に出ると、アエロリットが2番手。ディサイファは3番手、ウインブライト5番手、ヴィブロス6番手、ペルシアンナイトは最後方で正面スタンド前を通過。
1,2コーナーを通過して向正面に入るところで、マルターズアポジーとアエロリットの2頭が後続に大差を拡げる。ディサイファは3番手、4番手にウインブライト、5番手サクラアンプルール、外側6番手マイネルハニー。後方グループは、7番手ヴィブロス、8番手①マイネルサージュ、9番手⑨ショウナンバッハ、ペルシアンナイトはまだ最後方。
3コーナーを回り、先頭で逃げるアポジーは前半1000mを59秒1で通過。アエロは2番手をキープ。ウインブラが早くも動き始め、後方待機のヴィブロスとペルシアンも進出開始。ペルシアンは4コーナーで大外に回した。
最後の直線に入り、マルターズアポジーがまだ逃げる逃げる。2番手からウインブライトがやってきて、アエロリットも内で頑張る。ペルシアンナイトとヴィブロスは伸びてこない?ゴール残り100mでウインブラがアポジーを捕らえ、アンプルールも外から来ている。ゴール前でウインブライトが抜け出して1着ゴールイン!2着争いはアエロリットとマルターズアポジーが並び、ペルシアンナイトは5番手まで…。
春のGⅠ戦線に向けて重要な一戦は、2番人気のウインブライトがゴール前差し切って優勝。2着には5番人気のアエロリット、3着に6番人気のマルターズアポジー。アエロとアポジーは序盤から果敢に飛ばし、直線でも脚が止まらず。開幕週らしく先行馬に有利な展開でしたなあ。1番人気だったペルシアンナイトは直線追い込むも5着、3番人気のヴィブロスは8着。昨年はこのレース5着の後、ドバイターフで優勝。今年は掲示板を外したので、連覇に黄信号かも。引退レースのディサイファは6着。小島太調教師も今回がラスト重賞でした…。
ウインブライトは昨年のスプリングステークス、福島記念に次いで重賞3勝目。鞍上の松岡正海騎手は今年の重賞初勝利です。道中は4番手をガッチリキープ、3コーナーでスパートをかけると、逃げるマルターズアポジーをゴール前でかわし切りました。ウインブラは中山1800mで3戦3勝。福島記念で勝ち、中山金杯で好走しているから、小回りコースの相性いいですね。次走は大阪杯を予定しているみたいですが、本番は馬券圏内に入れるか難しいなあ。香港ならワンチャンあると思うけど。
来週は3歳クラシックのトライアルレースが東西で行われます。3月3日は阪神競馬場で桜花賞トライアルのチューリップ賞があり、2歳女王のラッキーライラック、リリーノーブル、マウレアの阪神JF組の他に、今年1月の新馬戦を勝ったサラキア、シグナライズ、エルフィンステークス3着・レッドランディーニなどが登録。
4日の皐月賞TR・弥生賞は、無敗の2歳王者ダノンプレミアム、東スポ杯2歳ステークスで圧勝したワグネリアン、2戦2勝のオブセッションの3頭が顔を合わせます。それに、ホープフルステークス2着のジャンダルム、同レース4着サンリヴァル、リビーリングも登録。他馬の動向次第では5~6頭立てになるのでは…。