カンボジア経済

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新型コロナ カンボジアの状況 6月13日 日本は外国人観光客受け入れ開始

2022年06月14日 | 経済
 カンボジアの新型コロナウイルスの感染状況は、今年初頭にはワクチン接種の進展に伴い市中感染は大幅に減少していました。2月に入ってオミクロン株の市中感染が拡大しましたが、3月中旬以降ピークアウトし、5月には死亡者数・新規陽性者数はゼロに近いレベルとなっています。6月12日の保健省の発表によれば、死者は累計3056名(6月5日からゼロ名増)です。累計陽性者数は13万6262名(同ゼロ名増)となっています。治癒数は13万3206名(同1名増)です。5月7日から6月11日まで35日間連続で新型コロナ新規陽性者はゼロとなっています。PCR検査数が大幅に減少しているため、ゼロ名という数字が正確かについては議論のあるところですが、死者数はここ6週間ほどゼロ名を続けており、新規陽性者数が低いレベルにあるのは確かなものと見られます。なお、最後の患者が退院し、公式統計上は、カンボジア国内の感染者はゼロ名となりました。
 6月10日、日本は2年ぶりに外国人観光客の受け入れを再開しました。しかし、外国人だけ団体客のみで添乗員の動向が必要等の非科学的・外国人差別的規制が多い点にまたも批判が集まっています。日経新聞では、「2022年3月の国際観光客到着数は前年比3倍に増加した。欧米はコロナ前5割まで回復。国別でみると、日本の減少が突出している。3月の国際観光客到着数はドイツがコロナ前19年3月比で5割まで回復した一方、日本は98%減だった。」と厳しく批判しています。
 先週、オーストリア・ウィーンを訪問しましたが、空港では何のチェックもなく、街中でもマスク着用義務もなくなっており、観光地は観光客であふれていました。また、ウィーン空港、ドーハ空港(カタール)、インチョン空港(韓国)は、いずれもレストランやショップ、高級ブランドの免税店のすべてが開業し、多くの観光客で賑わっていたのに対し、成田空港だけはほとんどのお店が営業を止めて、廃墟のような状況でした。日本政府の非科学的規制が際立っており、批判されるのもやむを得ないと実感しました。また、主要国では日本だけが出国72時間以内の陰性証明書を必要としていますが、ウィーンでも89ユーロ(約1万3000円)のコストがかかる上に、日本人観光客にとっては現地で不慣れな中で時間を取られることになりますので、早期の撤廃が期待されます。なお、6月12日に日本に入国しましたが、ファストトラックがうまく機能して、行列や待ち時間はほとんどなくなっており、前回(5月25日)と比べて格段に改善されていました。しかし、手持無沙汰の多くのスタッフがいたり、不要と思われる手続きが残る等、なおも税金の無駄使いが散見されたのは残念なことです。
 カンボジアでのワクチン接種については、世界的に見ても早いペースで接種が進んでいます。既に、5歳以上~成人についてはほぼ接種を完了していると言ってもよい状況と見られます。6月11日現在で、1505万5464人への第1回接種を完了しています。これは、カンボジアの人口(約1600万人)の94.1%に相当します。成人(18歳以上約1000万人)への接種について見ると、既に目標の103.2%に第1回接種を、99.8%に2回目を完了しています。ブースター接種(3回目)も実施が進められ、6月11日現在930万8786人(うち成人653万1893人)が接種を完了しています。また、4回目の接種を1月14日から開始しました。6月11日現在で265万2522人が接種済です。4回目接種から3カ月以上経過している医療関係者等が対象となる5回目接種も6月9日から開始されました。
 カンボジアでは、感染拡大に歯止めをかけるために2021年はプノンペン等のロックダウンに踏み切る等、厳しい規制を行ってきましたが、秋以降、大幅緩和となっています。なお、入国規制を含めて各種規制が頻繁に変更されていますので、大使館等のサイトで最新情報をご確認ください。カンボジアは、医療体制が脆弱という弱点があり、いわゆる医療崩壊の懸念がありますので、引き続き密を避けるといった基本的な対策の継続が必要と見られます。
(写真は、観光客があふれかえるドーハ空港の免税店街。6月12日撮影)


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