都営浅草線三田駅(A08)で、西馬込行きの電車を待っていました。到着の案内放送の後、下の写真の電車が到着しました。
普通西馬込行きとして到着したのは、千葉ニュータウン鉄道の9800形9808Fです。
千葉ニュータウン鉄道という名称に馴染みのない方は多いでしょう。この会社は京成グループの一員ですが、京成電鉄や北総鉄道の路線案内には登場しません。北総鉄道の路線図を見ると、北総線は京成高砂駅から印旛日本医大駅までの路線となっています。実は、このうちの小室駅から印旛日本医大駅までの区間が千葉ニュータウン鉄道なのです。千葉ニュータウン鉄道が第三種鉄道事業者、北総鉄道が第二種鉄道事業者となっています。
北総鉄道の車両には、このように側面に北総鉄道のプレートが付けられています。とは言っても、9800形は千葉ニュータウン鉄道の車両です。それなのに北総鉄道のプレートが付けられているのは、千葉ニュータウン鉄道が第三種鉄道事業者、北総鉄道が第二種鉄道事業者となっていることと関係があります。車両を保有しているのは千葉ニュータウン鉄道ですが(実はリースなのですが、後に述べます)、管理しているのは北総鉄道なのです。
千葉ニュータウン鉄道は、元々は住宅・都市整備公団が千葉ニュータウン線として運営していた路線を引き継いだ会社です。住宅・都市整備公団が鉄道路線の運営を行うのもおかしな話であると思われるかもしれませんが、同公団は第三種鉄道事業者でした(そればかりか、鉄道事業法の制定前には住宅・都市整備公団が鉄道施設および車両を保有していたそうです。但し、実際の運行は北総鉄道に委託していたとのことです)。住宅・都市整備公団が都市基盤整備公団に組織を改められてからも第三種鉄道事業者のままでしたが、都市基盤整備公団が独立行政法人都市再生機構に改められる際に第三種鉄道事業者の地位を降りることになりました。そこで、京成電鉄の子会社である千葉ニュータウン鉄道が設立されたという訳です。北総鉄道が引き受けなかったことなど、よくわからない点も多く、これでは沿線住民から訴訟を提起されてもおかしくないと考えられます。
上の写真を見て、京成3700形ではないのか、と思われた方も多いでしょう。実はその通りです。京成3700形の3738Fが千葉ニュータウン鉄道にリースされたのですから。
京成3700形は北総鉄道にもリースされています。京成グループは、よく車両のリースを行っているようです。