カンボジア経済

カンボジアの経済について、お堅い数字の話から、グルメ情報といったやわらかい話まで、ビジネス関係の方にお役に立つブログです

メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2020年08月31日 | 一般
 ブログ「カンボジア経済」は、毎日更新して、カンボジア経済情報をデイリーにお伝えしています。これらの情報をまとめて週刊でメルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」を発行しています。毎週月曜日に発行しています。「無料」です。
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新型コロナ カンボジアの状況 8月31日

2020年08月31日 | 経済
 カンボジアでの新型コロナウイルスの国内感染による新規陽性者数は4月12日以降ゼロの日が続いています。しかし、海外帰国者の陽性者が空港での検査や2回目以降の検査等で発見されており、先々週までに帰国者のうち136名が陽性と確認されていました。先週の海外帰国者の新規陽性はゼロで、8月30日の保健省発表によれば、累計陽性者数は273名となっています。死者は引き続きゼロとなっています。また、治癒数は265名です。
 カンボジア日本人会、カンボジア日本人商工会等の関係者の皆様のご尽力により、全日空が成田~プノンペン臨時便の運航の検討をしていただけることとなりました。このため、カンボジア日本人会、カンボジア日本人商工会では、ご利用希望に関するアンケートを実施しています。回答期限は9月2日(水)15時です。ご協力よろしくお願い申し上げます。
 8月17日~21日は、クメール正月の休日の代休で連休でした。毎年4月のクメール正月ですが、多くの人々が田舎に帰って家族で集まることもあり、新型コロナの感染拡大を防止するために4月の休日は延期となっていました。カンボジアでは国内感染の抑え込みが今のところ成功していることもあり、国内の観光地は、カンボジア人観光客であふれました。観光省によりますと、この期間の旅行客数は、145万9386人(うち外国人1万4148人)でした。行先別では、アンコールワットのあるシェムリアップが最大で21万4047人となり、この他カンポット、ケップ、シアヌークビル等が人気でした。また、旅行支出は総額1億ドル以上となったとしており、新型コロナに苦しむ旅行業界にとっては干天の慈雨となった模様です。
 また、8月中旬から再開された映画館も人気を集めており、再開からの1週間で5万5000人の観客を動員したとのことです。体温測定や消毒に加え、座れる席数を制限する等のコロナ対策が行われています。
 カンボジアでは、新規陽性者の数が落ち着いていることから、経済活動が復旧してきています。ただ、引き続き、3密を避けることや、マスク、手洗い、アルコール消毒等の対策を続ける必要があるものと見られます。なお、カンボジアの入国規制については、度々変更されており、運用も確定していません。成田空港でのトラブルも報告されています。日本大使館のサイトやカンボジア日本人会のフェイスブックで最新情報をご確認ください。
(写真は、再開した映画館)

カンボジア日本人会のフェイスブック
https://web.facebook.com/Jacambodia/

在カンボジア日本大使館のサイト
https://www.kh.emb-japan.go.jp/itpr_ja/b_000197.html

JETROのサイト
https://www.jetro.go.jp/biznews/2020/08/888b19e467917c34.html


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シェフのバカンス 次々にスペシャルメニュー Le Point

2020年08月30日 | 生活環境
 カンボジアのフレンチの最高峰「La Residence」の加茂シェフが、バカンス中です。しかし、新型コロナでどこにも行けないということで、奥さまのカフェ・ビストロ「Le Point」で新作スペシャルメニューを次々に日替わりで出されています。8月26日は、トマトのブルスケッタ(写真上)とグラタンチキン・アボカド・パルメザンチーズでした。どちらも素晴らしく美味しかったです。翌日は、南国鯛のハンバーガーで、バンズまで手作りだったそうです(食べられなくて残念!)。27日は、Tuna Tartare AvocadoとStewed beef tendon and White kidney beans with Tomatoでした。じっくりと煮込まれたビーフが最高でした。リーズナブルな価格で最高の味が楽しめました。これはお勧めです。ぜひお試しください。
 なお、日替わりスペシャルメニューについては、Le Pointのフェイスブックをご参照ください。

Le Point
https://web.facebook.com/lepointcafe/

最高に美味しかったシチュードビーフ。私は、フレンチでも煮込み系の料理が大好きです。


グラタンチキン・アボカド・パルメザンチーズ。チーズのトロリ感が絶妙です。


ツナ・タルタル・アボガド。おじさんにはおしゃれ過ぎます。



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ANA臨時便運航にかかるアンケートの実施 カンボジア日本人会

2020年08月29日 | 生活環境
 カンボジア日本人会、カンボジア日本人商工会等の関係者の皆様のご尽力により、全日空が成田~プノンペン臨時便の運航の検討をしていただけることとなりました。全日空は現在厳しい経営環境に直面しており、十分な乗客を確保することが必要です。このため、カンボジア日本人会、カンボジア日本人商工会では、ご利用希望に関するアンケートを実施しています。回答期限は9月2日(水)15時です。9月7日を目途にANAが運航可否の判断を行います。ご利用希望の方は、ぜひご協力ください。なお、「日本人会に加入していない邦人及びそのご家族についてもアンケート対象とします。」とのことです。
 想定される臨時便の日程およびダイヤは下記の通りです。(関係当局の認可が必要になりますので、あくまでも目安です。成田発の時間が通常と異なる可能性が高い旨、ご留意ください。)
成田→プノンペン  9月26日(土) 成田発 16:00、プノンペン着 20:20
プノンペン→成田  9月26日(土) プノンペン発 22:50、成田着 翌06:45

 この他、運賃・利用条件等の詳細につきましては、カンボジア日本人会・カンボジア日本人商工会のサイトをご参照ください。

カンボジア日本人会のサイト
http://www.jacam.cc/archives/2387


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プノンペンの不動産販売価格 大幅値引き始まる

2020年08月28日 | 経済
 プノンペンでの不動産価格の下落が次第に明らかになりつつあります。ここ数年は、中国からの投資に支えられて、実需以上の建設が続き、カンボジアの中央銀行や国際通貨基金(IMF)等の国際機関が、バブルの恐れがあるとして警鐘を鳴らしていました。昨年後半以降、オンラインカジノの取締りや、中国側による外貨流出規制等が重なり、中国からの投資に陰りが出ていましたが、今年の新型コロナの影響で、中国等、海外からの不動産投資が大幅に減少しています。中央銀行によれば、2020年上半期の不動産向けの海外直接投資は、24%も減少しているとのことです。
 建設中の新築物件の値引きも始まりました。2022年12月の販売開始を予定するロイヤル・スカイランド(総戸数1440戸)では、スタジオタイプを当初は12万9000ドル(約1370万円)で販売していましたが、100戸限定で54%割引の5万9000ドル(約630万円)で売り出しています。
 カンボジアの不動産は、資産を海外に移したい一部の中国人にとって格好の物件でしたが、この種の投資は、今年は大きく減少すると見られます。ただ、プノンペンの不動産は、自己資金や直接投資による購入が多いので、既存物件が大幅に値下がりするまでには時間がかかるものと見られます。日本のバブルの時は、転売目的で銀行借り入れによる購入が多かったため、不動産価格の下落が担保価値下落に直結し、銀行貸付が一気に不良債権化しました。現在のカンボジアでは銀行借入で不動産を転売目的で購入している層は限定的であると見られます。しかし、その一方で、不動産価格の修正に長期間を要することが懸念され、不動産市況の悪化は長く続く可能性もあります。また、こうした不動産価格の低下は、賃貸料の低下にもつながると見られ、もともと実需に不安のあった高級物件等、一部の「家賃保証付き」物件に大きな影響が出る可能性が懸念されます。更に、不動産会社の業績への深刻な影響も懸念されます。カンボジアでの不動産投資につきましては、様々なリスクがあり、十分な専門的検討が必要ですので、ご留意ください。
(写真は、ビルが多数建設中のプノンペン中心部。記事とは直接関係ありません)

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2020年上半期 カンボジアから日本への輸出 小幅な減少

2020年08月27日 | 経済
 日本の財務省貿易統計によりますと、2020年第上半期(1月~6月)のカンボジアから日本への輸出額は、対前年同期比1.8%減の859億1336万円でした。また、カンボジアの日本からの輸入額は、対前年同期比16.1%減の236億9064万円でした。
 カンボジアから日本への主力輸出品である縫製関係は大きく落ち込みました。衣類(構成比63.9%)は対前年同期比3.1%減の548億8899万円、はき物(構成比12.3%)は7.6%減の106億769万円、バッグ類(構成比8.4%)は5.0%減の71億9691万円にとどまりました。しかし、自動車部品のワイヤーハーネス等の電気機器(構成比6.4%)は、35.6%増の40億5380万円と大幅増加でした。
 日本からの輸入品では、一般機械(構成比24.5%)が対前年同期比7.3%増の58億409万円となりました。エアコン等が伸びています。また、電気機器(構成比14.9%)も5.4%増の35億3033万円となっています。しかし、自動車や二輪等の輸送用機器(構成比16.3%)は27.2%減の38億5283万円にとどまりました。この他、肉類(構成比11.5%)も26.1%減の27億1487億円となりました。日本の高級牛肉と思われますが、その大半は中国に再輸出されていると言われています。中国も消費が減退しており、大きく減少したものと見られます。
 2020年第上半期の貿易統計においては、新型コロナ以前に発注されたものの輸出入も多いと見られ、まだ新型コロナの影響が大きく表れていない品目もあると見られます。7月以降は、輸出入とも大きな影響が出る可能性が高く、今後の統計に注目が必要です。
(写真は、日系企業の工場が多数進出しているプノンペン経済特区)



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茂木外務大臣のカンボジア訪問

2020年08月26日 | 経済
 8月21日~22日、茂木敏充外務大臣はカンボジアを公式訪問し、フン・セン首相、プラック・ソコン外務国際協力大臣と会談しました。
 フン・セン首相への表敬訪問では、茂木大臣から、両国間で、感染再拡大の防止と両立する形で、ビジネス上必要な人材等の往来を段階的に再開していくことが重要であり、入国後14日間の自宅等待機は維持しつつ、双方向の長期滞在者の往来を可能とする「レジデンストラック」を9月上旬にも開始したい、またカンボジアからの国費留学生の早期入国を認めると述べたのに対し、フン・セン首相から賛意及び感謝の意が示されたとのことです。また、「自由で開かれたインド太平洋」を促進するため、今後もカンボジアの経済発展を力強く後押ししていく、カンボジアの民主的発展を今後も支援すると述べました。南シナ海問題や北朝鮮情勢等についても議論されました。
 プラック・ソコン外務大臣との会談では、両国間の人的往来再開につき、上述の「レジデンストラック」を9月上旬にも開始することを改めて確認しました。また、14日間の自宅等待機期間中も、行動範囲を限定した形でのビジネス活動を可能とする「ビジネストラック」についても、早期の運用開始に向けて、外交ルートでの調整を加速化させることで一致したとのことです。
 なお、茂木大臣は、米中対立が深刻化する中で、カンボジアが中国と近い関係にあるのを念頭に、中国の海洋進出が目立つ南シナ海情勢の安定に向けた協力を求め、権益拡大を狙う中国の動きを抑えるため関係国が連携していくべきだと伝えた模様です。
 ビジネス人材の渡航については、主にカンボジア人が日本に行く場合の規制が緩和される内容となります。日本人がカンボジアに入国することは既に可能となっていますが、その際の規制については緩和措置もありますので、日本大使館のサイト等をご確認ください。
(写真は、AKPより)

外務省の新聞発表
https://www.mofa.go.jp/mofaj/s_sa/sea1/page4_005177.html



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産業開発政策 2017年~2018年進捗状況報告書案まとまる

2020年08月25日 | 経済
 8月14日、フン・セン首相を議長とする閣僚評議会は、カンボジア産業開発政策(2015年~2025年)の2017年~2018年の実施進捗状況報告書案を承認しました。報告書案によりますと、産業開発政策の実施は着実に進捗しているものの、残された課題やリスクもあり、関係省庁、民間セクター、開発パートナー等の協力が欠かせないとしています。
 2015年8月26日に発表されたカンボジア産業開発政策は、経済多様化、競争力強化、生産性向上を通じてカンボジアの産業開発を促進することを目標としています。2025年のGDPにおける第二次産業の比率の30%以上への引上げ、縫製品に偏った輸出品目の多様化、地場中小企業支援を三本柱として、これまでの労働集約型産業から、熟練労働者による産業へと構造転換を図るとしています。
 報告書案によりますと、GDPに占める第二次産業の比率は、2015年の27.7%から2018年には32.6%まで上昇し、既に目標を達したとしています。また、輸出額に占める縫製品の比率も2015年の71.6%から2018年には69.2%に低下しており、輸出品目の多様化が進みつつあると分析しています。
 カンボジア産業開発政策は、日本も支援して、日本を含むアジア諸国の発展の歴史を研究したうえで策定されたものです。労働集約型産業の次のステップとして、「イノベーション産業」に期待をかけています。カンボジアは、周辺に、中国・タイ・ベトナムといった強力な競争相手がいるため、これらの国と重複する産業(白物家電や自動車、鉄鋼や石油化学)は、期待薄となります。そのため、開発の王道のこれらの産業を飛ばして、IT等のイノベーション産業に進む必要があるとしています。カンボジア政府が、この政策を地道に実施し、カンボジアの産業構造の転換が着実に進んでいくことが期待されます。
(写真は、拡充中の郵政電気通信ICT研究所)


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メルマガ「週刊カンボジア経済ニュース」今週号は本日発行です

2020年08月24日 | 経済
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新型コロナ カンボジアの状況 8月24日

2020年08月24日 | 経済
 カンボジアでの新型コロナウイルスの国内感染による新規陽性者数は4月12日以降ゼロの日が続いています。しかし、海外帰国者の陽性者が空港での検査や2回目以降の検査等で発見されており、先々週までに帰国者のうち136名が陽性と確認されていました。先週の海外帰国者の新規陽性はゼロで、8月23日の保健省発表によれば、累計陽性者数は273名となっています。死者は引き続きゼロとなっています。また、治癒数は263名です。
 8月17日~21日は、クメール正月の休日の代休で連休でした。毎年4月のクメール正月ですが、多くの人々が田舎に帰って家族で集まることもあり、新型コロナの感染拡大を防止するために4月の休日は延期となっていました。カンボジアでは国内感染の抑え込みが今のところ成功していることもあり、国内の観光地は、カンボジア人観光客であふれたとのことです。アンコールワットのあるシェムリアップも久しぶりに活気があったと報道されています。
 8月21日~22日に、日本の茂木外務大臣がカンボジアを公式訪問し、フン・セン首相、プラック・ソコン外務大臣と会談しました。新型コロナ後、初の閣僚級訪問となるとのことです。会談では、感染の再拡大防止と両立する形でビジネス上必要な人材等の往来の早期再開するための協議を進めることが合意されました。また、日本が引き続きカンボジアに対し支援を行うことも表明されています。
 カンボジアでは、新規陽性者の数が落ち着いていることから、プノンペン等では経済活動が復旧してきています。ただ、引き続き、3密を避けることや、マスク、手洗い、アルコール消毒等の対策を続ける必要があるものと見られます。なお、カンボジアの入国規制については、度々変更されており、運用も確定していません。日本大使館のサイトやカンボジア日本人会のフェイスブックで最新情報をご確認ください。
(写真は、体温測定可能な赤外線カメラを導入したイオンモール)

カンボジア日本人会のフェイスブック
https://web.facebook.com/Jacambodia/

在カンボジア日本大使館のサイト
https://www.kh.emb-japan.go.jp/itpr_ja/b_000197.html



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高級フルーツショップ FRUIT HIVE

2020年08月23日 | 生活環境
 プノンペン中心部バンケンコンにできた高級フルーツショップ「FRUIT HIVE」です。店名は、「フルーツの巣箱」といった意味でしょうか。店内には、日本から輸入した巨峰や、四角いスイカ等もありました。日本産のブドウは、ひと房70ドルというお値段でした。他にも、ニュージーランド産や米国産のフルーツが並んでいます。また、贈答用にきれいに箱や籠に詰めてくれるサービスもあります(写真上)。カンボジアは、熱帯フルーツが豊富な国ということもあり、自分用には買わないかとも思いますが、贈答用には最適で、他にこうしたお店がないこともあり、注目されます。

FRUIT HIVE
https://web.facebook.com/fruithive.kh/?ref=page_internal

四角いスイカもありました。


日本産のぶどうです。


日本の石焼き芋機もありました。



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プノンペンのケーキの名店 2号店開店 ふわり

2020年08月22日 | 生活環境
 プノンペンで美味しい日本ケーキを製造・販売している「ふわり」の2号店がプノンペン中心部のバンケンコンに開店しました。場所は、63通りで、チョコレートのThe Shopの隣です。ちょっとしたカフェスペースもあって、美味しいコーヒーとお手頃なケーキを楽しめます。ケーキの種類は様々で、ショートケーキやミルフィーユ、プリン等もあります。プノンペンでも美味しい日本味のケーキが楽しめるのは本当にありがたいことだと思っています。お勧めです。ぜひお越しください。
 なお、3号店(?)が、プノンペン北部の複合ビルExchange Squareの2階で準備中です。我が家からはこちらが近いので楽しみです。

ふわり
https://www.facebook.com/fuwaricakeshop/

ショーウィンドウには、美味しそうなケーキが並びます。


エクスチェンジスクエアで準備中の3号店です。



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カンボジアでチクングニア熱の感染広がる

2020年08月21日 | 経済
 カンボジアで、「チクングニア熱」の感染が広がっており、在カンボジア日本大使館も注意を呼び掛けています。大使館によりますと、「チクングニア熱は、デング熱と同様に、蚊に刺されることによってかかる感染症です。40度に達する高熱、筋肉や関節の激しい痛み、頭痛、嘔吐などの症状が見られます。特別な治療方法はなく,症状に応じた対症療法で経過を見ます。重篤化するケースは稀ですが,合併症等を発症した場合には、関節痛などの後遺症が残ってしまうケースもあります。 予防策は、デング熱と同じ蚊対策になります。」とのことです。
 カンボジア保健省によりますと、チクングニア熱への感染が疑われる事例が増えており。8月9日までに2047人が感染したとしています。チクングニア熱が発生している州の数は増加しており15州となっています。このうち、バンテイメンチェイ州、コンポンチャム州、シェムリアップ州、タケオ州の4州が全体の8割を占めています。
 日本大使館では、新型コロナやチクングニア熱だけでなく、「カンボジア全土で細菌性赤痢、アメーバ赤痢、A型肝炎、腸チフス、ジアルジア症、日本脳炎、デング熱やマラリアなどが多く発生しています。」として、注意を呼び掛けています。また、カンボジアに入国する前に各種の予防接種を受けることや海外旅行傷害保険への加入も推奨しています。現在は、新型コロナ対策が最重要となっていますが、カンボジアには様々な病気がありますので、十分にご注意ください。
(写真は、プノンペン北部の高層ビル群。記事とは直接関係ありません)

在カンボジア日本大使館のサイト
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_004.html

日本の厚生労働省のサイト
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000168030.html


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メコン河の歴史的低水位続く カンボジアにも重大な影響

2020年08月20日 | 経済
 8月7日、メコン河委員会は報告書「2020年1~7月 メコン河下流域の水文状況」を発表し、メコン河の歴史的低水位がカンボジアに重大な影響を与えかねないと警告しました。メコン河委員会は、カンボジア、タイ、ラオス、ベトナムの4カ国で構成する国際機関で、流域開発計画や水利用計画等を策定し、メコン河の利用に関し協調・調整等を行っています。
 報告書では、2020年1~7月は、降水量が歴史的に少なかったとしています。2020年1~7月の降水量は、4カ国の119観測所の平均で397mmでした。2018年同期の1069mm、2019年同期の628mmと比べても極端に少なくなっています。また、カンボジア最大の湖であるトンレサップ湖は、通常雨期にはメコン河からトンレサップ川を逆流して大量の水が流入します。2020年はこの逆流の時期が遅れたこともあり、7月末までの流入量は、260万立方メートルにとどまっています。前年同期は、680万立方メートルでした。少雨の原因は、エルニーニョ現象と、2020年7月に台風が発生しなかったこと等と分析しています。
 この状況を受けて報告書では、カンボジアは、漁業と灌漑に大きな打撃が予測されると警告しています。また、トンレサップ湖と周辺の水没地における生態系のバランスが崩れる可能性があることにも懸念を示しています。更に、カンボジア北東部のクラチエ州やモンドルキリ州での干ばつの深刻化にも対応が必要としています。
 メコン河は、カンボジアの中央を流れ、大量の水を供給するととともに、トンレサップ湖やトンレサップ川での漁業にも重要なものとなっています。また、毎年の洪水で農地に肥沃な栄養分を運ぶ役割もあります。8月下旬~10月の雨期に多くの雨が降って、事態が改善に向かうとする予測もありますが、今後の状況を注視する必要があります。
(写真は、メコン河クラチエ付近で撮影した河イルカ。2018年12月)

メコン河委員会の発表(英文です)
http://www.mrcmekong.org/news-and-events/news/mekong-low-water-flows/


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EUの特恵関税制度EBAの一部資格停止 ついに発動

2020年08月19日 | 経済
 8月12日、欧州連合(EU)の欧州委員会は、カンボジアに適用している貿易優遇措置の一部を停止すると発表しました。フン・セン政権が2018年の選挙がらみで強権的な対応をとったこと等から、「組織的かつ深刻な人権侵害」が続いていることを理由としています。全品目ではなく、衣料品や靴の一部、砂糖などが対象で、影響額はカンボジアの対EU輸出総額の約2割に当たる10億ユーロ(約1250億円)程度となる見込みです。
 EUはカンボジアを含む後発開発途上国に対し、無関税、数量無制限で対EU輸出を認める特恵関税制度「武器以外全て(EBA)」を適用してきました。EUでは、2019年2月以来、カンボジアの民主主義の状況や人権・労働者の権利等につき調査を行った結果を基に、今回の決定を行ったとしています。一部停止を決定した2月12日から6カ月の経過期間が満了したため発動に至ったものです。
 全面停止ではなく、EU向け輸出の2割程度に影響が出る程度としてはいるものの、対象となった縫製品等は他国でも生産可能であり、カンボジアの縫製業は大きな影響を受けるものと見られ、生産停止や工場閉鎖等により、雇用にも影響が出ることが懸念されます。
 今回の措置については、2月の決定以降に新型コロナで状況が大きく変動したにもかかわらず、そのまま実施された点については批判する声が上がっています。また、香港やウイグルで人権弾圧を行っている中国には何の制裁もない一方で、カンボジアには制裁を課すのは、ダブルスタンダードであるとの批判からも免れないものと思われます。EUの措置は、中国を後ろ盾としているフン・セン政権には効き目がない一方で、新型コロナの影響を強く受けているカンボジア経済には更なる打撃となり、しかも貧困・脆弱な多くの女性工員を更なる苦境に追い込む可能性が高いものと見られます。
 なお、今年は新型コロナによる需要蒸発のインパクトが強すぎるため、EUの措置のインパクトは当面はかすんでしまう可能性が高いものと見られ、EUの措置の効果が大きく現れるのは、新型コロナにより激減している先進諸国の需要が回復した後の来年後半以降になると見られます。

EUの発表(英文です)
https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/IP_20_1469



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