第1戦は遠藤保仁、ルーカス、安田理大のゴールでガンバ大阪がアデレードFCに3-0で快勝してACL制覇に大きく前進。迎えたAFCチャンピオンズリーグ決勝・第2戦はアデレードのホーム・ハインドマーシュスタジアムで行われました。ガンバ大阪はこの試合で2点差で負けても優勝が決まりますが、アウェイでもガンバの攻撃サッカーを貫き通して勝利を狙います。一方のアデレードは、主力メンバー2選手が出場停止。4点差をひっくり返すのには非常に厳しいでしょうが、地元サポーターのためにもゴールを決めたい。
ガンバの第2戦スタメン
GK 22 藤ケ谷陽介
DF 2 中沢聡太
DF 5 山口智
DF 13 安田理大
DF 21 加地亮
MF 7 遠藤保仁
MF 10 二川孝広
MF 16 佐々木勇人
MF 17 明神智和
MF 27 橋本英郎
FW 9 ルーカス
ガンバのスタメンは、先週の第1戦と全く同じ。FWはルーカスの1トップ。山崎雅人と播戸竜二はどの時間帯で出てくるのか?
アデレードボールでキックオフした第2戦。キックオフからアデレードが果敢に前へ攻め込んでいきますが、ガンバ守備陣が集中してゴールを許しません。開始2分、アデレードは左からのFKでチャンスを掴みますが、ガンバDFがクリア。すると4分、ガンバは佐々木のミドルシュートをアデレードGKがセーブ!しかしこぼれ球をルーカスが押し込んでゴール!立ち上がりからアウェーゴールを奪う最高のスタートを切りました!合計スコアも4点差に広がります。
先制を許したアデレードは、8分に右サイドからFKを得ますが、ここもガンバDFがクリア。その直後にガンバがカウンターを見せ、最後は橋本がシュートを放つもバーを越えました。12分、アデレードは中盤でFKを獲得すると、サーキーズが狙っていきますが全然ダメ。13分、ガンバは佐々木が右から積極的に狙いますが、惜しくもバーの上へ。14分、アデレード・クリスチアーノがボールを奪ってシュートを放ちますが、ガンバGK・藤ヶ谷がキャッチ。15分、二川のスルーパスを受けたルーカスが抜け出してシュート。ボールはそのまま吸い込まれて2点目!アウェーでもガンバの攻撃スタイルが結んでいます!
何としてでも1点が欲しいアデレードですが、決定的な場面が全く来ません。ガンバDFはクリスチアーノを徹底マーク、シュートを打たせません。19分、ここでアクシデント発生。山口がクリスチアーノのエルボー攻撃で鼻血が出てしまう。ここでキャプテンが離脱すれば流れが傾くところでしたが、山口はなんとかピッチに戻りました。一方のクリスチアーノには警告無し。このあとアデレードが前線での攻撃が続きますが、シュートに持ち込めません。ガンバは25分に橋本がミドルを狙いますが、バーの上へ。26分、アデレードは左サイドからのクロスに、クリスチアーノが頭で合わせて1点を返したかに見えましたが、判定はオフサイド。更に右サイドのクロスにクリスチアーノが狙いますが、山口が懸命にブロック!危ない場面が続いたガンバですが、直後に左サイドのクロス→ペナルティエリア内で二川が頭で落として→佐々木がシュートを放つもGKにキャッチされる。
33分、安田が左サイドを突破してペナルティエリア内に侵入してシュートを狙いますが、ボールはサイドネットに突き刺さります。34分、アデレードはFKからサーキーズがクロスを上げるも誰も合わせられず。37分、カウンター攻撃を見せるアデレードですが、加地のディフェンスの前にチャンスが止まる。38分、中澤を肘打ちしたクリスチアーノに警告が出されます。40分、ガンバは中盤でボール回し続け、安田のクロスに、中央でフリーになっていた橋本が狙うもGKに阻まれ、こぼれ球にルーカスが頭で押し込むも決められない。ルーカスはここで決めればハットトリックでした…。前半ロスタイムには、二川がループシュート、遠藤がシュート気味の当たりを見せますが、どちらも追加点ならず。前半は2-0でガンバがリード。合計スコアが5点差ならガンバの優勝は9割9分決定的。
後半、立ち上がりからガンバが攻めます。4分、安田がワンツーから抜け出しますが、相手にブロックされてシュートが打てず。その直後、アデレードがカウンター攻撃。ドッドがシュートを狙いますが、中沢がブロック。5分、またもドッドが左サイドをかけてペナルティエリア内でパス→サーキーズが合わせるもダメ、ぺなれティエリア内で山口がクリスチアーノを倒してしまうがノーファウル。この後もアデレードの猛攻が続きますが、ガンバ守備陣が1点も与えさせない。9分、コーンスウェイトのクロスにクリスチアーノがヘッドを狙うも、ここは中沢が許さない。
11分、ガンバは遠藤がクロスを入れるが、相手にクリアされる。ここでアデレードは13分、サーキーズに代えてスパニュオーロが入ります。対するガンバも同時に佐々木に代えて山崎が登場。15分、ガンバは右サイドでのFKを遠藤がセンタリング、山口に合わせますが、ルーカスの足元に当たってしまう。これはアンラッキー。16分、山崎が強烈なシュートを放つも枠を捉え切れない。
17分、アデレード・ジエゴが立て続けにシュートを放つもダメ。「ガンバの選手にハンドがあったろ!」の抗議もありましたが、判定はハンドではない。更にアデレードのカウンター攻撃は続くが、ゴールが遠い。ガンバは足を攣っていた安田に代えて下平匠が入る。21分、アデレードはカッシオのクロスにクリスチアーノがシュートを放つ!しかしここはGK藤ヶ谷がセーブ。アデレードにとっては後半最大の決定的場面といってもいいくらいだ。23分、アデレードはパンテリスとユニスを同時投入。クリスチアーノは結局ゴール挙げられず。
アデレードの時間帯が続いた中で迎えた27分、ガンバに久々のチャンスが訪れます。まず遠藤のパスにルーカスがシュートを放ちますが、威力無くキャッチされます。更に橋本のパスに山崎が飛び込むもアデレードGKが先にキャッチ。28分には下平が思い切って撃ってきましたが、ゴール左へ外れます。ガンバがペースを取り戻しますが、アデレードのディフェンスの前に3点目がなかなか奪えません。アデレードも前線にボールが渡ってシュートは出るんですが、あんまりです。
試合も残り10分、ガンバは3人目のカードに播戸が入る!チームに勢いをもたらしてくれ。37分、中盤でアデレード守備陣を崩して、山崎がシュートを放つも相手にブロックされる。38分、アデレードは下平のファウルでFKを獲得しますが、ガンバ選手にクリアされる。39分、播戸がペナルティエリア内で粘って、PA付近でボールをキープしてから、播戸が持ち込むもアデレード守備陣がシュートを打たせない。41分、CKのこぼれ球から二川がシュートを放ちますが、あと一歩でゴールならず。
このままでは終われないアデレードは42分、CKから反撃。ガンバGK・藤ヶ谷がボールをこぼしたところにシュートが来ますが、ガンバ守備陣がクリアする。後半ロスタイム、アデレードはカウンターを仕掛けるも得点には結びつかず。アデレードの波状攻撃も遠藤と山口がクリア。直後に播戸が飛び込んで行くもGKに倒される。終了直前に山崎がドリブル突破してシュートを放つもダメ、終了間際にユニスのシュートがありましたが、藤ヶ谷がキャッチして試合終了。ガンバ大阪が2-0で勝利、合計スコアも5-0で完勝してAFCチャンピオンズリーグを制しました!
いやぁ~強かったですねー。ガンバ大阪が決勝第2戦でも攻撃的サッカーを貫いて快勝、アデレード相手に2試合ともに完全勝利。チームはACL初優勝、日本勢は昨年の浦和レッズに続き連覇を果たしました。開始15分でルーカスの2得点があれば、危ない場面もガンバ守備陣が守り続けて2試合連続完封勝ちを収めました。初戦の内容が非常に大きいけど、2戦目でアウェーゴールを奪ったのも良かったと思います。
2得点を挙げたルーカスは、決勝2試合で3得点の活躍で優勝に大きく貢献。この大会で5得点を挙げ、山崎選手と共に得点王になりました。MVPに選ばれた遠藤選手は、この大会で3ゴール8アシストを記録。準決勝の浦和レッズ戦では2ゴール2アシスト、決勝では1ゴール2アシスト、この試合ではゴールこそありませんでしたが、攻守に渡ってチームを引っ張り続けました。MVPを獲得した遠藤選手、19日の日本VSカタール戦に弾みをつけたことでしょう。
ガンバ大阪はACL12試合で9勝3分けと無敗で制したわけで、アウェーでの試合は6戦全勝という快挙は大会史上初だそうです。昨年優勝した浦和レッズも無敗だったんですが、5勝7分けと引き分けの数の方が多かった。そのレッズを成績面で大きく上回っての完全優勝は、今後破られないのではないでしょうか?
そんなガンバですが、来年の出場権が危ういらしい…。Jリーグで3位以内に入れば出場権が獲得するんですが、現在リーグ戦で勝ち点47で7位、3位・名古屋グランパスの52点とその差は5点と厳しい状態に。ACL連覇を目指すには、天皇杯で優勝して獲得するしかありません。アジアを制したけど、2日後には天皇杯の初戦が控えています。アジア王者としての貫禄を見せてもらいたいところなんですが、ヴァンフォーレ甲府に負けたらどうなることやら…。
これでクラブW杯は、ガンバ大阪がAFC枠、アデレードFCがJリーグ枠に入ってオセアニア代表のワイタケレと開幕戦で対戦することになりました。ガンバはアデレードVSワイタケレの勝者と対戦し、そこで勝てばマンチェスター・ユナイテッドとの対戦が実現します。クリスチアーノ・ロナウドのプレーが日本で見られるのは嬉しいけど、ガンバがマンUにどこまで立ち迎えられるのか楽しみですね。もしマンUに勝ったら…、想像しただけでもぞくぞくしそうだ。
ACLではガンバが優勝しました。そして今夜は、サッカー日本代表がホームズスタジアム神戸(神戸ウィングスタジアム)でシリア代表との親善試合があります。19日のカタール戦の前哨戦として行われるこの試合、楢崎正剛、中澤佑二が故障で離脱すれば、中村俊輔ら海外組はこの試合に出場しません。負傷者続出で傷だらけの岡田ジャパン、シリアに勝利することは出来るのか?日本VSシリアは19時20分キックオフです。