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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

Sherlock:The Abominable Bride その4

2016-01-12 23:47:46 | The Abominable Bride
ネタバレを含むストーリーの詳細ですのでご注意ください。



221B
レストレードが来ています。
GL「5件とも、ひとつ残らず同じだ。」
SH「静かにしてくれ、これは極めて重要な問題なんだ。」
GL「何が?」
SH「黄道傾斜角だ。僕はこれを理解しなければならない。」
GL「あんたはすべてを理解していると思ってたよ。」
SH「もちろんそんなことはない。脳のスペースの最悪の浪費だ。
僕は専門的に追及する。」
GL「なんでこれがそれほど重要なんだよ?」
SH「5つの退屈な殺人がなぜそんなに重要なんだ?」
GL「退屈じゃないだろう。5人の男が死んでるんだ。
彼らは自宅で殺されて、床には結婚式のように米粒がまかれ、壁には「YOU」と書かれた血文字があるんだ!
それって、それって彼女だよな、花嫁の。どういうわけか、また起き出してきたんだ。」
SH「解決したよ。」
GL「解決してないだろう!」
SH「もちろん解決だ。至極単純な事だよ。
あの世からの殺人者、ミステリアスなリコレッティ夫人の事件は大衆紙に大きく報じられた。
どうしようもなく愚かなスコットランドヤードを混乱させるため、
民衆が彼ら自身で面白くもない小さな殺人をゴーストの仕業に偽装した。
ほら、解決した。帰るときはハドソンさんのところに寄ってくれ、彼女はそういうのが好きなんだ。」

GL「本当かよ。」
SH「本当だよ。帰ってくれ。ワトソン!準備ができたぞ。
帽子とコートを忘れずに。大切な約束があるんだ。」
GL「Dr.ワトソンは数か月前にここを出たんじゃなかったっけ?」
SH「そうだったか?今まで僕が話していたのは誰なんだ?」
GL「それじゃ、どうしようもなく愚かなスコットランドヤードを代表して言わせてもらうが、
その椅子はどう見ても空っぽだぞ。」

SH「そうだよね?しかし、よく驚くほど働くな。実際彼は良くなってると思う。」

ワトソン邸
ダイニングでメアリーのいない椅子を見つめてため息をつくワトソン。
なかなか食事が運ばれてこないのでベルを鳴らすとメイドがやってきます。
JW「どこに行ってたんだ?」
Maid「すみません、旦那様。今朝はかなり遅くなってしまいました。」
JW「君はたまごも茹でられないのか?
火はまともにたけない、至る所に埃が積もってる。
そして君は私のブーツの泥をこすり落としながら破壊した。
スタッフに対応するのが妻の仕事じゃなかったら私は自ら君と話し合うよ。
妻はどこにいった?」
(不器用なメイドはボヘミアの醜聞からの引用なんでしょうか。確かメリー・ジェーン。)
Maid「失礼ながら、旦那様、奥さまは外出しております。」
JW「外出?朝のこの時間から?」
Maid「はい、旦那様。ご存じなかったんですか?」
JW「どこに行ったんだ?彼女は最近いつも出かけているな。」
Maid「ご自身と同じですね・・・・旦那様。」
メイドが鼻で笑うので明らかに憤慨しているワトソン。

JW「何だって?」
Maid「ただの観察です、旦那様。」
JW「もうたくさんだ、君の観察力が鋭いと依頼人が来なくなる。」
Maid「申し訳ございません、旦那様、
私はあなたがめったに家にいないと言っただけです、旦那様。」
JW「君は危険なほど失礼な言い方をするな。君との会話は妻に話しておくよ。」
Maid「そうしてください、旦那様。それで、いつ彼女に会われますか?」
JW「聞けよ・・・」
Maid「ああ、忘れるところでした、旦那様。あなたに電報が届いています。」
JW「忘れる?」
Maid「いいえ、忘れるところだったんです。」
JW「君は午前中ずっと何をしていたんだ?」
Maid「ストランドに掲載されたあなたの新作を読んでいます。」
JW「楽しんだかね?」
Maid「なぜ私の話が出てこないんですか?」
JW「下がってくれ。」

電報を読むワトソン。


Dr.ジョン・ワトソン
都合が良ければすぐに来てくれ。
都合が悪くてもすぐに来てくれ。
ホームズ。

ワトソンは慌てて立ち上がります。
(この電報は「這う男」ですよね。)

馬車の中で。

JW「何がなんだって?」
SH「黄道の傾斜角だ。」
JW「すぐに来てくれって言っただろう。重要な事かと思ったよ。」
SH「重要だ。天球上の太陽の軌道への地球の赤道の軌道傾斜角なんだ。」
JW「猛勉強したのか?」
SH「なぜ僕が?」
JW「賢く見えるように。」
SH「僕は賢いんだ。」
JW「ああ、わかった。」
SH「何がわかったんだ?」
JW「我々はこれから君より賢いある人に会いに行くんだろう。」
SH「うるさい。」


ディオゲネスクラブ
Absolute silence(完全なる沈黙)


ここからは手話のように手振りで会話をします。
ここは大爆笑でした。
それではコントをお楽しみください。

SH「おはよう、ワイルダー。兄はここにいる?」

W「もちろんですとも。朝食のお時間です。」
SH「The Stranger's Room?」
W「はい。」

SH「この紳士は僕の客だ。」
W「Dr.ワトソンでございますね。「青い紅玉」は面白かったですよ。」

JW「ありがとう。気に入ってもらえて嬉しいよ。あなたはとても・・・醜い。」
思わずワトソンを見るホームズ。

W「何とおっしゃいました?」
JW「醜いと。あなたが「青い魚屋」の事を言っていたので。とても醜い。
あなたに私のポテトを気に入ってもらえて嬉しいよ。」

SH「練習が必要だ、ワトソン。ダンスのレッスンに時間をかけすぎなんだよ。」

そしてホームズが行ってしまうので思わず「え?何だって?あ!」と声に出してしまうワトソン。
とりあえずワイルダーに親指たてて挨拶をしてからホームズの後を追いますが
全然伝わってないから、ワトソン先生。


マイクロフトがいるThe Stranger's Room
マーク・ゲイティス自ら、見たらみんなびっくりして腰抜かすよって、
仰っていたマイクロフトが登場です。

MH「人間を観察したいと思うなら、ここは絶好の場所だよ。」
SH「絶え間なく広がるあんたの尻が永久にそこに接着していられるから本当に便利だな。
おはよう、兄さん。」


MH「シャーロック。Dr.ワトソン。」

どーーん

JW「お元気そうで・・・」
MH「本当かね?かなり太ったように思うんだが。」
JW「そうですね、あなたがそれについて触れるなら、
食物摂取のレベルはあなたの健康にとって非常に有害です。あなたの心臓は・・・」
SH「それに関しては心配は不要だよ、ワトソン。」
JW「不要?」
SH「心臓が入るべき部分には大きな空洞があるだけだ。
MH「一族の特徴だ。」
SH「批判したわけじゃないぞ。」
JW「もしあなたがこれを続けるなら、私は長くても5年しか与えられません。」
MH「5年?我々は3年だと考えていたよ、そうじゃなかったかね?シャーロック。」
SH「僕は4年はもつと思っている。」
MH「相変わらず、見えてはいても観察はしていないな。
私の白目部分の変色に気づいたか。角膜の周辺にある明らかな脂肪の輪を。」
SH「その通りだな。僕は賭けを3年4ヶ月と11日に変える事にする。」
JW「賭け?」
SH「君の非難はよくわかるよ、ワトソン。
しかし彼が激しい競争だと感じたなら、完璧に早死にするよう彼は力を尽くす。」
MH「それはお前が負わねばならないリスクだ。」
JW「あなたは自分の命を賭けているのか?」
MH「なぜダメなんだ?他のものを賭けるより非常に刺激的だよ。」
SH「もしあんたがプラムプディングを食べるなら、3年ちょうどにするよ。」
MH「決まりだ。」
そう言って大きなプディングを食べるマイクロフトでした。



これぞまさしく正典マイクロフトなんですけど、楽しそうに企画した両御大の顔が浮かびます。
指まで太くなっていて仕上げまでものすごく時間がかかっただろうなあ、と余計な事まで考えちゃいました。


続きます。