競馬界は今週から夏の北海道シリーズが開幕しました。21日は函館競馬場で「サマースプリントシリーズ」の開幕戦・函館スプリントステークスが行われました。一方、東京競馬場では3歳馬によるダート重賞・ユニコーンステークスがありました。今年3月にドバイ遠征を行ったゴールデンバローズ、斑模様の白毛馬・ブチコが登場です!
まずは函館メインの第22回函館スプリントステークス(GⅢ・芝1200m 16頭立て)から。このレースには、2014年の高松宮記念を勝った⑦コパノリチャード、重賞2勝③アンバルブライベン、昨年は2着だった⑥ローブティサージュ、特別競走で2連勝中の⑨ティーハーフ&⑩サトノデプロマット、他にも⑪セイコーライコウ・⑫マジンプロスパー・⑭スギノエンデバーといったベテラン勢、3歳勢から⑮クールホタルビと⑬レンイングランドの2頭が参戦しました。
スタートは16頭綺麗に飛び出し、大きな出遅れはなし。真ん中から⑩サトノデプロマットが行くかと思いきや、の①フギン、②メイショウイザヨイ、アンバルブライベンの内枠3頭が先行。4番手に⑤エーシントップ、コパノリチャードは5番手追走。6,7番手あたりにサトノデプロマットと④ヒラボクプリンスが並び、その後ろの8番手にローブティサージュ。中団9番手に⑧タガノアザガル、10番手にマジンプロスパー、11~13番手にはセイコーライコウ・レンイングランド・クールホタルビが並び、後方にはスギノエンデバーとアースソニック、最後方にティーハーフという展開。
3,4コーナー中間点を過ぎ、先頭集団はフギン・ブライベン・トップ・リチャード・デプロマットの5頭が横一線。最後方にいたティーハーフが外からジワッと押し上げた。16頭一団で最後の直線コースに入り、アンバルブライベンとエーシントップが叩き合うが、大外からティーハーフがあっさりとかわして先頭に立つと、後続を突き放す!コパノリチャードはズルズルと後退…。2番手争いではアースソニックやレンイングランドが来たが、それらを尻目にティーハーフが先頭ゴールイン!ティーハーフこれで3連勝、「夏の短距離王」へ好スタートを切りました!
夏の北海道シリーズの開幕を告げる6ハロン戦は、単勝4番人気のティーハーフが2着に2馬身半差をつける快勝。自身3連勝で重賞初制覇を飾りました。混戦の2着争いは、アースソニックが2着、3着に3歳馬・レンイングランドが入りました。アースソニックは単勝で14番人気、レンイングランドは12番人気でした。伏兵2頭が上位に入ったため、3連単「⑨-⑯-⑬」で944,140円の高配当がつきました。2番人気のアンバルブライベンは5着、1番人気のコパノリチャードは14着、3番人気のローブティサージュは15着と大敗。GⅠ馬2頭は下位に沈みましたか。特にリチャードはGⅠタイトルを獲って以降、勝ちきれないレースが続いてますね。
ティーハーフ鞍上の国分優作騎手は、昨年9月の小倉2歳ステークスに次いで重賞2勝目。今年3月にコンビを組んでからは、5戦3勝・2着1回・3着1回の好成績を残しています。この馬は2歳の頃から注目されていて、3歳春まで3勝を挙げていました。4歳時は成績不振に陥っていたけど、5歳になって本格化。この日は道中最後方にいたんですが、4コーナーから直線のところで大外捲りを決めました。着差以上の強いレースでしたな。今後は札幌競馬場の「バーデンバーデンカップ」に向かう予定だそうで、次走も勝てば「スプリンターズステークス」に弾みがつくかもしれません。
東京メイン・第20回ユニコーンステークス(GⅢ・ダート1600m 16頭立て)は、UAEダービーで3着と健闘した⑫ゴールデンバローズ、同レース5着⑭タップザット、ダート2勝の⑬ブチコ、カネヒキリ産駒の⑥アルタイル、青竜ステークスを勝った⑩ノンコノユメ、昇竜ステークス覇者④アキトクレッセントなどが出走しました。
スタートでアキトクレッセントと⑪マイネルサクセサーが出遅れ。ノンコノユメも良いスタートではなかった。芝→ダートコースに入ってからの先行争いで、③ピンストライプ、ブチコ、⑯ノボバカラの3頭が先団を形成し、ブチコが単独先頭に立つ。4番手集団には④ダノングッド・①ラインルーフ・⑧ミッキーシーガルの3頭が固まり、7番手に⑮マイネルオフィール、ゴールデンバローズは中団8番手を進む。内側の9番手に②ダイワインパルス、真ん中の10番手にサクセサー、外側の11番手にアルタイルがいる。その後に⑨クワドループル、タップザット、⑦イーデンホールと続き、ノンコノユメは15番手、アキトクレッセントが最後方を進む。
3,4コーナー中間点を過ぎ、ブチコ・バカラ・ピンストの3頭が快調に飛ばし、ブチコがまだ先頭キープ。ゴルバロはまだ中団の位置、ノンコはどこで仕掛けるのか?直線コースに去りかかり、ブチコが最内で粘るが、残り200mでノボバカラが抜け出す。外からノンコノユメが脚を伸ばし、ラスト100mで2番手まで浮上。後続からはアルタイルとゴールデンバローズも上がってきたが3,4番手まで。そしてゴール前でノンコがバカラを捕らえ、最後はリードを拡げてゴールイン!ノンコノユメ、後方から鮮やかに差し切りました!
3歳ダート戦線を占う一戦・ユニコーンステークスは、単勝2番人気・ノンコノユメが差し切り勝ち。直線で力強い末脚を見せ、後方2番手からごぼう抜き。ゴール前でノボバカラをかわして1着となりました。2着のノボバカラは9番人気、3番人気のアルタイルが3着。単勝1.5倍と圧倒的1番人気だったゴールデンバローズは、伸び切れず4着。府中ダート1600mで3戦3勝と相性が良いから圧勝も期待されたんですが…。うーん。ドバイ遠征の疲れが少なからずあったのでしょうか。白毛馬・ブチコは序盤から先頭でレースを進め、最後は5着という結果に。強力メンバーを相手に掲示板内に入ったのは大健闘といえるかな?
重賞初挑戦で勝利を挙げたノンコノユメは、前走の青竜ステークスに続いての連勝。前走も道中後方に控えて、直線で外から追い上げて1着になっています。この馬は父がトワイニング、母がノンコ、母の父がアグネスタキオンという血統。お母さんは現役時代3勝を挙げましたが、重賞レースを1度も出走できず引退。その息子が母の夢を叶えました。7月8日の「ジャパンダートダービー」の参戦も視野に入れているとのことで、JDDでも上位に入って来そうな予感がします。
来週は阪神競馬場で上半期のオールスター戦・第58回宝塚記念が行われます。ファン投票第1位・ゴールドシップが「同一GⅠ3連覇」の偉業に挑み、大阪杯でキズナを破ったラキシス、菊花賞馬・トーホウジャッカル、昨年のダービー馬・ワンアンドオンリー、ヌーヴォレコルト、ショウナンパンドラといったGⅠ馬をはじめ、前哨戦の鳴尾記念を勝ったラブリーデイ、豪州GⅠ2着のトーセンスターダム、デニムアンドルビーも登録しています。