日メコン経済閣僚会合

　8月26日、ベトナム中部のダナンで、日本とメコン5カ国（カンボジア、ベトナム、タイ、ラオス、ミャンマー）の経済閣僚会合が開催されました。日本からは直嶋経済産業大臣、カンボジアからはチャンプラシット商業大臣が参加しました。
　会合では、「日メコン経済産業協力イニシアティブ」の行動計画が合意され、本年10月の日メコン首脳会議に提出され、最終合意に至る見込みです。行動計画では、メコン地域の運輸インフラ整備、貿易円滑化・物流整備、中小企業育成、新産業育成の4つの柱に重点を置くとしています。
　カンボジアは、メコン地域の中心にあり、日メコンイニシアティブが実施されれば、日本政府が同イニシアティブのコアとして推進しているアジア産業大動脈構想、南部経済回廊開発によって最大の恩恵を受けるものと期待しています。



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パンデミック演習

　8月16日～20日にプノンペンにおいて、ASEAN、国連、米国援助庁が共催で、強力な伝染病がASEAN域内で蔓延する状況を訓練するために「パンデミック演習」が行われました。SARSや新型インフルエンザ等の伝染病が蔓延した状況を「パンデミック」と呼びますが、この状況の訓練のために、国際機関、各国の代表、NGO等が協力して大規模な訓練が行われました。訓練には、ASEANのスリン事務総長も参加する等、この地域で一体的な対応をとることに重点が置かれた模様です。

ASEAN事務局の発表（英文）
http://www.aseansec.org/25028.htm

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タクシービジネスの拡大

　2008年に始まったプノンペンでのメータータクシー会社は、規模を拡大しています。当初12台でスタートしたグローバル社は現在32台、次に始めたチョイス社は当初20台が50台になっています。乗客数も増加している模様で、チョイス社によれば、初年度は1日100人～200人程度だったものが、現在は1日1000人程度となっているとのことです。
　なお、最近のガソリン価格の上昇もあって、両者ともに6月から料金を値上げしています。（グローバル：初乗り1.6km　1ドル、その後160mごとに0.1ドル。チョイス：初乗り1.5km 1ドル、その後330mごとに0.25ドル）

このブログの2008年7月27日「プノンペンにメータータクシー登場」
http://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/cb6a75c1f724482e34c8fbb235e19048

このブログの2009年10月17日「プノンペンに第2のタクシー会社」
http://blog.goo.ne.jp/economistphnompenh/e/d5e45d75f6128931c7a8f19a371f2d12



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ハングリーゴースト祭（中華系お盆）

　プノンペンでも中華系の人たちが「ハングリー・ゴースト・フェスティバル」の習慣を守っています。これは、中華風のお盆で、地獄の門が開かれる1ヶ月間、祖先の霊が戻ってくるというものです。8月24日にプノンペンのあちこちで家の祭壇にお供えをし、また御馳走を出す等の行事を見かけました。
　上の写真は、私がよく使っている印刷屋さんの店頭です。豚の丸焼がすごいです。ちなみに、この行事のために、プノンペンでは豚肉の価格が上昇したと報道されています。

家や商店や工場に、こんな感じの祭壇があります。今日はお供え物の山です。



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コメの生産輸出振興政策

　コメの生産と輸出の振興政策が固まり、8月17日にフンセン首相より発表されました。この中で、首相は、カンボジアを世界の米櫃（ライスバスケット）にするとの野心的計画を強調しました。計画では、目標年の2015年までにコメの余剰を400万トン以上とし、少なくとも100万トン以上を精米で輸出したいとしています。
　カンボジアのヘクタール当たり生産量は2.6トン（2008年）と、ベトナム4.9トン、タイ3.5トンに比べるとかなり低いのが現状です。また、ベトナムでは年間平均3.5回収穫していますが、カンボジアでは灌漑の不足もあって年1回にとどまっている地域がほとんどです。
　カンボジアでは人口の80％が農村部に住んでいることもあり、このような包括的な農業政策は大変重要と思われます。
　
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7月の物価上昇率は1.6％

今月発表された7月の物価上昇率（対前年同期比）は、1.6％の上昇となりました。年初からみるとかなり落ち着いてきた感じです。
7月の物価上昇の理由としては、ガソリン等の石油製品の上昇があります。ガソリンは17.7％の上昇となっています。食料品も1.4%の上昇となっています。特に豚肉は3.6%の上昇となりました。
7月の物価指数は6月に比べると0.5％の上昇となっています。
IMFの予測では今年の物価上昇率は5.2％とみられています。
　


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大メコン圏閣僚会議

　大メコン圏（Greater Mekong Subregion:GMS）の6カ国（カンボジア、ベトナム、ラオス、タイ、ミャンマー、中国）の関係閣僚が8月20日にベトナム・ハノイに集まり、第16回GMS閣僚会議を開催しました（アジア開発銀行が事務局）。会議の共同声明では、2012年～2022年の10カ年長期戦略枠組を採択し、食糧、エネルギー、環境の3分野を重点として連携を強化することで合意しました。
　また、メコン各国を結ぶ鉄道についても議論され、シンガポール～昆明間を結ぶ鉄道計画への期待も高まったようです。プノンペン～ベトナム国境に鉄道がないことが、この計画の大きなギャップとなっていますので、カンボジア国内の鉄道整備にも各国から期待が集まりそうです。

アジア開発銀行のサイト（英文）
http://www.adb.org/Documents/Events/2010/16th-GMS-Ministerial-Conference/

アジア開発銀行作成のGMS鉄道戦略枠組（英文）
http://www.adb.org/Documents/Events/2010/16th-GMS-Ministerial-Conference/Connecting-GMS-Railways.pdf


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固定資産税の導入に向けて

　カンボジア政府・経済財政省は、昨年11月に承認された財政管理法に基づき、今年末にも固定資産税を導入したいとしています。1億リエル（約2万5000ドル：約210万円）以上の建築物に対し、評価額の0.1%の固定資産税を課すものです。固定資産税の対象となるのは、18万件程度となる見込みで、年間300万ドル～900万ドル程度の増収が見込まれています。
　不動産業界の一部には反対の声もあるようですが、経済財政省は資産評価委員会の設立を急ぎ、年末から徴税を始めたいとしています。
　

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上半期の縫製業輸出は10%以上の伸び

　商業省の発表によると、今年上半期の縫製品の輸出は13.3億ドルと前年同期比で10.29%の伸びを示しました。カンボジア縫製製造組合（GMAC）によりますと、中国の労賃上昇等により、カンボジアの縫製品の競争力が上がっていることが要因の一つとのことです。
　米国向けは7.19%増の7.925億ドル（約670億円）、ヨーロッパ向けは7.31%増の3.20億ドル（約270億円）、その他地域向けは8.61％増の1.836憶ドル（約160億円）でした。



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本物の偽札

　カンボジアは高度にドル化した経済で、市中に流通する現金の95%程度は米ドル札であると言われています。枚数は多くないにしろ、海外で使われる米ドルには、偽札が付き物です。プノンペンには某国の大使館もありますし。
　写真は、プノンペンのある大型文具店のカウンターにあった「偽札」です。なかなか実物を見るチャンスはないので、貴重な体験でした。

こんな風にカウンターのガラスに挟んでありました。



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CAREの「カンボジア料理教室」

　国際協力NGO「ケアインターナショナルジャパン」が9月2日に「カンボジア料理教室」を東京で開催されるそうです。大変有名な赤堀博美先生をお呼びして行うそうです。赤堀先生は、テレビ番組の料理を担当されることも多く、最近ではテレビ番組「食いタン」「Mother」「怪物くん」の料理も担当されました。
　NGOの催し物も、こういう柔らかい感じのものも交えていただくと良いですね。

カンボジア料理教室のご案内
http://www.careintjp.org/images/ryorikyoshitsu_chirashi.pdf


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メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

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カナディアタワーの占有率が急上昇

　プノンペンで最も高い32階建てオフィスビルのカナディアタワーの占有率が7月1ヶ月で30%から60％に急上昇しました。テナントには、カンボジアだけでなく、イギリス、スイス、日本、アメリカ、オーストラリア、中国等の企業が含まれるとのことです。日本の商社双日、英国の建設コンサルタント会社Selling Project Management、英国の会計事務所ACCA、フランスのアルカテル、スイスのShecindle等が続々入居したとのことです。今後も、中国銀行等の大口テナントが入居を希望しているとのことで、好調さが伝わってきます。東京でも空室率が2年半ぶりに低下したとのことであり、世界的にもオフィス需要は立ち直りつつあるのかもしれません。



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カンボジア国鉄南線の改修工事が進む

　カンボジア国鉄の線路はアジア開発銀行の支援を得て、改修工事が行われています。プノンペンとコンテナ港のあるシアヌークビルを結ぶ南線の工事が進行しています。上の写真（8月15日現在）の通り、コンクリート枕木とレールの敷設がほぼ完了し、これからさらにバラスト（砂利）を入れて保線機械（マルチプルタイタンパー）で締め固めを行います。10月には、プノンペンとタケオの先のセメント工場までの間が開通して、鉄道によるセメント輸送が始まる予定です。なお、当面は現有のディーゼル機関車と貨車で対応するとのことです。

6月12日現在の同一地点。まだ路盤がむき出しでした。




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